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○色や○色の「尿」危険なトラブルのサインかも⁉あなたは大丈夫?

尿からのサイン、見逃していませんか?

尿には全身の臓器や病気の情報が含まれているため、その外観は医師が病気の絞り込みをする目安のひとつとして重視されてきました。尿の色や性状と病気のおよその関係を知っておき、セルフチェックに役立てたいもの。

日本大学医学部泌尿器科学系主任教授 高橋 悟先生・国立国際医療研究センター病院 院長補佐/腎臓内科診療科長 髙野秀樹先生 監修書籍『尿の色 健康手帖』から、お届けします。


尿の色や性状の変化はトラブルのサイン!

尿には全身の臓器や病気の情報が含まれます

トイレに行ったとき、なにげなく尿の色を見ることがありませんか。
「今日は、ちょっと濃い黄色だな」 「ちょっとにごっているように見えるけど、どこかが悪いのかしら」などと思うことがあるのではないでしょうか。

実はこのような「見た目の尿の色や性状」は、体のトラブル、特に腎臓系や泌尿器科系の病気をいち早く察知するサインになります。
なぜなら、尿の中には体中のさまざまな成分が含まれているからです。

尿の大もとは、体の中を流れている血液です。体中から集まる血液が腎臓でこしとられて浄化され、老廃物や過剰な水分が尿となって排出されています。そのため、尿には全身の臓器や病気の情報も含まれているのです。

尿には全身の臓器や病気の情報が含まれている

○色や○色の尿なら赤信号

通常の尿の色は、透明な黄色。
これは、赤血球に含まれるヘモグロビンの分解産物である「ウロビリン」が黄色い色調を持っているためです。ウロビリンの排泄量はほぼ一定なので、水をたくさん飲んでいれば薄い透明に近づき、夜間は濃縮されて濃くなります。

ところが、尿の色が赤やピンクになっていたり、白っぽくにごっていたりするときは、普通なら尿には排出されない赤血球や白血球などが尿に含まれていると考えられます。

健康な状態なら、通常、赤血球や白血球、タンパク質などの分子量が大きな成分は、血液をろ過している腎臓の糸球体という毛細血管の網の目ですくい取られて、尿には排出されないからです。

ところが、腎臓の機能や、腎盂、尿管、膀胱、尿道などの尿路にトラブルがあると、赤血球や白血球、タンパク質などの成分が尿の中に出てきます。そういった成分によって、尿の色や性状が変化していることがしばしばあります。

このように、尿の色がいつもと違う場合は、体のどこかにトラブルがあると推測でき、病気を早期発見・診断する目安になるのです。

尿の精密検査(尿潜血や尿タンパクなどを調べる検査)をすれば、より正確な情報がわかりますが、見た目の尿の色や性状を意識的にセルフチェックするだけでも、ある程度トラブルに気づくことができるわけです。

監修

日本大学医学部泌尿器科学系主任教授
高橋 悟先生

国立国際医療研究センター病院 院長補佐/腎臓内科診療科長
髙野秀樹先生

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