胃腸炎の夜

日曜日AM2:00、2歳の娘が急に起き上がってケホッという咳とともに吐いた。そのあと胃から何度もせり上がってくる感じでオエオエとし、娘もそんなことは初めてで止まらない吐き気が怖かったのか「お腹が痛い」と言って泣いた。一通り吐き終えると一旦吐き気は治まったようだったので、その辺のタオルで布団を拭いて、もう大丈夫だよと言って寝かせた。水分だけ吐いてしまったのだろうと思った。上の娘も前に咳のし過ぎで吐いたことあるし。横になりながら、結構吐いたから脱水が心配だなと思って「お水飲む?」と聞いたら飲むというのでウォーターサーバーから子供用のコップ一杯の水(冷え冷えはまずいかなと思って水道水もまぜた)を持っていくと、ごくごくと飲み干した。

数分後、またケホケホといいながら胃から吐しゃ物がせり上がってくるあの嫌な感じの音がしてゲロゲロゲロと吐いた。私は持ってきていたタオルを口にあててやったが、タオルにどんどん吐しゃ物がしみ込んで重くなっていくのを感じた。今度は水分だけじゃなく中身も吐いちゃっている。私も怖くなった。また自分では制御できない胃のせり上がりに怖くなった娘が不安そうに泣いた。

そのあと病院に連れて行こうかと思って電話した人に聞いたのだが、吐いてすぐ水を飲んではいけない。水を飲んでも胃が拒否するので、1~2時間経って吐かなければ、スプーン一杯のポカリとかから飲ませる。それで大丈夫ならスプーン二杯目、コップ少量、というようにレベルアップしていくのがよいのだそうだ。私は吐いた直後にすぐに水を飲ませるという明らかな間違いをしていた。

翌日朝一で行った病院の先生には、胃腸炎と診断された。先生の足元に村上春樹の『一人称単数』が雑に紙袋に突っ込まれているのを見た。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?