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先日、6歳の娘にコロナのワクチン接種を受けさせた。 娘は行く前に嫌そうにしていたが、声一つ出さずおとなしく接種させられ、待合室で太鼓の達人のキャラクターであるどんちゃんのアニメを見ながら接種後の15分の待機もおとなしくしていた。 「なんかまだちょっと痛いかも」とか言いながら、おとなしく15分待っていた。昔からぐずることが少なく、お利口な子供なのである。 オミクロンのワクチンでもないし、小児がワクチンを打つのに意味あるのかな、と思っていたけれどワクチンを接種させたのは、通って

    • 映画は一人で観るもの

      子供たちが早く寝た夜22時、夫とアマプラから適当な映画を選んで観ることがある。 中学生のころから、映画は一人で観るべきものだと思っていた。誰かと映画館に行って、終わった後にあれはこうだったねとか面白かったねとか言うのは無粋だ。一人で観て、咀嚼し、飲み込むのだと思っていた。だから映画館へも人と行ったって仕方ない。感想を言い合うのは嫌だし、かといって無言で歩くのも気まずいことになるのだから、一人で行って観るのがよいと思っていた。 高校生になって、一人でレイトショーを観た。静か

      • 泣きたい気持ち

        3歳になった娘が、マジで意味が解らないことで怒り狂い、泣き叫び、足で椅子や私などを蹴ってくることがある。ここ一、二週間のことだ。 以前はなんで怒っているのかわかった。ご飯の前だがお菓子が食べたい、あっちの道から帰りたい、貼ってはいけない場所にシールを貼りたい、など、意味が解ることだった。 ところがここ最近の怒り狂い様は、理由がわからない。おそらく自分でもわかっていないのだと思う。 きっかけは些細なことである。髪を二つに結んでいて、そのゴムが緩んでいるのに気付いた。なんで

        • 臍帯血を提供したら手紙をもらった

          5年前と3年前、同じ病院で出産したが、その病院では臍帯血を採ることができた。 臍帯血というのはへその緒にある赤ちゃんの血で、出産したときに必ず取り除くものなので、献血や骨髄バンクのように提供側には何の負担もなく、病院がそれをうまいこと取って、臍帯血バンクに送ってくれればよいものである。やることとしては、これまで病気をしたかや渡航歴など、簡単なアンケートだけでよい。 私は二度の出産をしたが、両方とも臍帯血を提供することに同意した。どうせ捨てるものなんだから、誰かにあげればい

          生理をずらそう

          そう思ってスマホでピルを処方してくれる近所の病院を調べたら、若い人にもわかりやすいようにと漫画で薬の解説をしている、ちょっと病院なのにここまでふざけているのはどうなのか、と思うようなクリニックが一番近所かつ予約がしやすかったので、仕方なくそこに行くことにした。 10年くらい前、ピルを飲んでいた。子宮筋腫があるかもしれないと健康診断で言われたのをきっかけに婦人科に行ったところ、子宮筋腫はなかったが、生理不順ならピルを飲めばいいと言われた。ピルと言えば矢沢あいのNANAでNAN

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          いじめっ子の音楽

          小山田圭吾の名前を見るたび、「お、いじめっ子じゃん」と思っていた。コーネリアスの音楽を耳にするたび「お、いじめっ子の作った音楽じゃん」と思っていた。 それと同時に、私がもし著名人だったら、と思うとぞっとする。 性格が悪く、小学校の同級生を貧乏人の田舎者だと思ってバカにしていたので、特に小学校の同級生にはめちゃくちゃ嫌われていた。「私はあなたたちとは違う、こんな田舎にずっといないし、勉強だってできるのだから。」という態度が表に出ていたと思う。その辺も蒸し返されたら世間にどう

