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砂漠250㎞マラソン⑮水がもう一滴もない

あらすじ

いよいよ世界一過酷な砂漠250kmマラソンが始まり、開始5分で世界ナンバー1とワースト1を経験したケンシロウ。

そして10分が経ち大変な事態に陥る…まさかの水が一滴もない。
初日の今日のゴールまで残り30km以上、気温は50℃にもなる。

果たして、どうなってしまうのか??

本編

あぁ…喉が渇いた。
さっきの全速力が効いたな笑

水を飲みたいが一滴もない。

なぜなら、俺は夜に水を全て捨ててしまったからだ。

とゆうのも、昨日の夜に英語でアナウンスがあったのだが

俺)ふ〜ん、水は毎日もらえるのか。じゃあ明日の朝ももらえるんだろう。

そう!!この思い込みが完全にミステイク!!英検4級のなせる技だ!!

水は朝はもらえず、1日の最後にもらえるという事だった。(レース中のチェックポイントではもらえる)

そんな事も知らずに勘違いしている俺は

)じゃあ、こんなに水いらないじゃん!!今日はもう捨てちゃお〜

と夜中に水を全部捨ててしまった。

なんって俺はバカなんだ!!笑

当然、この砂漠250kmマラソンで水は命!!
しかも自分のミスで捨てた水!!

誰かに貰うなんて絶対に出来ない!!

絶対に!!

俺は喉が渇いたが誰にも言わず、限界まで耐える事にした。

そして、歩き始めて1時間

頭が…

痛い……

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当然ながら水分不足による熱中症。

これは、いよいよヤバイ。

俺)パープル、水くれん??

パ)え!?お前水は!?

俺)ない。

パ)え!?もう全部飲んだん!?

俺)いや、ない。初めから一滴も。

パ)え!?なんで!?

俺はパープルに事の顛末を話した。
すると、

パ)おま、何しよんねん!!

と怒られたが

パ)これ飲んでええで。

と、500mlのペットボトルを渡してくれた。

俺はそのペットボトルを

キュッ

と、一瞬で空にした。

パ)え!?はやっ!!

俺)ごっつぁんです。

パ)ごっつぁんです。やあらへんわ!!笑、最初のチェックポイントまであと2時間はあるんやぞ!?

俺)2時間ね。オッケー、オッケー。水はあるから大丈夫。

パ)俺の水や!!

パープルはぷりぷり怒っていたが

その後は何度も水がいるか聞いてくれた。

俺はパープルと一緒に人生を歩み始めて彼に助けられてばかりだ。
本当にありがとう。

パープルじゃなかったら、水なんて誰からも貰えなかった。

パ)このキツさなら部活の延長やな。

俺)そうやね。もう少し気温が上がるやろうけど、風があるけんさ程感じんな。

パ)とゆか、イカ笠が日差しを遮ってるな!!笑

俺)ほんとそれ笑

俺らは二人とも

このキツさなら完走出来る!!

と心の中に自信を持っていた。

そして、第1チェックポイントに到着。

よし。

これで、心置きなく水が飲めるぞ!!笑

だけれど、この時はこれから続く地獄を全く想像出来ていなかった。


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