【試し読み】『ブリュメール18日──革命家たちの恐怖と欲望』
1799年、ナポレオンが総裁政府から実権を奪ったクーデタ、「ブリュメール18日」。これによってフランス革命は終わりを告げたとされています。4月に刊行した『ブリューメル18日 ──革命家たちの恐怖と欲望』では、権力欲に取り憑かれたナポレオンの断行として描かれていたこれまでの歴史観から、むしろフランス革命の成果を守るために、改憲派の革命家たちがナポレオンを権力の座に引き上げた事件として理解し、革命家たちの視点に立って考察。今回はそのイントロダクションとして、本文中より「はじめに