Kentaro

岐阜県郡上市の中山間地で頑張って働いたり草刈りしたり猿どもと喧嘩したりとフガフガ生存す…

Kentaro

岐阜県郡上市の中山間地で頑張って働いたり草刈りしたり猿どもと喧嘩したりとフガフガ生存するために必死で生きております。地方移住をする方にも色々な方がいらっしゃるかと思いますが、私は根暗側、月や影あるいは日陰植物のタイプでございます。よろしくお願いいたします。

マガジン

  • 地方のリアルが分かるリレーマガジン「現場の声」

    • 380本

    稼ぐまち駆け込み寺で集った人たちから任意で自分たちの現場情報を発信していくリレーマガジン。

  • 日々。田舎の風。

    齢三十が近づき堅い日本企業に務める私は、猛烈仕事人間の超優秀上司に圧倒されながら、将来のキャリアについて悶々としていた。そんな中、出張後に体調を崩していたある日「田舎暮らし」ということを思いつく。幼少期より焦がれ続けた「田舎暮らし」への想いが再燃した男は、気づいた時には世間のレールを踏み外していた。田舎の甘い誘惑に惹かれた男はどうなるのか・・・東京から縁もゆかりも無いど田舎に移住者は限界集落でどんな経験をしていくのか。日々のできごとや出会いから感じた事をつらづらと書き記し、少しでも多くの人にニッポンの田舎を知っていただくためのマガジンです。

最近の記事

地方移住先で企業の技術紹介に関するモノ書きの仕事が回ってきた

インターン?的な形で働かせていただいている企業さんから、製品と事業紹介のチラシ作成をご依頼いただくことができました。今回はこの経験を元に、地方の中小企業さま達と私のような移住者がどう関われるのかについて書いていきます。 移住×ライターといえば地域おこし協力隊含め地方移住した人の仕事のひとつとして大変よく見聞きするものです。SNSでの発信はよく見かけますし、webメディアでも移住者によるローカル誌への寄稿は多いです。 それらの多くが地方移住の経験・意見・魅力の発信であったり

    • 秋の入口を跨ぐ8月21日。通り抜ける晩夏の風とお米のかおり。

      街へ向かう細い県道。軽自動車の窓を全開にして、まだまだ暑い夏の日の風を吸いながら移動する。 ここ一週間くらい窓の外から入ってくる風に、なんだか嗅ぎ覚えのある匂いが混じっている気がして、頭の中にある匂いの引き出しを開けてみる。少し探してどうやらそれは普段食べている玄米の匂いそっくりなもんで、「あぁこれは出穂した稲の匂いだ」と気づいた。 一度自覚すれば強く意識できるのに、これまでお米の香りというものひどく無自覚であった自分に驚いた。盆過ぎの田舎道はお米の匂いがこんなにも香るの

      • 過疎地における農地維持と働く場づくりをする収穫代行のしごとを紹介

        地域おこし協力隊の活動として5〜7月の約2ヶ月半ほどの期間、地域の農産物収穫代行団体の支援をしています。遊休農地の活用や地域の働く場づくりに繋がる取り組みであり、高齢化と耕作放棄地の増加が進む中山間地域での取り組みのひとつといえます。 気候や地形その他地域性により収穫物や活動期間などは異なるでしょうが、日本の多くの過疎地ではおそらくこういった取り組みが行われているのではないでしょうか。 今回は活動に取り組む中で感じている良い面や課題などについて、収穫作物や活動内容と共に紹

        • 地域おこし協力隊、総隊員数8,000人時代を前に・・・

          総務省によると平成30年度の統計で全国に5,359人いるとされる地域おこし協力隊(以下、協力隊)は、令和5年度には約1.5倍の8,000人に拡充することが目標とされています。8,000人という数値は人口でみれば夕張市に匹敵する数値です。 各年度ごとに在任中の協力隊総数:総務省データより作成 制度のひとつの成果指標と思われる定住率についての調査結果をみると、平成31年3月31日までに退任した協力隊は合計 4,848人、そこから活動地と同一市町村内への定住者が2,464人で5

