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発達障がいの子どもの不登校(10)

「無理しなくていいよ」と言いたくなる気持ち

発達障がいの子どもの療育、特に思春期の療育を考えると、どうしても厳しく伝えないといけないシーンが出てきます。

例えば、ASDの子どもであれば、約束をしていて遅れてきた時に、いきなり来て、自分は悪くないという言い訳をしながら、宿題になっていたことについてもいろいろ言ってくることがあります。

その時に、わぁーっとしゃべっているのを止めて、「先に言わないといけないことがあるよね?」と教えないといけないのですが、しゃべるのをなかなかやめず、こちらの話を聞こうとしないことがあるのです。

思春期になると、もう自我がはっきりして来ているので、自分を守るようなことを言ったり、行動したりするのです。

そのため、しゃべっているのを止めるためには、少し強めに話を聞くように言わないといけないのです。

そうしなければ、話を聞くこともできず、学べなくなってしまっているのです。

それでも、待ち合わせに遅れたり、間違ったことをしたりしたときは、「ごめんなさい」「すみませんでした」と言えるようにしないといけないのです。

こういうことを教えないと、社会には送り出せないのです。

この時に、どうしても言われている子ども側には、痛みが伴います。

自分は悪くないと言いたい、あやまりたくない、という感情は誰にでも起こるのですが、発達障がいの子ども達には、この感情がよりはっきりと出てしまう場合があるのです。

ですから、どうしても強く言わないと、伝わっていかないので、嫌な感情に何回もさせてでも、教えていくことになるために、発達障がいの子ども達の感情を、少なからず傷つけてしまいながら、療育をすることになってしまうのです。

これが「無理しなくてもいいよ、いいよ」と言いたくなるところではないかと思うのです。

でも、それは結局のところ、子ども達を社会に送り出さないという選択を大人側がしていることだと私は思っています。

発達障がいがあるから、無理しなくていい、というのは、子ども達が持つ可能性を否定し、何もさせないというのと何も変わらないのです。

発達障がいのために、苦手にしている、できないでいることがあります。

けれども、できることがあるのです。

だから、できる範囲のことを、できるようにしていくことが、私たち大人の役目だと思うのです。

社会に出た時に身につけておかなければならないことを、身につける努力をすることは必要なことだと思います。

だからこそ、「無理しなくていいよ」というのは、社会に出るための努力をギリギリまでやって、それ以上はさすがに厳しいな、という時以外には、言わないように私はしています。

なぜなら、子ども達をしっかりと社会に送り出してあげたいと思っているからです。


でも、真剣に向き合っていると、嫌なことを言われても、子ども達はこちらが真剣に向き合っていることが伝わるので、こちらの話には最後には耳を傾けてくれることになるのです。

こちらの本気度がちゃんと伝わるのです。

そうすると、教えたことが身について行き、社会に出て使えるようになっていく姿を、これまでも見せていただき、本人も良かったと思ってくれているし、何よりもこちらが報われた気持ちになるのです。




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どうぞよろしくお願いいたします。

いつも最後までお読みいただきありがとうございます。


谷 圭祐
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