【脳科学】なぜ人は変われないのか
いきなりですが、
人の脳には「現状維持バイアス」という性質があるのをご存じでしょうか。
「バイアス」とは、「偏り」の事で、
心理学では「偏見」「先入観」「思い込み」などと定義されています。
人の脳には、現状維持を好む性質があるということです。
さらに人の脳には「危機回避性」という性質もあります。
現状を変えることによって生じる利益があっても、生じる不利益のほうに目が行って、前に踏み出すことができないのです。
つまり、変わろうとしても、「強力な動機が無いと現状を変えない」、「物事がうまく回っていたら、新しい方法を試そうとは思わない」のです。
人の脳は、損失を利益より過大に見積もってしまう。
残念ながら、「人の脳は変化を好まない」のです。
さらに、変われない人の一連の流れを身近な例で考えてみます。
「年末年始で飲み会が続き、5キロ太ってしまった…元の体重に戻すためにダイエットしたい!」
という方がいたとします。
この方の心理状況および脳がどう働くのかというと…
「痩せたいけど、面倒くさいなぁ…夜は飲み会も多いし、いちいちカロリー気にするのも面倒だなぁ…(脳:現状維持したい)」
「痩せていた方がモテるだろうけど、飲み会の回数が減って出会いが減るのも嫌だなぁ…(脳:危機回避したい)」
きっとこういう方は痩せない。(変わらない)
そして、ここで例えば、ずっと片想いしていた異性と1か月後デートの約束に漕ぎつけたとします。(強力な動機)
こうなると、おそらくほとんどの方が一時的に痩せます。
その後リバウンドする可能性は大いにありますが…(笑)
後半の例は雑すぎましたが、これらの例からお伝えしたかったことは、
人は、強力な動機がないと、「現状維持バイアス」や「リスク回避性」などの脳の機能により、変わりたいと思っていても、なかなか変われないということです。
私は、2015年から働き方改革をテーマに
人事や総務、経営者向けのコンサルティングをしてきました。
5年前に比べると、世の中の改革も、特に都市部や大手企業をはじめとし
随分と変わってきたように思います。
実際に私も国や自治体、大手から中小まで様々な企業様をご支援させたいただきましたし、企業の仕組みの部分(制度やIT環境、業務の仕組み改善など)はここ数年で本当に大きく変わったと思います。
一方で、まだまだ課題が残るのが、そこで働く人の「意識」、そして「行動」の部分です。
上記の例でお伝えした通り、人を変えるのは結構難しい。
「強力な動機」をどう見つけ、自分事として落とし込み、そして意識を変え行動を促していけるか。
これから考え、取り組んでいかなければいけないところです。
ふぁいと、私。
参考文献📚:
予想どおりに不合理(https://a.r10.to/hbG8M6)
ファスト&スロー上(https://a.r10.to/hI8VR6)
ファスト&スロー下(https://a.r10.to/hIIHYb)
ヤセないのは脳のせい
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?