        地方移住先で企業の技術紹介に関するモノ書きの仕事が回ってきた

        • 秋の入口を跨ぐ8月21日。通り抜ける晩夏の風とお米のかおり。

        • 過疎地における農地維持と働く場づくりをする収穫代行のしごとを紹介

        • 地域おこし協力隊、総隊員数8,000人時代を前に・・・

        マガジン

        • 地方のリアルが分かるリレーマガジン「現場の声」
          380本
        • 日々。田舎の風。
          3本

        記事

          全体の約18% 「地方自治体との雇用関係なし」の地域おこし協力隊の現場紹介

          地方移住を検討中の方にとっては一つの手段、また地方創生に関わる地方自治体職員の方にとって一つの選択肢である地域おこし協力隊(以下、協力隊)。 この記事では協力隊の「雇用形態」を中心に、私と周囲の協力隊の情報を元にその特徴を書きました。現在、協力隊を検討中の方、あるいはこれから協力隊制度を活用しようと考えている自治体関係者の方の参考になれば幸いです。 都市部から地方へ移住者を呼び込み最長3年で地域の活性化に関わってもらうという以外はかなり自由度の高いのがこの制度。 自治体

          全体の約18% 「地方自治体との雇用関係なし」の地域おこし協力隊の現場紹介

          共同マガジン参加で感じた、地方プレイヤーが地域を飛び出し共闘する意義

          これから動き始める地方プレイヤー、特に私のような地域おこし協力隊はどうしても「地域」という漠然とした言葉に紐付く地理的・行政的範囲と付随する人間関係に行動や思考をとらわれがちです。 もちろん地域で活動するにあたり、地元コミュニティに参加することは大事です。地域で生活を支え合うことはその中で協力して何かを始めるのもいいと思います。しかし、人が少ない地方コミュニティでは地元出身者の集まりにしろ、移住者の集まりにしろ、なにかと常に同じメンバーが集まるため閉鎖的な面を持ち、時に意見

          共同マガジン参加で感じた、地方プレイヤーが地域を飛び出し共闘する意義

          〜草刈りからはじめる土地と信用〜 現場で学んだ田舎流コミュニケーション

          これから移住あるいはいわゆる「関係人口」として地方の特に田舎で新しい事業に携わりたい方にとって、地域における新しい人間関係の構築や信用の積み上げはひとつの課題といえるでしょう。 そんな時にすべきことで重要なことに地域、土地、家への敬意を自分の行動で示すということがあります。そしてその代表的な具体的行動のひとつは「草刈り」です。「なんだそんなことかー」と思われそうですが、草刈り侮るべからず。さらに草刈りという行為の中で自然と地域とのコミュニケーションが生まれ、移住者が新規事業

          〜草刈りからはじめる土地と信用〜 現場で学んだ田舎流コミュニケーション

          その弐 〜田舎へ単身引っ越し、愛すべきまち東京・神楽坂のおもひで〜

          8月30日、ど田舎の山にある古民家にたどり着いたその日の朝、僕は愛知県犬山市のとある宿を出発して郡上に向かっていた。昨日、6畳の部屋から荷物をクロネコさんの単身パックふた籠に引き渡し、残りのカメラ・自転車・PCといった精密あるいは形の整わないものを買ったばかりの軽自動車に押し込み移住の旅が始まったのだ。東京〜岐阜間の引っ越しはなかなかの距離を伴うのでいかに小型トラックといえどもチャーター代は馬鹿にならない。コスト4割の削減を得られるので、今回はクロネコさん単身パックにお世話に

          その弐 〜田舎へ単身引っ越し、愛すべきまち東京・神楽坂のおもひで〜

          実体験から感じた田舎のIT人材不足と地方での職としての関わりしろ

          IT系のリモートワークでの田舎暮らしの話題は最近多く見聞きするようになってきました。これらの多くは都市部のある程度の規模を持ったIT企業でスキルを身につけた方が、その企業の制度を元に田舎に移ってリモートワークをする事例が多いかと思います。この方法は今後の働き方を考えるのにもちろん重要なものですが、現状はある程度規模や制度が整った企業が中心のようです。 今回はITスキルを元に田舎の企業で働くまたはサービスを提供することについて私自身が現在おかれている境遇と経験、および周囲の事

          実体験から感じた田舎のIT人材不足と地方での職としての関わりしろ

          集落の小さな祭礼の昔話に出て来た「稼ぐいなか」。ひとつ前の時代から稼ぐを考える

          自分が住む中山間地域の集落の小さな祭礼の準備の際に聞いた昔話から、ひと昔前は「稼ぐ地域行事」というが普通だったのだということを知り、ハッとしました。 現在でこそ多くの地域行事が助成金を元に運営され、そこではなぜか「稼ぐ」こととその収益の再投資による継続や発展が度外視されていることが多いです。 このような形で、多くの地域行事ではもっぱら「稼がない」ことが普通のように捉えられる節があるのですが、ひと昔前の時代は地域行事で「稼ぐ」は自然なことだったのだと知る機会がありました。

