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三田文學note

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『三田文學』編集部によるマガジンです。 『三田文學』(発行:三田文学会 発売:慶應義塾大学出版会)という文学の雑誌を作っています。 発行は季刊、つまり一つの季節に一冊、年4回、1… もっと読む
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記事一覧

【イベント案内】「生誕100年 周作忌」

こんにちは!今回は、遠藤周作の1923年の生誕からちょうど100年後、という区切りでの周作忌イベントのご案内です。彼は『三田文學』の編集長を務めたこともあるんです。 遠藤周作忌実行委員会と周作クラブとの共催で来月末、シンポジウム「遠藤周作――時代を超える文学」を開催します。 三田キャンパス会場にお越しいただくことも、オンラインで参加することもできます。下記開催概要欄の下にございますPeatixのサイトよりお申し込みください。 ↓↓↓お申込みはこちらから! ちなみに……

【イベント案内】「文芸発信のトポス 慶應義塾」

こんにちは、編集部員Oです。今回は日吉キャンパスで行われるイベントをご紹介いたします。 季刊文芸誌『三田文學』は慶應義塾を拠点として活動し、百十年の歴史と伝統を誇る文芸誌です。 通信教育部の協力のもと、8月16日(水)にイベント「文芸発信のトポス 慶應義塾」を開催することになりました。永井荷風・西脇順三郎の精神がいまキャンパスでどのように花開いているか、熱く語ります。 登壇者を代表して、國松絵梨さんからコメントをいただいております! 國松さんは『たましいの移動』(七月

【イベント案内】「これしか書けない――いしいしんじの創作講座」

こんにちは、編集部員Oです。作家のいしいしんじさんに、創作についてお話ししていただくオンラインイベントのご案内です。 ■登壇者プロフィール■ いしいしんじ 作家、1966年、大阪府生まれ。京都大学文学部仏文学科卒。2000年、初めての長篇『ぶらんこ乗り』(理論社)刊行。2003年『麦ふみクーツェ』(理論社)で坪田譲治文学賞。2012年『ある一日』(新潮社)で織田作之助賞。2016年『悪声』(文藝春秋)で河合隼雄物語賞。その他著作多数。2015年より三田文學新人賞選考委員。

『三田文學』2023年夏季号(154号)のご紹介

こんにちは!編集部員Aです。昨日7月12日より、『三田文學』2023年夏季号(154号)が発売されました。 ①     今号のラインナップ紹介 今号のラインナップをご紹介いたします。 ②     見どころポイント 今号は小説作品が充実しております。なんと合計で130ページ越え。 中島京子さんの「エチュード 二〇二四」は老境に直面する困惑を超えて踏み出す新たな一歩への温かい励ましです。佐藤洋二郎さんの「夜を抱く」は心の軌跡を辿る半生記。パリから届けられた辻仁成さんの連載

第29回三田文學新人賞受賞者インタビュー動画公開!

こんにちは! 現在発売中の『三田文學』2023年春季号(153号)では、第29回三田文學新人賞の受賞作が発表されています。今回、小説部門1作品、評論部門2作品が選出され、4月には授賞式も執り行いました。   式当日に受賞者の方々へ行ったインタビューをYouTubeに上げています。(※これを機に三田文學のYouTubeチャンネルを開設しました。今後動画でも様々な情報をお届けできればと思います!!)   本誌では各受賞作品と選評を読むことができます。 ぜひ、誌面と併せてお楽しみく

【試し読み】『三田文學』の書評ページをチラ見せ! その2

こんにちは! 現在発売中の『三田文學』2023年春季号(153号)から書評記事をお試し公開します。その2の今回は、小川哲『地図と拳』の書評です。 読者のみなさまにとって、新たな出会いになれば幸いです! ↓ その1の記事はこちら *** 踊る満洲のスキャンダル小川哲『地図と拳』  巽 孝之  10世紀後半、北欧のヴァイキングは未踏の大地を求めて西へ航海を続け、その果てに発見した謎の島をヴィンランドと命名した。これが現在の北米だが、20世紀中葉、このヴィンランドを書き込

【試し読み】『三田文學』の書評ページをチラ見せ! その1

こんにちは!今回と次回に分けて、現在発売中の『三田文學』2023年春季号(153号)から2本、「その1」「その2」として書評記事をお試し公開します。今回は、カミーラ・シャムジー『帰りたい』(金原瑞人・安納令奈 訳)の書評です。 読者のみなさまにとって、新たな出会いになれば幸いです! *** 声たちが満ちる世界カミーラ・シャムジー『帰りたい』(金原瑞人・安納令奈 訳)  河内恵子  小説には対照的なブリティッシュムスリムの二家族が描かれている。イスマ・パーシャはアメリカ

