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優秀な人に会社に残ってもらうために会社が理解した方が良い優秀な人の特性

どんな会社でもごく少数の人間が会社のキーマンとなって会社を動かしている。役職や序列に関係なくその組織の実質的なリーダーというのはいるものだ。

年功序列型の日本ではそんな影のリーダーたちも長く裏方に徹して下支えしてきているのだが、あまりにも上層部が腐ってきたりだらしがないと順番を待って下支えしていることが嫌になりそういう人から会社を去っていく。

そういう優秀な人が辞めるたびに残された側は彼が特別であったということを無理に信じて落ち着こうとするし、取り残された感を感じるものだ。

会社にとっては適者生存という都合の良い言葉とは裏腹に、貴重な人材が流出して社内政治に長けている年長者がポストを牛耳る体制は続くことになる。

そんな優秀な人たちに会社に残ってもらうにはどうしたら良いのか。リテンションとかエンゲージメントという言葉が最近流行っているが、働くいくとどうやりがいをもって会社で結果を出しながら前向きに働いてくれるかという課題を色々な視点で論じているだけだ。

優秀か優秀じゃないかはどうやって決まるのだろう。優秀の定義はなんだろう。

そんなところから考えていくと優秀な人に会社に残ってもらうには、会社ができることがわかってくる。今日はそんなお話です。

■ 優秀の定義は場でも変わる

優秀なヤツ、アイツはデキるという評価は人それぞれだ。働いている全員がまったく違う優秀の定義をもっている。結果が出ていることが条件かと思いきや案外重要じゃなかったりする。

人の優秀というのは場にも大きく左右される。軍隊形式の風土の中で頭脳派がいても考えたばかりで戦闘力にならないし、知能戦をやっているのに猪突猛進型の人がいてもなじまない。

その逆もあって、実は合わないと思っていた組織で希少種として才能を発揮する場合もある。大人しい組織の中では結構主張する優秀な部下だったのに主張しないと死んでしまう外資バリバリの中に入ったら全然大人しいタイプになってしまう。

このように自分の特性と場が合っているかというのはとても重要だ。場というのは部署や会社や業種など特定の枠のことを含んだ広い意味での場。

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この場にはそういった意味に加えてもう一つ人間関係という場もある。上司や部下などのタイプがどんなタイプかにもよってあなたの個性が死んでしまうか活かされるかは大きく変わる。

以上のようにまず優秀さというのは場、すなわち組織や業界、そして関係する人間関係にも左右されるという前提に立つ必要がある。もしパフォーマンスが上がらないことを悩んでいるとしたらそれは場を変えることで大きく変わる可能性も秘めていることを覚えておけば少し心は楽になるかもしれない。

ただし、そうはいっても優秀さには共通点がある。

そんな仕事ができる人に備わっている共通点は何か。

■ 優秀さはスキルだけでは測れない

優秀=スキルがあるというように考えがちだが、スキルがある人は山のようにいるのに優秀さを認められていない場合も多い。

何か特別な資格、弁護士資格や税理士資格を持っていたり医療免許や薬剤士だからといって全員が優秀ではない。エクセルの技がすごかったり、コーディングやプログラミングのスキルが高くてもそれは優秀ということではなく単にスキルが高いということになる。

優秀さをスキルだけでは測ることはできないのには理由がある。ここには2つの要素が欠けているといえる。

■優秀さの方程式「能力×思い⇒表現」

優秀さはこの方程式がうまく説明してくれる。

まず能力。これは知識、技術、得意分野、人間性などをさす。先程書いたテクニック的なスキル意外にも人当たりの良さや、コミュニケーションの良さ、人の気持ちを理解できるなどの特性もスキルに該当する。

例えるならばストレングスファインダーという本で自分の特徴を5つ見つけることができるが、そういった自分が本来持っている気質もスキルと言っていい。

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これに掛け合わせるのが思い。この思いが優秀さを決定づけるとても重要な要素だ。思いというのはもう少し具体的にいうと情熱、決心、夢、仕事の捉え方、利他の精神などのこと。

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そして能力と思いを掛け算して生まれたものを表現するというのが最後の重要な要素。表現というのは具体的にいうとアウトプットすること、行動すること、発現すること。

自分の中だけに止めるのではなく、発信して周りに良い効果や影響を与えること。具現化するといってもいいかもしれない。

これら三つの要素、能力×思い⇨表現という方程式の値が大きいほど優秀といっていい。

例えば思いだけがあっても能力がなくてアウトプットもないとなると評論家で終わってしまうので誰も意見を聞いてくれない。能力は高くても思いがなくてただの便利屋に終わっている人も大勢いる。

能力も思いもあるんだけど表現していなくて結果がでないと言われているなど、どの要素もとても重要なものである。

全部を引き上げることはなかなかできないので、自分が得意なところを伸ばしてもいいし、できないところを底上げすることでこの方程式を最大化することもできる。

■そんな優秀な人を会社に残すには

先ほどの方程式に合わせて考えると、優秀な人が辞めていく会社はこの方程式でいう優秀な人を活かせる場に会社自体がなっていないと考えるところから考える必要がある。

例えば以下のような課題が考えられる。

表現の部分の課題としてはアウトプットする場を提供できていない可能性がある。年功序列やきつい縦割りで意見を言うことイコール批判と捉えられる組織は非常に多くて多くの企業では自由に意見をいえる環境にない。

言われたことをだまってやるのが日本の企業体質で徐々に変わって入るもののまだまだである。優秀な人はアウトプットできないと死んでしまう。能力と思いがあるのにそれをアウトプットできない環境が会社にあるのではないかと考えてみる必要がある。

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次に思いの部分。優秀な人に備わっている思いの力。それを周りがウザい、暑苦しい、めんどくさいと思っていないか。真剣に思いをもっている人を揶揄していないか。

そういった点を点検する必要がある。この思いという特徴は実はとっても貴重なもので、先天性にも影響されるので代えが効かないし、育てにくい。外資のように給料をバーンと上げて無理くりやる気を引き出すことは多くの企業ではできないので、育てようとするが、育てようとしている会社が惰性で研修プログラムを作っていたりする。

この思いをもっているひとの希少性に早く気付いて会社を変えていくことが優秀な人を残す鍵になる。

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そして能力。能力が高い人間はそれなりに影の努力をしている場合が多い。一方で会社は横並び、平等を重視する。優秀な人もそうでない人も平等に扱う。

今までは優秀な人も我慢してきたがこれからはそうはいかない。

なにもしないで優秀と言うのはありえないのにあたかも生まれてから優秀というような扱いをされることに耐えられない優秀な人は多い。能力を高めた努力を認めない組織は遅かれ早かれ優秀な人は去っていく。

■まとめ

優秀な人をいかに会社に残ってもらうか。それは一部の会社に対して思いをもっているものの課題意識としてある。そんな課題に対して優秀の方程式から逆算して考えてみた。

能力、思い、表現、この三つが高いレベルでバランスしている優秀な人間をどう会社に留める仕組みや社風を作っていくか。

しっかり考えて具体的な対策を打っていくしかない。

keiky.



[参考]


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