          集落の小さな祭礼の昔話に出て来た「稼ぐいなか」。ひとつ前の時代から稼ぐを考える

          実際、田舎の世帯数動態はどうなっているのか。家不足を統計からみてみた。

          過去二回の記事で田舎の空き家事情と移住者の家探しについて現場の経験を元に書きました。 今回は少し方向性を変えて人口減でも入居できる家は足りない状況について、岐阜県郡上市を例に人口と世帯数の統計を中心とした数字を元に考察します。 はじめに結論を書くと統計をみた結果、人口と世帯数の近年の動態は毎年人口は大きく減少しているのに対して世帯数は少しずつ増加傾向となっていることがわかりました。 これは下記の一記事目、「日本の平均世帯人数と世帯数推移をさぐる」で示されている日本の平均

          実際、田舎の世帯数動態はどうなっているのか。家不足を統計からみてみた。

          未熟な自己を晒して文章を書く:「いますぐ書け、の文章法」のことばを送る①

          これまで文章を書いて公開する練習をあまりしてこなかったのですが、今年に入り「地域のリアルがわかるリレーマガジン現場の声」というnoteの共同執筆マガジンというものに参加させていただき、周りのみなさんに何とかくらいつこうとnoteに挑戦しています。第一線で様々な取り組みをされている方達がおり大変刺激的で多くを学ばせていただいています。 というわけで何としても文章を書かなければならない、そんな自分を後押ししてくれてる本が「いますぐ書け、の文章法」(堀井憲一郎著)です。今回はこの

          未熟な自己を晒して文章を書く:「いますぐ書け、の文章法」のことばを送る①

          限界集落の古民家事情その2・遺影と仏壇のある家で暮らす家守

          今回は岐阜県のとある限界集落に移住した地域おこし協力隊が暮らす、仏壇と遺影あるいはその他のものが残り、時折法事も開かれる空き家事情について踏み込みます。田舎の空き家特有の事情を知っていただけたらと思います。 空き家を取り巻く状況元の大家さんが亡くなられて以来物件はその現在の大家さんが相続したものの、10年近く住むことは無くなっていました。しかしお盆、法事あるいは墓参りといった行事の際は大家さんや親戚の方が戻られるため、なかなか人に貸すこともできず、長期に渡って空き家となって

          限界集落の古民家事情その2・遺影と仏壇のある家で暮らす家守

          〜序〜 納涼の転居。限界集落という未知へ

          薄暗い部屋に窓から午前の陽光が差し込む。物置以外仕切りはない広い二階の部屋にいて一人で惚ける。田舎の古い家の例に漏れず、ここでもかつてはお蚕さんを飼っていたのだろう。試しに電灯をふたつほど付けてみたが部屋の明るさはさほど変わらない。部屋の入り口に露出配線で取り付けられている、最近の家ではまず見かけないアナログなスイッチをパチンと戻す。昼の時間帯は彼らは対して役をなさぬらしい、先ほどと明るさはほとんど変わらなかった。 電灯は天井よりもかなり下に吊り下げられている。昔の人に合わ

          〜序〜 納涼の転居。限界集落という未知へ

          限界集落の物件事情その1:物件情報が出ない古民家に住み着くまで

          今回は地域の事業に何らかの形で関わることになった方で、実際にその地域に移住することになった場合に必要になる家探しについて、私の経験と見聞きした周囲の事例について紹介します。 対象地域は過疎化の進んだ、いわゆる「田舎」感の強い場所です。地方都市のような場所では当てはまらないと思います。 さて、限界集落のような田舎での家探しは一般的に想定されているものと大きく異なります。紹介する事例はそれぞれ事情が異なるので再現性としては高くないのですが、インターネットや不動産情報誌に物件情

          限界集落の物件事情その1:物件情報が出ない古民家に住み着くまで

          「ヨソ者」地域おこし協力隊の小さく始める実践体験

          新しく地域づくりの場に飛び込んだ新米の地域おこし協力隊、あるいは地域で何か始めたいけど既存の団体ではしがらみや合意形成に奮闘するばかりでなかなか動け出せない人。そんな方たちに向けて、地域おこし協力隊の私がとりあえず「小さく始めた」実体験と参考になった考え方を紹介します。 私自身は、正直言ってこんな風に「やりました!」と言えるような熟練者ではなく、超未熟者で恥ずかしいくらいなのです。でも、だからこそ小さなことからなら初心者でもまず始められることと、とにかく始めてみると動き出す

          「ヨソ者」地域おこし協力隊の小さく始める実践体験