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外国で暮らすという事②
外国に全く縁のない人間が外国で暮らす事になる
人生とは予想できないドラマであり、どんな決断をしたとしても、それも自分が選んだ道の上にいる。気が付けば僕は日本ではなく外国で暮らしている。日本を離れて思う事など、時代と共に心も移りゆくもの、その時の感じる事を何か形に書き残していきたいと思いました。
もしあなたが外国に住みたいと日本以外での生活に興味を持っていたら少しでも参考になればと思います。
ホームシックになるということ
中学生の時に 死ぬまでに1度は海外旅行に行けるかな?
と考えた事があるのを覚えている。1度はというのは結婚式はハワイという定番のイメージが当時はあった。一生に1度の結婚式くらいは海外で。
僕の中で海外=ハワイ
ハワイが何処にあるかも知らなかったけど。太平洋の海の上くらいの知識。
高校生の時にTVでスペインのバルセロナで
アントニオガウディ―の建築を紹介してて、完成にあと200年かかる
と当時は言われ強く心に残った。
死ぬまでに一度は一番見てみたい建築 サクラダファミリア教会
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一生、外国には縁がないと思っていた学生時代
海外は遠い存在
なので結婚式くらいはハワイで!くらいの 感覚だった。
そのまま時は流れ就職し仕事
そして、益々海外と縁が遠くなっていく
仕事してわかった事
圧倒的に自由時間がないという事
毎日朝早くから夜遅くまで仕事 仕事 仕事
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家に帰り飯くって風呂入り少しTV見て寝て朝が来る
プライベートは単調になり
このまま60歳になり定年するんじゃないかと思うほど(笑)
あの頃の自分は外国で暮らす事なんて
自分の人生の上には存在していなかった。
3日以上の休みがないし正月や盆では値段が高すぎる
なので海外旅行すらも無理だ!
映画見て住みたいな~くらいはあるけど
本当に暮らすという意味では
リアルに想像できなかった
外国で暮らす日本人は
外務省の2019年版によると139万370人
増加傾向にあるようです。まあコロナ前の数字
1位 アメリカ 446925人
2位 中国 120076人←このうちの一人僕のはず(笑)
3位 オーストラリア 98436人
4位 タイ 75647人
5位 カナダ 73571人
上位5国です。
それでも139万人もの人が日本を離れ外国で暮らしています
好きで住む人もいれば仕方なく住んでる人もいて
139万人のそれぞれの物語があると思います
僕の場合、中国上海に住みだしたのは30歳
初めての海外旅行は24歳で
アメリカとヨーロッパにバックパッカー旅に行った
そんな事もあり中国上海市へ工場を作る際に僕は目を付けられた
簡単に帰れないように展開してくるわけなんですが
海外で暮らしたいのではなく暮らさないといけなくなる
その方が適切ないい方
海外にあこがれて語学勉強して実力を伴いながら
海外生活しているのではなく
望んでないけど気が付いたら住んでるのが僕です
そんなヤツいるんです ここに
そして
日本での生活を手放すという事になる
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期間を決めて海外生活するなら別ですが、いつ帰れるか分からない状態
僕も日本での暮らしを放棄したわけではない
でも
今までの日本での暮らしを全て捨てないといけなくなった事
例えば、親や親類とも会えない、友達と遊びに行く事も
好きな店に行く事も所有していた車や家を手放す
今まで当たり前のように周りにあり触れてきた文化や物も
もう簡単には手に入らないという現実があった。
そして恋人とも別れを告げる必要もあった過去。
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そんな事を海外にいると思う時があります
あー 日本っていいな
日本に帰りたいな・・・そんな思いがこみ上げます
故郷へ急に帰りたくなる気持ち
どこまで言っても異文化の人とは心の奥では
通じない事は受け入れざる得ない
そして圧倒的孤独感の深い深い溝に叩き落され
光が見えない高い壁を見上げながら寝る恐怖
ホームシックとは そんな感覚でやってくる
過去にアメリカで少し滞在してる時に
知り合った女性の友人がホームシックになり日本に帰国
その時は勿体ないな~
折角 ここまで来て順調に進んでるのにと思っていた
当時彼女は留学生で語学を順調にクリアーし卒業まで半年
卒業も、このペースなら大丈夫そうで
大学受験を検討している最中だった
もう少し頑張れば夢だった大学にいけるのに
日本に戻るのは勿体ないなという思いだった
資金的に持続できずに諦めて日本へ戻る人が多い中
彼女は成績と資金ではクリアーしつつ
ホームシックにかかり断念する事になった
そして今 自分も その時の彼女の気持ちがわかる
夜一人になれば体の震えが止まらない
眠れず深い孤独を感じる恐怖心
知らない国で一人と言う恐怖は本当に怖い
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やはり人は一人では生きていけない生き物なんだと知る
ほんの少しの温かい言葉が 人を救う。
アメリカに居た時 僕はホームシックにならなかったけど
日本が遠い日本が地球の裏側だという距離感はすごく感じ
遠い事でホームシックになりやすい感覚があった
その点 上海は日本との時差も1時間しかなく
同じ朝日を見て過ごす
飛行機で3時間もあれば日本に着くという近い距離感が
いつでも日本に帰れるという心理を生む
アメリカやヨーロッパに居ては
日本に帰るという行動は計画的に準備が必要だし
フライト時間も長い
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上海だと前日にチケット取り朝一番7時の飛行機に乗れば
昼ご飯は日本の自宅で食べてる。という事が可能だった
なんなら服装もラフで近所のコンビニにでも行くかのような
服装と気軽なノリでパスポートだけ持って帰る事ができた
その心理からも日本との距離間はホームシックになる確率を
下げていると思う
外国で暮らすという事は
日本が恋しいという思いを感じ
更に日本が好きになり
日本の素晴らしさを改めて感じる事になる
日本は本当にいい部分が沢山ある
世界的にみても特別な国なんだと知る事になる
ホームシックになるということ
は改めて日本を知るという事