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宮崎のかっこいい大人と中高大生をつなげる体験型学習イベント「宮崎100人100話(ストーリー)」第2弾を開催しました(実施レポート)

6/17(土)、第2回 中高大生の体験型学習イベント『宮崎100人100話(ストーリー)- 建築家と一緒に「何もない」から「何かあるかも」の視点を磨こう -』を開催しました。宮崎県内の中高大生が、楽しそうにチャレンジしている地域の大人と出会い、創作と対話を通して、自分の価値観や好き・得意を探るイベントを月イチで開催しています。毎月1回、2時間のイベントですので、実際にやれることには限りがありますが、参加いただいた中高大生に「大人になるのって、そんなに悪くないかも。意外と楽しいかも。」と思っていただけるような場を創っていきたいと考えています。第1回に続いて、写真とスライドを中心に当日の様子をお伝えします。ぜひ、ご覧ください。

※ 5/13(土)に実施しました第1回の様子は、↓こちらをご覧ください。

今回のイベントを実施するにあたり、企画段階から何度もお打合せさせていただいたゲストの山根俊輔さん(建築家 / 山根製作所株式会社 代表取締役)、告知プロモーションにご協力いただきました丸山大器さん(個別学習塾 やまなみコーチング学園 代表)、そして、参加してくれた高校生の皆さんに心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

高校生10人との学びの場

今回、宮崎市、日南市、延岡市の高校生10名に参加いただきましたー。
遠いところから足を運んでくれた生徒もいらっしゃって、とっても嬉しかったです。
参加してくれた高校生の皆さん、本当にありがとうございました !

\開催概要/
▪️タイトル:中高大生の体験型学習イベント『宮崎100人100話(ストーリー)- 建築家と一緒に「何もない」から「何かあるかも」の視点を磨こう - 』
▪️ゲスト:山根 俊輔さん(建築家 / 山根製作所株式会社 代表取締役)
▪️日程:2023年6月17日(土)15:30-17:30
▪️場所:KIW MIYAZAKI TRUNK 00(宮崎市別府町6-17 宇田第3ビル3F)
▪️主催:株式会社テントテン
▪️協力:やまなみコーチング学園

全体2時間のイベントのうち、第1部はゲストとのトークセッション、第2部はワークショップの
2部構成として実施しました。第1部で、ゲストの経験談や職業観をお聞きし、第2部は、実際に手を動かしてアウトプットにチャレンジして振り返ってみる流れです。
今回のゲストは建築家の山根俊輔さん。延岡駅前の複合施設エンクロスを設計された方で、本イベント開催に向けて、どんなワークにしたら参加者に楽しんでもらえそうか、何度もご相談させていただきました。エンクロス開業後の街づくりにも取り組まれている姿勢がとっても素敵で、今回ゲストとしてご協力をお願いさせていただきました。山根さん、お忙しいところありがとうございました!

\参加者の感想・コメントをご紹介します/ 
◾️よかったところ / 印象に残ったこと
・将来の視野が広がった、マイナスなところを活かして建物を作ったり、風景をあまり変えなかったり、人間性も大事で枠に捉われない発想力も大事だとわかりました。建築だけに言える事じゃないようなこともたくさん学ぶことができて、今回参加してよかったと思います。(高校1年生)
・建物の壁や床の配色の工夫が印象に残っています。ただ建てて終わりではなく、建てた後のことも考えていて、建築家さんは未来を創る人だとわかり印象に残っています。(高校1年生)
・新しい分野の話を聞いてみて、凄く学びになることが多く面白かったし楽しかったです!エンクロスを建てるのに、沢山の人と関わって作り上げていることを知らなかったのでびっくりしました。(高校3年生)
・前回に続いて、今回もとても良い体験をさせていただきました。「現状の問題に対して提案すること」や「利用者が使うことを意識して」など、プロの様々な視点に触れることができたことが、何より面白かったです。今回、秘密基地を創るということで、本格的な模型造りは初めてでした。実際にプロが使うボードを利用して、自分の構想を作り上げていく。その構想と言っても、自分の欲望です。そんな欲望を叶えられる建物。想像するだけでもワクワクするのに、実際に形にすると実現可能ではないかと思えてくるほどとても充実した時間でした。(高校2年生)
・話も面白かったし、駅の構造が知れて良かった(高校1年生)

