事務職と管理職とIT - #6 尊敬するグータラ上司
一見不真面目だけど、
ツボを押さえた、
過去にお世話になった上司のお話です。
本当の不真面目な管理職の方々に「この仕事は任せた」と部下に言えるようになってほしいです。
お世話になった上司
かつて社内システム課で個人商店と化して、
ひとり奔走していたときでも一応、自分の上には部長がいました。
自分も課長だったので大概のことは自分で判断して動くことができ、普段の仕事で困る事はありませんでした。
ある程度大きな案件や重要ポイントだけ出張ってもらいほとんどは任せてもらっていました。
一見、野放しに見られがちでしたが、システム課らしく「情報共有」ができていたため、いわゆるツーカーの状態でした。
平社員の頃からお世話になっており、飲みながらの「情報共有」も頻繁に行い、関係は良好でした。
他部門からすると決して褒められるような上司ではなかったようです。
遅刻はするし、仕事時間にパチンコやってるし、出張先では夜の街を堪能して翌日サボったりしているような人でした。
それでも成果を上げ、顧客からの評判も良かったのは”ツボ”を押さえていたからです。
仕事のツボ
部長の”ツボ”を押さえた仕事のやり方には、いつも悔しさと頼もしさを感じていました。
その”ツボ”は「常に状況を把握しておく」というものでした。
常に状況を把握しておくと
・お客様にいい顔ができる
・ごっつあんゴールが決められる
・いろんな人に説明ができる
・物語を描いて、同じ方向へ行動できる
こんなメリットがあります。
ただ、めんどくさいのは部長に分かるように最初から説明をしなければならないという点でした。部長抜きで煮詰めた話も、部長が顔を出したら振り出しに戻ることもありました。
ただ、それを差し引いても毎回伝えておくことは大切な事でした。
あらためて思うと話を”聞く”事に長けた部長だったと思います。
「まかせた」
私は“作業”については一人でできるけど、“仕事”を進めるには、周りの力がなければできません。
だから、周りの力をいつでも借りられるように意識していました。
情報共有です。こちらからも伝えるようにしていました。
上司とできるだけ情報を共有し、大事な場面では出張ってもらい、時には「まかせた」と言ってもらっていました。
「まかせた」と言われますが
仮に失敗しても一緒に頭を下げてくれたり悔しがってくれる上司でした。
(私の責任でつまらない失敗したときは〇ねとか言われていましたがw)
結局は「報連相」さえできていればだいたいのマネジメントは大丈夫なんですけど、
それで、上司が”状況を把握”しているかどうかが大切なんです。上司は忘れずに確認を入れるだけでいいんですけどほとんどは途中で忘れるんですね。聞くのを忘れてしまうなら部下の方から情報が上がってくるようにしなければなりません。
「報連相」って新人研修の内容ですけど、
これを部下に指導できない管理職が多いんです。
だから状況を把握できないで、自分自身で個人プレーに走ったりするハメになるのです。
「オレが分かるように一から説明しろ」といえば良いだけなんです。
わからないままだから判断できないのです。
部下に教えてもらうのは気が引けますか?
”大丈夫”と判断したら「まかせた」と言って昼寝でもしていればいいです。
会議でも堂々と聞いたことをそのまま説明すればいいだけです。
お客様の前でも当然のように話してください。
もし自分が描いていた物語と違っていたら、自分か部下どちらかの物語を修正してください。
指導も教育もしない結果、
へたくそな報告をしてくる部下のいう事を
鵜呑みにして、
何が問題点か、何が重要か、本質も分からないまま分かったフリをしている管理職はいませんか。
「まかせた」とも言わず、
部下が失敗しても、かばいもせず周りと一緒に責めたてることはしていませんか。
たまに飲みながら愚痴を聞けば良いと思ってませんか。
状況を把握しているフリをして、部下から愛想つかされていませんか。
部下は直接言わないだけですよ。
部下は必ず評価をしています。
”まかせられない”上司に辟易している方が少しでも楽しく仕事ができればいいなと願いを込めています。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
次回は“できる”事務の話です。
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