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夏の立山から剱岳を歩く

室堂にやってきたのは二度目
前回は8年前、立山の最高所、大汝山までのピストン
今回はドームシェルターを背負い、さらにその先、剱岳の頂をも目指す

コンビニで買っておいたサンドイッチを食べ、水場で水を補給し、7時30分ごろ室堂から行動開始
一の越までに、雪渓は一箇所のみ。今年は雪解けが早いらしい。以前来たときは同じ7月で4箇所あった。
沢の流れに指を浸けてみる。冷たすぎて長く浸けていられない。
一の越通過。見える山は浄土山。前回登れなかったのだが、コースタイム的に今回もスルー。
室堂方面を見下ろす。何度来ても素敵な場所。
御山谷方面。真ん中左は槍ヶ岳、右トンガリは笠ヶ岳。水晶やら薬師やら雲の平やら、大物だらけ。
一の越から続々と人が上がってくる。平日なのにこの人。浄土山の岩場、龍王岳というらしい。ジャンダルムのようだ。
ご祈祷の受付完了。鈴のついた札がもらえる。もちろんザックに付ける。
先行組のご祈祷終了を待つ。
アキアカネ。彼らも暑さを避けてこの高所までやってくる。
位置番前に座らせていただいた。終了後は万歳三唱。以前はやらなかったような?
参拝と同時に雄山登頂。向こうに見えるのは立山三山最高所であり、富山県最高所、大汝山。
この日は天気が良く、多くの小屋が、何度も何度もヘリで荷揚げしていた。雄山の荷下ろし場所は写真左のところ。ヘリが去るまで、登山者は鳥居外へ避難していた。
ご祈祷後に御朱印も頂いた。この日は富山の大空襲があった日。夜には慰霊の花火大会があるそうだ。そんな過去がある日付の御朱印。


大汝山登頂。お昼はおむすびセット。潰れてる〜
黒部ダム。真ん中が蓮華岳、その右のとんがってるのが針ノ木岳。
全然記憶がないのだけど、大汝山直下に小屋があった。左奥に姿を表した劔岳。
立山三山最後の富士ノ折立から見る大汝山
富士ノ折立から見る劔岳方面
真ん中は2日目テント泊する雷鳥沢。見える山は大日岳
富士ノ折立を下ってきて振り返ったところ。学生の集団が見える。ここまではほんとに人が多かった。理由は、多くの人が立山三山縦走のみで雷鳥沢に降りていくため。ここから先はがくんと人数が減る。
イワギキョウ
雷鳥沢越しのイワツメクサ。イワツメクサは俺の一番好きな花なので、今後もいくつか登場する。
別山。ぎゃ〜、あれも登るのか。テント場はもっと先。縦走は続く。
ここで初めて劔岳の全貌が現れる。真中付近が本日のテント場。
別山は双耳峰。北峰の山頂。
歩いてきた立山三山
この稜線を少し歩き、右側に下っていくとテント場
剱沢テント場が近づく
テント場での夕日モルゲン
20時でもまだ明るい。それでも天の川。おやすみなさい。


翌朝の剱沢テント場。4時20分頃から行動開始。アタックザックに必要な装備のみの軽い装備。
行動中に太陽が顔を出す
5時ごろ剣山荘到着。ここでヘルメットをレンタルした。1000円。とても汗臭かったので、嫌な人は持参がいいだろう。


