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世界最大のスポーツ用品店Decathlon(デカトロン)が日本市場で成功する3つの理由

今日は今大注目のフランス発のスポーツメーカー兼小売店(いわゆるSPA)のデカトロンを紹介します。普段は企業のデータ戦略についての記事を書いてますが、あまりにもデカトロンが好きすぎるため番外編です。

 デカトロンは1976年、フランス北東部、ベルギーとの国境に近い街リールで創業した。五輪種目の一つである十種競技(=decathlon)にちなんだ社名の通り、スポーツや競技ごとにオリジナルブランドを次々と立ち上げ、製造販売するSPA(製造小売り)のビジネスモデルで成長してきた。
有名ブランドは基本的に扱わず、自社商品で店内を埋め尽くす。つまり、デカトロンは、世界最大級のスポーツメーカーでもある。
https://trend.nikkeibp.co.jp/atcl/contents/18/00122/00001/?i_cid=nbpnxr_child

なんと世界51カ国に約1500店、売上高1兆3000億円(2018年度)の業界1位、世界最大のスポーツ用品店とのことです。この記事を読むまで存在を知りませんでした。

さらにデカトロンは日本でも最近有名になってきた「働きがいのある会社(Great Place to Work)」のフランス版で2018年度に社員5000人以上の部で1位を獲得している超優良企業なのです。

日本ではすでにECサイトはオープンしているのですが、きたる3月29日(金)に兵庫県西宮市で日本1号店ができることが決まっています。デカトロンは標準店が日本でいう超大型店に該当するため、(コストコみたいなものです。)土地選びが特に重要で、現在東京の候補地を探しているとのことです。おそらく2019年はデカトロン元年になること間違いなしだと思います。そんなデカトロンが日本市場で成功する理由を3点にまとめました。

1、ポジショニングが良い

おそらくこれが成功する一番の理由なのですが、ともかくデカトロンはポジショニングがいい。下の図をご覧ください。

低価格な機能性ウェア市場は最近話題になっているワークマンプラスがまさに切り開いているのですが、そのポジションど真ん中。市場規模は4000億円とも言われています。ワークマンプラスの出店スピードを考えると当面は及ばないものの、元々競合がいないポジションなのでデカトロンとワークマンプラスが切磋琢磨してこの市場を切り開いて行くと思います。強豪となるポテンシャルが大きいのはユニクロですが、メインはカジュアルウェアでガチのスポールウェアには勝つのは難しいのではないでしょうか。

ちなみにさらっと低価格な機能性ウェアと言いましたが本当に安いです。例えばデカトロンの代表作のQuechua(ケシュア)は信じられないほど安い。これで350円とは、、、。ちなみにデカトロンは全国送料無料です。
ECサイト:https://www.decathlon.co.jp/jp_ja/

2、オリンピックという巨大トレンドに乗っている

デカトロンが日本市場に進出するタイミングは明らかに2020年東京オリンピックを狙ったものだと思います。日本全体がスポーツに関心が高まるタイミングで世界最大のスポーツメーカーが日本市場に進出するというのはあまりにもデカトロンにとって追い風です。特にデカトロンは初心者~中級者向けの商品ラインナップなのでこれからスポーツを始める人の入門としてピッタリです。まずはデカトロンで初め、もっとスポーツを極めたい人はNIKEやadidasに乗り換えるという流れができると思います。最も市場の大きい初心者市場さえ押さえることができればデカトロンとしては問題ありません。すでに日本人はオリンピックへの盛り上がりが始まっているので、いち早く首都圏へ進出したいところでしょう。

3、オムニチャネル戦略が秀逸

Decathlon S.A.は、オンラインのみの販売から実店舗への拡大
に成功しています。 同社がシンガポールに開設したフラッグシッ
プストアは、eコマースの体験と密接にかみ合うよう設計されてお
り、RFID(無線周波数同定技術)が商品を自動的に識別・追跡して
買物客の仮想カートに直接送信するため、精算時に行う商品をス
キャンする必要は全くありません。
オンライン/オフラインを問わず同社の商品を一度購入すれば、
誰もがオンラインロイヤルティプログラムに自動的に登録されま
す。これにより同社はチャネルやデバイスを横断して移動する買物
客を効果的に追跡することができます。また、Decathlonはオムニ
チャネル戦略を地域のコミュニティでも展開しており、地元のスポ
ーツクラブとの提携によって潜在顧客とつながり、店舗への客足
の増加を促しています。
http://www.criteo.com/jp/wp-content/uploads/sites/6/2018/02/Criteo-17-eBook-Omnichannel-JP.pdf

デカトロンはアジア圏ですでに中国やシンガポールに進出しているのですが、シンガポールに進出するとき今の日本同様にオンラインストアのみでの進出しました。そしてオンラインストアの成功の後店舗展開し、2019年3月時点で3店舗となっています。またその店舗は、上記引用の通りヨーロッパ市場で完成されたオムニチャネル戦略をそのまま移植しているため、洗練されており、すぐさまシンガポール市場で受け入れられる存在となりました。おそらく日本1号店でも同様な購買体験ができるのではないかと思います。

最後にもう一度ポイントをまとめます。

1、ポジショニングが良い
2、オリンピックという巨大トレンドに乗っている
3、オムニチャネル戦略が秀逸

デカトロンは第二のIKEAになれるでしょうか?
今後の活躍から目が離せません。
早く店舗行きたい!

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