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          胃腸炎の夜

          日曜日AM2:00、2歳の娘が急に起き上がってケホッという咳とともに吐いた。そのあと胃から何度もせり上がってくる感じでオエオエとし、娘もそんなことは初めてで止まらない吐き気が怖かったのか「お腹が痛い」と言って泣いた。一通り吐き終えると一旦吐き気は治まったようだったので、その辺のタオルで布団を拭いて、もう大丈夫だよと言って寝かせた。水分だけ吐いてしまったのだろうと思った。上の娘も前に咳のし過ぎで吐いたことあるし。横になりながら、結構吐いたから脱水が心配だなと思って「お水飲む?」

          胃腸炎の夜

          面白くないパワハラのこと

          入社した翌日に出た会議で、パワハラ上司が取引先の男性にパワハラしているのを見て、え、怖っ、なんかおかしくない?と思ったが、せっかく入った会社がおかしな会社だと信じたくなくて、少なくとも三年は辞めたくないし、あれはたまたまだと思うことにした。 けれどもその次の週も、その次の週も誰かへのパワハラは続いていて、入社して一か月後くらいにそれまでさん付けで呼ばれていた私が急に呼び捨てで席まで来るように呼ばれた。そこで静かに、しかし全面的な不快感を見せながら耳元で太い声でキレられた。私

          面白くないパワハラのこと

          面白かったパワハラのこと

          前職でのパワハラ上司がパワハラをする相手は私というよりもむしろ私の周りの人に対しての方が多く、私はそれを見ていることがほとんどだった。だがまれに私への牙も剥かれ、うっと食いしばって、もっともらしい答えをしたりすると、気に入らないのか更によくわからない言いがかりをつけてくるのでただすみませんと謝るしかないこともあった。別に何も悪くないのに謝ればその場が収まるのであれば全然謝った。挨拶みたいに。このパワハラ上司は、とにかく自分のターンを"キレ"で切り返さないと済まない人で、何でも

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          誕生日

          先日36歳になったが、私は自分の母が36歳だったとき、10歳だったけれども、その頃の母の記憶が最もお母さんの記憶として濃いものなので、なんかすごく自分に自分のお母さん感を感じる。肌質、肌触りが自分のお母さんを触っているみたいだ。赤いポチがあったり、ハリと水分量が足りなくてちょっとしわっとした感じとか、下半身の太り方などからして、お母さんそのものだ。 子供のころから眠れないときに、いつかお父さんもお母さんも死ぬのかあ、と思って悲しくなることがあったが、それはもうとっくに受容し

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          変なおじさん

          住んでいるマンションに変なおじさんがいる。最初は何かの勘違いかと思ったのだが、やはり変なおじさんだった。 歳は50代か60代か。見た目は、白髪交じりでやや長めの髪、背が高く痩せていて、常にスーツを着ている。スーツだけれど、ワイシャツは黄ばんでいて、なんだか全体的に小汚い感じだ。 中学一年の時に通っていた学習塾の先生を思い出す。フケだらけの肩、べたついた髪。あの人もスーツだったけれどおそらく風呂に入っていなかったのだろう。夏場は臭くて、気づかれないように通り過ぎた後を狙って

          変なおじさん

          穏やか

          前の会社を逃げるように辞めてから今の会社では。 99%リモートワークで、行きたければ会社に出向いてもよいという感じなので、初日に行ったきりずっと家にいる。入社したばかりでまだ仕事が全然わからず、人が話しているのを聞いているだけなので特に何もしていない。 朝、子供を保育園に連れていく。二人の子供と手を繋ぎ、私が真ん中を歩く。車道の騒音と、私の耳から子供の口までの距離が長いので、子供が何かを言っても耳を近づけないと聞こえない。さらに、二人が別々のことをしゃべったりしているので

          穏やか

          書き始める

          ブログを書かなくなって久しくなるが、なぜ書かなくなったかっていうと高校生の頃からやっていたブログに、大学生の時から付きまとわれているインターネットストーカーからの書き込みがあり、ばれていないと思っていたのでびっくりしてしまい、気持ち悪くなってしまったためである。 私が熱心にブログを書いていたのは2004年とか2005年とか、そんなはるか昔の話ではあるが、今は2021年。 その頃から体重は6kg増え、白髪も増え、実家で飼っていた犬や猫は死に、また新しい犬が増え、私は東京で夫

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