登っている時、これが劔岳だと思っていた。だがこれは手前の前剱。
前剱登頂。本物が遠くにそびえる。
だいぶ上がってきた。真ん中左がテント場。右下の赤い屋根がヘルメットをレンタルした剣山荘。
富山湾
上の写真の下半分の近景。結構危険なのだが、岩登りは始まったばかり。
鎖場は13ある。いきなり最後の鎖場ではなくて、劔の鎖場は危険すぎて、登りと下りで別コースが設けてある場所が多い。なのでここが下り最後の鎖場なので13
さすが岩の殿堂。左に見えるのは鹿島槍ヶ岳。
各所の岩場に人が見えると思う。真ん中の断崖も上り下りしなければならない。ここはまだ楽な方だ。
チングルマは花もあれば、綿毛のものも見られた。
雪渓、ルート近くまであった。いっかげつまえだったら雪渓歩きだっただろう。
かにのたてばい、かにのよこばい、この2つが劔の最難関。登りに現れるのがたてばい
これを上がっていく。ここ、一般人が進んでいいのか疑問でもある。俺は高所恐怖症。でも、やらなければならないときは気持ちを切り替えられる事を登山を始めてから知った。慎重に上がっていく。
そしてその時はきた。劔岳、登頂! 俺が劔岳だってさ。信じられん。
祠の前には沢山の山頂碑。何回も登っている人が言ってたけど、年々増えてきてるそうだ。
白馬岳
左から、白馬鑓ヶ岳、唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳。もう、王御所の山々のオンパレード。
俺、劔に立つ。あまり山頂での記念写真は撮らないのだが、劔ならいいかなと。
五竜と唐松
剱沢。遠くには槍、穂高、水晶、笠、もうなんでもござれ。
山頂をゆっくり楽しんだ。さ、降りるぞ。
かにのよこばい。恐ろしくやばい場所の写真は撮れなかった。
ここまで降りてくると、少しホッとしてくる。
剣山荘到着。ヘルメットを返し、まずはコーク。うんま!
そして食堂で中華丼。山でのちゃんとした食事は素晴らしい。生き返った!
テント場までの途中にある、チングルマ群生地。
テントを撤収し、全装備で移動開始。雷鳥沢を目指す。さらば、劔岳!
剱御前小舎到着。富山の街は雲海に覆われていた。
さ、ここからは下り、頑張るぞ〜♪
この橋を渡ると雷鳥沢キャンプ場
受付を済ませ設営。平日だというのにこの混雑。トイレも水場も混雑。大人気。
夕日モルゲン
前日の20時だとまだ空が明るいのがわかったので、22時に起きて星空撮影をしてみた。天の川を狙った。そしておやすみ♪


おはよう♪ 雷鳥沢から見た朝の立山三山。俺はテント場でぐっすり眠れることは少ない。理由は分かっていて、不安なこと、悩みがあると眠れない。この夜は、翌日、室堂から帰るだけなので不安はなかった。よって8時間は寝たと思う。5回ぐらいは目が覚めたけどね♪
イワイチョウ
テント撤収し石畳を歩く
さらば雷鳥沢!
地獄谷。硫黄の匂いと煙もくもく。
血の池と雄山
ミクリガ池温泉でコーヒーフロート。アイスコーヒーもソフトクリームもそれなりの値段。ならばセットのコーヒーフロートがおすすめ!
温泉は9時から。とてもいい硫黄泉。こんな大自然の中にあるのにシャンプー、ボディソープ完備という至れり尽くせりの最高な温泉。日本一高所にある温泉でもある。
風呂で使ったコクーンタオルはザックに引っ掛けて乾かす。


ミクリガ池と俺
室堂の俺。今回日傘は過去一活躍。登山道ではあまり活躍しなかったけど、テント場、室堂ではあるとないとでは大違いだった。
ホテル立山でカレー。ホント三日目は観光だけって感じで快適。


気温
一日目行動時、18度から23度。就寝時、13度から11度
二日目行動時、11度から24度。就寝時、18度から10度
三日目行動時、20度から28度

3日間の登山ログ。右の室堂から反時計回り。

どんな百名山も、難易度に差はあれど、ある程度の技量があれば登れてしまう。
劔ももちろんそうなんだけど、他の山とちょっと違っていた。
ちょっとじゃないかな。結構違っていて、過去一危険箇所の多い山だった。
そんな劔に俺が登ったなんて、ちょっと笑ってしまう。

劔岳に登れたのも嬉しいんだけど、それより嬉しいのは、テント泊装備で立山縦走後、劔を登って帰った二泊三日の旅が成功したこと。
そこに至る道、工程が一番の楽しみだ。

まだ知らない道が俺を待っている。

おわり

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