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エッセイ「オールタイム10選」 第二回 映画

幸福の黄色いハンカチ            リトル・ダーリング
アウトサイダー
バック・トゥ・ザ・フューチャー
GONIN 
男はつらいよ 寅次郎紅の花
キル・ビルVol.1
タイタニック
サニー 永遠の仲間たち
男はつらいよ お帰り寅さん

国内外問わず好きな作品、10本を挙げました。先に個別に感想等を書いていますが、再度、補足等を交えながら振り返ってみたいと思います。なお、公開された順に並べました。大きく分けると1980年代のアメリカ青春映画が三作品、山田洋次監督作品が三作品、暴力と作家性が印象的な二作品、それら以外が二作品、計四つで構成された10選です。   

1980年代はジャッキー・チェンの活躍が目立った時代、ティーンエージャーだった自身もそれらの数々を中心に映画を楽しんでいましたが、結果、クリスティ・マクニコル、マット・ディロン、マイケル・J・フォックスの代表作を選びました。外国映画に限っては一番に好きな作品が「アウトサイダー」、二番目が「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、三番目が「リトル・ダーリング」です。映画心理分析というのがあって、三本を挙げて深層心理を探るらしいですが、これは確かに納得させる分析です。一番が自分がどう思われたいか?、二番目が自分の根底に流れるテーマ、三番目がバランスを取るとのことですが、過ぎるくらい当たっているような気がしました。特に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」は遊園地みたいに楽しい気分にさせてくれますが、わたしの根底にはそのような深層心理が働いているのかもしれません。

1980年代はジャッキー・チェンと並んでスティーヴン・スピルバーグ監督作品、合わせて関連作品も人気でしたが、わたしの好きな映画監督は山田洋次監督です。その数々の中から「幸福の黄色いハンカチ」、「男はつらいよ 寅次郎紅の花」、「男はつらいよ お帰り 寅さん」を選びました。日本映画に限っては、やはり、渥美清さん、吉岡秀隆が好きな俳優です。どれも、人情喜劇、また、タイトルが示すようにカラフルな印象を与えます。やはり、深層心理は当たっているのかもしれません。

山田洋次監督と並んで好きな監督が北野武監督です。10作品に入らなかったのは残念ですが、それらの数々と同列に並ぶような作品を選びました。「GONIN 」は石井隆監督、「キル・ビルVol.1」はクエンティン・タランティーノ監督で大量の鮮血が示すように暴力が鮮やかでした。北野武監督を含めて、1990年代に活躍が目立ち始めた三監督、これらの共通項は先の暴力と作家性ですがアートな肌触りも特徴です。

先に二作品と並んで「タイタニック」も緊張感がありましたが、桁外れ、そんな言葉が浮かんでくるくらい、その強度は強かった作品です。一方、「サニー 永遠の仲間たち」は先のアメリカ青春映画三作品と同様に青春映画、少女たちは花が咲いたように賑やかで楽しい気分にさせてくれました。

足早に振り返ってみました。選んで、並べて、考えて、付随して感想等を書いて何か気付くことがあるのかもしれないと思ったのがそもそもの10選でもありました。結果、気付いたことは色彩のこだわりが強くて、カラフルな印象を与える作品を好むということでした。事前にモノクロの映画が苦手ということは自覚していましたが、単純に正反対な事柄が傾向や結果として表れたのは興味深く面白かったです。例えるなら、選んだ10作品は雨上がりの虹、狂喜するような作品との出会いを楽しみにこれからも映画鑑賞を続けたいと思います。




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