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転職活動中、本屋さんで救われた話

絶賛転職活動中の今日この頃。失望と苛立ちで見切り発車してみたら、面接を仕事の合間に入れたりSPI受検必須だったりで、新卒時代の憂鬱が再燃している。なんなら「書類落ちました」と律儀に連絡が来るのも地味にキツい。SPIは受けてしまえばなんてことないのだけど、テストアレルギーはどうしても治らないし、面接も自信がないから余計に緊張して上手く喋れなくなってしまう。ただ、去年の春も同じことを考えていたので書類は出来ていて、ちゃんと応募に踏み切れたことは一歩前進の証として自信になっている。まだどうなるか分からないけどね。

辞めたいという強い気持ちに突き動かされながら、このまま何処からも選ばれなければ、ここで飼っていただくしかないと思うと違った恐怖にも襲われる。贅沢な話ではあるのだけど。

SPI対策なんて付け焼き刃でやっても仕方ないのは分かっていて、でも猶予があるなら足掻きたくて、本の1冊でも買おうかなと久しぶりに大きな本屋さんに行った。アプリでいいかなと思ったけど、言語はともかく非言語(数学)が壊滅的に出来なかったから。笑

で、最初は参考書のコーナーを見に行ってしまい、高校や大学受験のことを思い出しお腹が痛くなった。笑

SPI対策本はビジネス系フロアの「転職」の棚にあった。目立つよう陳列された3冊のページをそれぞれめくり、一番読み易そうなものを確保する。おそらく内容はさほど変わらないので、色味の使い方や図解などパッと見た感じで「合いそう」なものを選ぶことにする。

その周辺にも目を向ければ、懐かしの「業界地図」。その場で検索したら「会社四季報と日経は前者が投資向けで後者がビジネス向け」らしいとのことで、とりあえず日経の方にする。現在の業界のページや受けようとしている会社の掲載ページを見ながら、本当に世の中を知らないんだなあと自嘲する。こういうのを読んで賢くなった気持ちになるので成長しないんだろうなと思う。笑

さらに棚の上下も見てみれば、マインドや思考法についての本が沢山あった。その中で目に留まったのが『「会社辞めたい」ループから抜け出そう! 転職後も武器になる思考法』。帯には"「会社も、上司も、ぜんぶガチャ。」な世界でブレない自分になる"。心の内を読まれたようで、マスクの中で苦笑を漏らす。

転職したいと思っているのは今の会社でどうなっていけるのかが描けていないのと、上司の心無い発言に限界が来ているのが大きな理由だけど、それをそのまま言う訳にもいかない。そしてどんな会社に行っても合う人も合わない人もいるとは思うので、人を理由に会社を変えるのは根本的な解決にならないだろうとも分かっている。これもページをめくり、読みたい箇所があったので買うことにした。

他にも「適職」「退職と転職でやること」「副業で稼ぐ」「フリーランスになる」みたいな本がぎゅっと棚に詰まっていて、あれも読みたい!これも読まなきゃ!と一瞬焦りを覚えたが、ふと「その時になったら読めばいい。沢山選択肢がある!」と思えた途端に心が穏やかになった。

知らないことがある=取りこぼしているようで不安に駆られたのだけど、全ての本が読書必須な訳ではないし、限られた時間の中では焦ったって仕方ないのだ。今週中のSPI受検や面接までに出来ることは限られている。勿論前もって知っておくのがベストだけど、退職のことは、そうしなければならなくなったら読めばいい。適職の考え方だって読むに越したことはないはずだけど、書類が1社も通過しない訳ではない。出来ることを出来る範囲でやるしかないのだ。いまからこの棚の本を今週中に読破することはできないのだから!

なんだか晴れやかな気持ちになり、エスカレーターを降りていく。エンタメ系や小説のフロアに立ち寄りたい気持ちをぐっと堪え、レジの場所を探す。直前に文芸誌の積まれた棚があり、思わず見入る。そうだ、こういう雑誌にだって応募してみたらいいのだ。出来ると思ってることはいつまでも夢のままで、そのまま持っていて希望にするのも、チャレンジしてみるのも自由なのだ。失くしてしまうかもしれないけど、死ぬまでに一度くらいは載せてもらえるほど頑張れる瞬間が訪れるかもしれないし。不思議と前向きな気持ちが湧く。

本屋さんの棚がジャンル別に集積されているからこそ、関連する知らない本にも出逢える醍醐味。知りたいことが沢山ある。知らないことを教えてくれる本というツールが沢山ある。

久しぶりの「生身の本」はずっしりと重く、大切さを体現しているように感じた。結局は現職が適職だと気づくのかもしれないけど、やれる所まで頑張ってみたい。そして行き詰まったら、また本屋さんで、棚の中から出逢いを探したい。


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