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町長に提案!15時間かけて中学生が考えた、自分たちが行きたくなる広場とは?

「町でおしゃれな服が買えないから財布に優しい無人古着屋を!」
「映えポイントがないから、廃棄花のフローティングフラワー!」
「10代の居場所になるコンテナカフェあったら学力向上します!」

都農中学校の2年生が、町長・教育長・教育委員会・つの未来財団・自治会の方々に15時間かけて考え、話し合い、つくってきた企画をプレゼン。

商店街の空き地に自分たちが行きたくなる広場をつくるとしたら?

町や商店街の活性化が主語になると他人ごとになりがちだけど、あくまで自分たち主語で、行きたくなる企画を考えました。

12月15日、都農中学校の体育館で行われた2時間のプレゼンはあっという間にすぎました。

1.中学生より町長に10の提案

当日の10チームの発表一覧はこちら↓

最初の発表は「農と食」チームの「10代の居場所になるカフェ

いきなり目の前に町長・教育長が座ってる、という状況は大人でもそんなにないこと。

緊張はしたものの、5分間きっちりとプレゼン。

企画はおしゃれなコンテナカフェメリットは「学力の向上」としっかりアピール 笑。

農と食「10代の居場所になるカフェ」

「学び」チームの「巨大すごろくゲーム」は、とてもユニークな企画、それ以上に、パワーポイントのアニメーション技術が凄すぎて一同びっくり!

教育長から企画・プレゼンともに絶賛!

③学び「巨大すごろくゲーム」
「巨大すごろくゲーム」パワーポイントの抜粋

3on3バスケコート」を提案した「スポーツ」チームは、本当に欲しい思いが強いからか、最後に「町長さん、ぜひつくってください!!」と直訴するシーンもw

野球が得意な坂田町長からは「明日からバスケットの練習しますね」とポジティブなコメントを。

⑦スポーツ「3on3バスケットコート」

「子育て」チームは、10チームの中で自分たちの体験ができない点ではもっとも難易度が高かったのですが、親世代や大人たちから聞いて、「体と頭を使う遊具」を広場に設置する提案を。

つの未来財団や自治会の方々が図面を食い入るように見ていたのが印象的。

⑧子育て「楽しくて体と頭を使う遊具」

「ゼロカーボン」チームの、「面白い形のゴミ箱」は、10チームの中で、唯一、実際にゴミ箱を試作!

まさに、いま小学校に提案をはじめている「探究+プロトタイピング」のよいモデル。

⑩ゼロカーボン「面白い形のゴミ箱」
犬派?猫派?ペットボトルのふたを捨てる際に投票できるゴミ箱

2.中学生へのエール

発表が終わってから、町の人たちから総評を。
教育委員会の方からは、「自分たちが考えた企画を、町長、教育長や町の社長さんたちにこんなに近い距離で直接提案できるのは、日本で都農町だけかもしれないよ!おおいに自信持ってください」と力強いエールを。

「力は出しきれた?」

と聞いたら、

半分以上の生徒が「出しきれなかった!」と。

大人たちは大満足の提案だったけど、中学生たちはまだまだできると思ってた、というギャップはとてもポジティブなこと。

ぼくからは、今回の提案で練習した、

①最初に提案
②その理由
③裏付けとなる事例
④改めて提案
⑤実現したらどんなにいいか

の流れは日常的にも忘れないで使ってほしいと話しました。

これは、日々、ぼくが会社でも言ってること。

つの未来学でテーマにしている「起動力」の根源は、
言い出しっぺ力と言い出したことを実現する技術
なので。

3.つの未来学2023の振り返り

2年生たちが、昨年度、1年生のときに最初に考えたこと。
「まちづくりとは?」

つの未来学では、「自分たちが住みたい(くなる)まちを、自分ごととして考え、自分でつくる」ために、都農町グランドデザインのアクション100で示されている10の分野から、考えることにしています。

(参考:「都農町アクション100」)


今年のテーマは、自分たちが行きたくなる広場の企画

1回目は、昨年度、みんなで考えて提案した内容を思い出すことで1時間かかりました。

覚えは早いけど、忘れるのも早い!!笑

今年はじめてのチャレンジ!フィールドワーク。

宅建業者、建築士であるぼくらの仕事でもある不動産の「現地調査」を体験してもらいました!

敷地の面積を巻尺ではかり、海がどっちにあるかで敷地の方角を確認!

つの未来学恒例の「アイデア100」だし。

まず個人のアイデアを出し切るために毎回やってますが、今年は1チーム20名前後で、わずか40分ほどで100個に到達。拡散的思考は確実に成長

アイデアだけでは、ことは動かず、ものもつくれず。

個人作業だったアイデア出しから、協働作業のアイデア絞り込みへ。

昨年に引き続き、10の分野で関心あるチームへ。

まちづくりや商店街活性化が主語になると、やらされ感が出てしまいがち。大きなテーマはぼくらで決めるものの、具体的な企画を考えるテーマは、自分の関心・興味を優先できるように。

今年は、偶然ながら「つの未来学」のある日に、ぼくらが経営するHOSTEL ALAへ遠方から打合せをかねて宿泊ゲストが。毎回のように、町外のゲストと一緒に考えることができたのはラッキーでした。

東京からスタディツアーで来ていた新渡戸文化高校の高校生6名も、2時間一緒に企画を考えました。

企画を考えるうえで、ぼくが大切にしていること3つを中学生と共有。

課題というよりは、不満を解決と考えた方が、自分ごとになりやすいかなと。

昨年までは、最後にリハーサルして最終プレゼンにしていましたが、考えてきたことを伝えるのは難易度が高いもの。今年から、企画は未完でも、一度発表形式で5分プレゼンしてみて、少しずつ伝えることへのハードルを低くすることにトライ。

事前に先生たちから、自分たちでは教えるのが難しいパワーポイントの作り方やプレゼンテーションのやり方も強化してほしいとリクエストを頂いたので、ぼくが社会人向けの研修でも使ってるコンテンツをほぼそのまま中学生たちに。

プレゼンにも共通するPREPAの構造をわかりやすく。

最後のリハーサルでは、まだまだ内容もまとまらず、緊張もありました。

このリハーサルが終わってから1週間。先生たちが、授業の合間をぬってサポートしてくださったり、生徒たちで自主的に練習したことで、冒頭の町長向けプレゼンでの堂々とした立ち振る舞いに至りました。

先生と生徒たちにリスペクト!
お疲れ様でした。

早速、この日のあとの学校運営協議会で、今年のつの未来会議の反省会と来期の改善提案について、嬉しいことに中学生たちから次々と素敵なアイデアをいただけたので、次のnoteで紹介します。







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