◆三田文學編集部のお仕事◆ 編集作業ってなにするの? その2 原稿整理

こんにちは! 編集部員Oです。前回のこのコーナーでは「見本紙作成」についてご説明いたしました。 原稿到着後の最初の作業が、見本紙作成+原稿整理のセットになります。今回は、「原稿整理」はどういう作業なのかをご紹介いたします。 まずは、原稿整理後の原稿をご覧ください。 ワードデータで原稿が届くことが多いのですが、ワードに保存されている改行・ルビ(ふりがな)などの情報をそのまま反映させることはできません。 印刷所で適切に著者の方の意図通りの形に組んでいただくため、事前に指示

『三田文學』2023年春季号(153号)のご紹介

こんにちは! 『三田文學』編集部です。 今回のnoteでは、2023年4月発売の『三田文學』153号の紹介をしていきます。 今号は第29回三田文學新人賞の発表号になります。 小説部門1作品、評論部門2作品の受賞作選出となりました。3作品同時受賞は久しぶりのことでした。おめでとうございます! これまでに評論部門で新人賞を受賞された方々には、川﨑秋光氏、金子遊氏、岡本英敏氏、若松英輔氏など、ご活躍されている方がたくさんいらっしゃいますが、評論部門での受賞作選出は10年ぶりと

『増補版 三田文学名作選——創刊八二〇号』刊行のおしらせ

こんにちは!『三田文學』編集部員Aです。 春の陽気が心地良いですね。みなさん、お花見はもうされましたか? 先日、ようやく2023年春季号(153号)の校了日を迎えてほっとしています。こちらは来月、4月12日発売予定なのですが、併せてご紹介したいものがあります。 それは…… 前々回の、“一年の振り返り”noteの最後あたりでちらっとお話しした、 創刊八二〇号『増補版三田文学名作選』です!! ↓書籍詳細や目次はこちらから 実は今月頭はこの校了があり、月末には今回の通常雑誌

◉三田文學編集部日誌◉ 「編集部日乗」のご紹介

こんにちは!『三田文學』編集部員Aです。 今回は、『三田文學』のサイト内、歴代の編集部員たちがひっそり、細々と不定期で更新している「編集部日乗」というコーナーをご紹介させてください。(始まりは2005年の10月!) このコーナーに辿り着くには…… ①『三田文學』サイトトップページの左端、縦に並ぶ水玉模様のバナーの4つめ、「編集部特別企画」をクリック。 ②このページのいちばん上です! それでは、「編集部日乗」から直近の記事を2本ご紹介します。 ◇チョコレートの季節(20

◉三田文學編集部日誌◉ 『三田文學』の2022年を振り返る

こんにちは!『三田文學』編集部員Aです。 あっという間に年が明け、年末年始の休みモードから徐々に感覚が戻り始め……たところで、もう最初の月が終わりかけていることに気が付きました。2月はそもそもの日数が少ないですし、毎年この時期は過ぎるのが本当に早いですね。 今回のnoteでは、昨年を振り返っていきたいと思います。 2022年は、音楽や映画など、他分野ジャンルとの繋がりが多い一年でした! 音楽では、1つめは『三田文學』2022年秋季号(151号)に掲載した ▽シンポジウム「

『三田文學』2023年冬季号(152号)のご紹介

こんにちは! 『三田文學』編集部です。 今回のnoteでは、2023年1月発売の『三田文學』152号の紹介をしていきます。 詩人の萩原朔太郎・西脇順三郎の二人を中心にした特集「朔太郎・順三郎と詩の未来」を組みました。   以前に本noteでもご紹介した企画展「萩原朔太郎大全2022」記念シンポジウム「萩原朔太郎と詩の未来」(司会:朝吹亮二さん、登壇者:松浦寿輝さん、吉増剛造さん、三浦雅士さん、マーサ・ナカムラさん)の模様を全22ページでたっぷりと収録いたしました。そうそうた

◆三田文學編集部のお仕事◆ 編集作業ってなにするの? その1 見本紙作成

こんにちは! 編集部員Oです。編集部って実際どんな仕事をしているの? と気になる方は多いと思います。実際、仕事の中身を知る機会は少ないかもしれません。出版社によって違う部分も多々あったりすると思います。 そういうわけで、このコーナーでは、三田文學編集部のお仕事なかでも「編集」でどんなことを行っているのか少しずつご紹介していきたいと思います。 編集作業は簡単にまとめると、以下のように進んでいきます。 (「校正」「校閲」の言葉を分け、事実確認も含めたものを「校閲」と言うこと