「広場(プラザ)」を演出するプロフェッショナル-Excellent Service Staff #3
京王プラザホテル札幌には、様々なお客様にとって過ごしやすい「広場(プラザ)」を演出するプロフェッショナルなスタッフが数多くいます。「Excellent Service Staff」は、「次もここに泊まりたい!」とサービスの現場でお客様から高評価をいただいているスタッフを紹介します。
第3話となる今回は「ブッフェ&パーティコート〈グラスシーズンズ〉」で調理担当としてオムレツやスイーツの実演調理を担当しているパティシエの川野さんです。
お客様からは、「とても感じが良くて頼みやすかった」「優しく丁寧な対応で好感がもてました」等、毎月のように多くのお褒めの言葉を頂戴しています。
実演時のユーモアあふれる会話が好評の川野さんにサービスのこだわりや仕事のやりがいなどについてインタビューしました。
母の手作りお菓子が楽しみで
— この仕事をしようと思ったきっかけは?
川野
パティシエになることが子供の頃からの夢でした。
小学生のとき、学校から帰宅すると、いつも母がお菓子を作っておいてくれました。毎日のように、クッキーやマフィンなどを作ってくれたのです。今思うと、家事の合間にお菓子作りをするのは、結構大変だったと思うのですが…。
最初は、学校帰りにお菓子を食べるのは、習慣にすぎなかったのですが、いつしか「自分もお菓子を作りたい、食べた人に喜んでほしい」という憧れに変わりました。4年生の作文にも、「将来の夢はパティシエです」と書いた記憶があります。その当時は、誰に聞かれる訳でもなく周りのみんなに「パティシエになる!」と宣言していました。
学校にも自分で焼いたクッキーを持って行ったりしていました。友人や先生に「おいしいね!」と言ってもらえて、とても嬉しかったです。
ちなみに、父も学生時代に家でお菓子を作っていたそうなので、血筋なのかもしれません。
道産子ならではの接客を、ユーモアをこめて—
お客様へサービスする際にこだわっているポイントは?
川野
旅先のホテルの朝食レストランは緊張しますよね。夜よく眠れなかったり、この後の予定が気になっていたり…。皆様、心配ごとや不安があると思うので、ちょっぴり楽しい気分になっていただけるよう、ユーモアをこめてお話するようにしています。
来店されたお客様には、私たちとの会話の中で、「今、北海道にいる!」と実感していただけたら嬉しいです。私は、生まれも育ちも北海道、生粋の道産子です。調べて分かる話だけでなく、「北海道の生の情報」をお話ししたいと思っています。
子供の頃はいわゆる転勤族だったので、生まれた深川のほか、遠別、羽幌、中標津、釧路、斜里など北海道内の色々な場所で暮らしていました。北海道は広いので、地域によって季節感や気候が全然違います。当時のことを思い出したり、ニュースなどで情報収集をして、気温の変化や桜の開花状況、紅葉の進み具合など、道産子ならではの会話ができるように意識しています。
最近ですと、お酒が好きそうな方には、ホテルから車で5分程度の場所に新しくできたビール醸造所の情報をお伝えしたり、トレンド情報も常にアンテナを張るようにしています。
初心に返らせてくれたお客様
— 今までサービスをしてきた中で一番印象に残っているお客様とのエピソードは?
川野
デザートをお客様の前で実演していた際、目の前でお客様が泣いてしまったことがありました。初めての経験で驚いたのですが、慌ててティッシュをお渡しして話をお伺いすると、就職してパティシエになったお子様と私の姿を重ねたとのことでした。
私もお客様の姿が、私の夢を応援してくれている両親の姿に重なり、初心に返るような心地がしました。私にとっては、ルーティンでこなしている所作であっても、こちらのお客様にとっては、意味深いものだったのでしょうね。
朝食ブッフェには、多い日で500名ほど、毎日平均300から400名ほどが来店されるので、様々なお客様との出会いがあるのですが、このときばかりは改めて様々な境遇のお客様がいらっしゃるのだな、と思いました。
— 仕事を通じて感じるやりがいや楽しさは?
川野
お客様のお気持ちに寄り添えるところにやりがいを感じています。
私との会話が、その日、その時のお客様の感情や行動の変化に影響することもあると思うのです。大げさに言葉を選ぶと「運命を左右する」ともいえるので、お客様の表情をよく見て接客にあたるようにしています。
実は、毎年2月が一番緊張する時期なのです。北海道大学の入学試験があり、緊張した面持ちの受験生が多くいらっしゃるので、つられて私も緊張します…。
美味しい朝ごはんをゆったりとした気持ちで食べられるよう、オムレツやスイーツで受験生の気持ちをほぐしてあげられたらと思います。
スイーツ以外も美味しく作れるパティシエに
—これから取り組みたい事や今後の目標は?
川野
私は、もともとはパティシエ出身なので、スイーツ以外の調理技術には正直自信がありませんでした。オムレツの実演についても、担当と決まった時には「私がオムレツ?!」と驚いてしまって。もちろん今は自分なりに勉強や鍛錬をして、自信を持ってお客様に提供していますが、最初の頃は、それを少しでもカバーするために、楽しい会話でお客様に楽しんでもらおうと必死でした。
今思えば、オムレツ実演担当となったことをきっかけに次のステップに進めたように思います。今後もスイーツ以外でも、もっと自信を持ってお客様へ美味しい料理をお届けできるようになりたいと思います!
— 最後に、京王プラザホテル札幌の魅力を教えてください。
川野
プラザ(広場)というホテルの名前にあるように、ホテルには、お客様、スタッフを問わず、多くの人が色々な目的やきっかけで集まります。お誕生日のお祝いにいらしたお客様もいらっしゃれば、ゆったり休みにいらした方、受験や出張、通院のためにいらした方、そして私のように、様々な目標を掲げて働いているスタッフ…
きっと、京王プラザホテル札幌で働いていなければ、出会うことがなかったかもしれない人々と出会い、知り合い、そして、少しの時間かもしれませんが、同じひとときを共有できることが面白いと感じています。
こちらのホスピタリティマインド溢れるExcellent Service Staffを参考にするスタッフ、そして会いに来てくださるお客様で「広場(プラザ)」をいっぱいにする―
その日のために、様々なスタッフを取り上げていきますので乞うご期待ください!