◾️改善してほしいところ
・今回は、前回よりも参加者同士で交流する時間が設けられていました。実際グループの人たちと仲良く接することができたと思います。提案させていただくとすれば、ワークショップのパートを個人ワークではなくグループワークにしても面白いんじゃないかなと思いました。もちろん、それには様々リスクがあります。意見の違いによる問題だったり、グループの輪になかなか入れないという方もいると思います。また、時間も大幅に掛かるでしょう。そんなことを考えるとあまり現実的ではないですが、それらを乗り越えた作品だったりモノというものは格別です。自分は考えられなかったアイデアを取り入れたり、自分だけでは表現できないものを表現できたり。体験のイベントは単なる制作による作品の完成度等ではなく、私はそこで何が学べるか、そしてそれらを記憶に残すことを目的としていると思うので、グループワークを実施する上での課題はありそうですが、それに似合う価値はあると思います。(高校2年生)
・もう少し話し合いが欲しいです。生い立ちの話が少し長めだったので仕事の話がもう少し欲しかったです。(高校1年生)

事後アンケートに加えて、協力いただける参加者にはオンラインでのヒアリングを実施させていただきました。率直な感想・コメントをいただけることが何より嬉しく思います。今後のブラッシュアップにつなげていきます。

参加者同士でのやり取りから、体験型学習イベントのスタート

体験型学習イベントのスタートです。どんな参加者がいらっしゃるのか、参加者もスタッフも不安を抱えているので、いろんな問い掛けをしたり、少しでも会話が生まれるようなオープニングを意識しています。
事前に参加理由を聞いてみましたー。
今回は「建築」や「まちづくり」に関心のある生徒が多く参加してくれました。
トークセッションの前に、参加理由や今の気持ちをシェアする「チェックイン」の時間を設けています。
グループごとのチェックイン。前回の参加者から「参加者同士の交流が欲しかった」との声をいただいたことから、今回はグループごとに参加者同士が話す時間を用意してみました。
チェックイン後は、グループごとに「共通点探し」にチャレンジ。
山根さんにもご参加いただきましたー。
「共通点探し」1位のグループは、4人で4つの共通点を探してくれました。
全3グループが探し出してくれた共通点のうち、全てのグループに共通していたのは「右利き」でした!

第1部トークセッション「山根さんのガッツポーズ・地団駄ストーリー、エンクロスの設計秘話」

いよいよ、第1部トークセッションのはじまりはじまり〜
この日のために、山根さんにライフジャーニーマップをご準備いただきました。山根さんの生い立ちから、バスケに熱中した中高時代(ポジションは、SG(シューティング・ガード)だったとのことです
)、建築家を目指そうと思った背景、社会人になってからの挫折、そこからどんな試行錯誤があったのか、どんな建築家になろうと思われているのか、山根さんのリアルな経験談がとっても面白かったです。
当日、山根さんがエンクロスの設計図などをまとめた分厚い電話帳のような資料を持ってきてくださいました。普段目にしないものを見れるのは、ワクワクしますよねー。
トークセッションの途中、スマホを使って匿名でコメントできるslidoというシステムを利用して、「建築家ってどんな仕事なのか」を参加者に聞いてみました。いろんな意見が出てきて面白かったですし、このシステムを楽しめたという声もあったので、次回以降も試していきたいと思います。
ライフジャーニーに続いて、山根さんより「エンクロスを設計する上で、何を考えていたのか」を説明いただきました。
山根さんには50ページ近くに及ぶ説明スライドをご準備いただきました!
建築家の頭の中を覗かせていただくような時間は、とっても刺激的でした。
山根さんが設計された延岡駅前複合施設「エンクロス」の外観
一時は高層計画もあったというエンクロス。何を意図してこの形になったのかなど、設計プロセスを面白く丁寧にご説明いただきました。
2018年4月の開業から5年が経過する今、いかに街に活気を生み出していくのかという観点の
山根さんのアプローチがとっても面白いんです。
以前、延岡でスナックのオーナーもされていた山根さん。
最近では、屋外でのチャレンジも始められたとのことです!

