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あれから10年経った
毎日元気に学校へ通う
ありがとう

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気になっていた
便秘も
立てなくなったのも
座りづらくなったのも
すべては小児がんの症状…

『胸部神経芽腫 ダンベル型』

娘の小さなカラダの中
それはまるで心臓の後ろに
隠れるようにあった
しかも
背骨を越えて反対側へ広がっていて
ダンベルの様な形をしてた

背骨を越えると同時に
脊髄神経を圧迫していてお腹から下がマヒ

その時出ていた症状は
すべてそのせいだった

原因はわかったけど…
小児がん…って
すぐには信じられなかった
でも
心臓の後ろに重なる腫瘍の影は
そこにあったんだよね

よくわからないし
不安で怖かった

でもね
「この子は死なない」
そう思えたんだよね。

それは以前、娘が入院した時
「俺たちの子だから大丈夫」
そう言ってくれた夫の言葉が耳に聞こえてきたから
『今回も乗り越えていける』
だからね、そう思ったんだよね。

治療の開始

小さなカラダに流れていく 抗がん剤

眠る娘の隣で
携帯電話片手にひたすら検索魔と化す
『副作用・しんどさ・吐き気・効き目・期間・・・』

何を調べれば気が済むのか
何を調べれば納得するのか
何を調べれば・・・いいんだろう。
同じことを何度も調べてたっけ

治療と同時に
便秘で詰まってしまった腸を処置してもらう
3日かかった

その合間に検査…検査…

その一つ一つ
結果を聞くことが
しんどかった

不安と緊張
からの
安堵感…

でも
まだまだわからないことばかりだった

娘はニコニコごきげんで
そのことが私の支えでもあった

ふっとしたときに
「すぐ帰るからね」と約束した
息子のことが気にかかる

母と夫に任せてあるから
大丈夫…だけど…
会いたい

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