第2部ワークショップ『山根さんと作ってみる「my 秘密基地」模型制作』

休憩を挟んで、第2部ワークショップ
『山根さんと作ってみる「my 秘密基地」模型制作』へと突入です。
実際に模型作りを始める前に、頭の体操となるようなワークをいくつかやってみました。
まずは今回のテーマとなる「秘密基地」と聞いて、何を想像するのか自由に書き出してもらいました。
続いて、どんな秘密基地を作ったらワクワクするのか、いろんな問いを用意して、自由に書いてみます。みんなでモクモク作業中です。
今回のワークショップを実施するにあたって、山根さんから条件を考えていただきました。
実際の建築現場では、さまざまな敷地の形があり、その条件下で、
その環境を活かしながら、より良い建築物や空間を創り出すのかが求められるとのこと。
ということで、今回のタイトルの副題である『「何もない」から「何かあるかも」の視点を磨こう』を意識しながら、さまざまな敷地の形を山根さんにご準備いただきました! 
15種類くらいの敷地の中から、参加者が使ってみたい敷地を選んでいきます。
今回は、実際に建築家が使用する材料(スチレンボード、かすみ草)を用意!
 いよいよ模型作りです。
事前ワークで書き出した「どんな秘密基地にしたいか」を手掛かりに、
どんどん手を動かしながら模型制作にトライしてみます。
敷地のどの部分に模型を作っていくのか、試行錯誤しながらのワークタイムの始まりです。
少しずつ頭の中のイメージをカタチにしてみます。
製作中、山根さんが1人1人の席を回っていただき、アドバイスいただきました。
どんな高さにしたらいいのかなど、参加者からの質問に丁寧に受け答えていただく山根さん。
20-25分という限られた時間の中、最初は戸惑っていた参加者も、
なんとか形にできるように夢中に取り組んでいた様子でした。
いろんな角度から模型を見つめたり、かすみ草を植えたり、少しずつ完成形に近づいていきます。
制作後、1人1人が作った模型をみんなにシェアしてもらいました。
どんな観点で、どんな過ごし方をしたくて制作したのか、他の参加者の考えを聞くのは、お互い刺激になっているようです。自分では想像しなかったアイデアを聞けるのって楽しいですよねー。
かなり変わった形の敷地の形。制限や条件があるからこそ、面白い発想が出てきそうです。
敷地の中で、敢えて面積が小さい方に入り口を設計していました。
他にも、敷地をくり抜いて地下を作ったり、池を想像したり、秘密基地の高さが少しずつ低くなるような設計があったりと、それぞれ自分なりの表現をしてくれたことが嬉しかったです。
山根さんから、1人1人に丁寧にフィードバックいただきました。
建築家がどんな観点で模型を見ているのか、とっても面白かったです。
最後にみんなでパチリ。参加してくれた皆さんと一緒に、学びの場を創れたことに感謝です。

より楽しく学びのある体験型学習イベントを創っていくために

今回、イベント後に保護者の方から感想・コメントをいただく機会がありました。「とても有意義な時間でした。同世代の高校生の志にもきっと感化されたはずです。おしゃれな空間でおしゃれな大人たちに囲まれて、きっと何かのヒントになってくれる事でしょう」、「なかなか他校の生徒と交流する機会がないので、いい時間になったようです」と、大変ありがたいお言葉をいただきました。一方で、2時間という限られた時間でありながら、参加者同士が話せる時間をどう設計するか、楽しく学びのある場にするために、ワークの難易度や時間をどう組み立てるとよいいいのかなど、実施して見えてきた課題もあります。5月、6月の2回の体験型学習イベントを踏まえて、今後のブラッシュアップにつなげていきたいと思います。

改めて、参加してくれた高校生の皆さん、ゲストの山根さん、開催にご協力いただいた丸山さん、関係者のみなさん、本当にありがとうございました。

Special thanks to :
山根 俊輔さん / 建築家・山根製作所株式会社 代表取締役
丸山 大器さん / 個別学習塾 やまなみコーチング学園 代表
田中 麻躍 さん / フォトグラファー

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