見出し画像

パワハラの本質と解決策について

『それってパワハラですよ』

このセリフをマジで言った人はいるだろうか?

サラリーマンであれば、男女や役職に関係なく全ての人にパワハラは付いて回る問題だ。
性別に関係ないところがセクハラとの相違点だ。

私はパワハラで上司を訴えたことはないが、
「これってパワハラだな」と思ったことはある。
多分、全てのサラリーマンが多かれ少なかれ思ったことはあるだろう。

昨今、パワハラが社会問題化している。
電通事件は「電通って、こんなにブラックなの?」と誰もが思った。
最近ではトヨタ社員が自殺した事件もあった。

今や就活生はネットやSNSの情報で、ブラック企業かを調べて採用応募するかを決める時代だ。

完全なブラック企業は論外だが、多くはブラックでもホワイトでもない『グレー企業』だと思う。
結局パワハラは、職場の人間次第だからだ。

パワハラは許さない!と標榜してようが、パワハラのホットラインを整備していようが、企業がホワイトな仕組みを構築してもパワハラは起こる。

まずは、そもそもパワハラとはなんぞや?を解説する。定義しているのは、厚生労働省だ。

【パワハラの定義】

・上司から部下に対するものに限られず、職務上の地位や人間関係といった「職場内での優位性」を背景にする行為が該当すること
・業務上必要な指示や注意・指導が行われている場合には該当せず、「業務の適正な範囲」を超える行為が該当すること

【パワハラの類型】

1)身体的な攻撃
暴行・傷害
2)精神的な攻撃
脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言
3)人間関係からの切り離し
隔離・仲間外し・無視
4)過大な要求
業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
5)過小な要求
業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
6)個の侵害
私的なことに過度に立ち入ること

出典元:いずれも厚生労働省のホームページから抜粋

パワハラがどういうものか、定義をまずは知ろう!

実はパワハラには「線引き」がある。
世間的には「受けた立場の人間が、パワハラと思えばパワハラ」が一般通念だが、そうではない。

ポイントは定義に書かれている2つだ。
①職場内での優位性
②業務の適正な範囲を超える

①は分かりやすい。「上司と部下」を筆頭に、「先輩と後輩」や「正規と非正規」などだ。

難しいのは②だ。業務の『適正な』範囲を超える、とはどういうことか?例を出したい。

【ケーススタディ】

前提:あなたは多忙なサラリーマン(部下)。これは上司とのやり取り。

上司「顧客から新しい案件がきた。任せられるのはお前しかいない。頼むがやってくれ。」

あなた「いや、ちょっと無理ですよ。他にも案件を抱えてます。それに苦労してた案件がやっと終わりそうなんで、こっちを優先したいです。」

上司「その案件は俺が引き取る。経験の多さで考えても他の奴ではダメだ。重要な案件なんだ。残業してでも、新しい案件を終わらせてくれ。これは業務命令だ!」

あなた「(残業しろって言うのか?一方的に仕事を押し付けてさ!これはパワハラだっ!)」

【ケーススタディ終わり】

さて、これはパワハラだろうか?

結論から言うと「パワハラではない」
何故ならパワハラの定義②「業務の適正な範囲を超える」に該当しないからだ。

「え?残業しろって言ってるのに?」と思うだろう。しかし、ほぼ全ての企業が就業規則でこう定めている。『社員は、業務命令として、所定外労働及び休日出勤を命じられたときは、正当な理由なくこれを拒否することはできない』と。

つまり、残業は「命令されたら、基本やらないといけない」ものなのだ。決して「自分からやるもの」ではない

今回のケースでは、部下に仕事を振る理由をちゃんと説明し、残業を命じている。それに「今の仕事は引き取る」発言もしている。残業すれば終わる仕事と言える。

パワハラの類型にあった「過大な要求:遂行不可能なことの強制」に当てはまらない。よって、「業務の適正な範囲」内に収まると言える。

しかし感情的になった時、人はロジカルには考えられない生き物だ。
人間は感情に支配されてる。それは私も同じだ。
そしてパワハラかどうかは、上司と部下の人間関係の密度に物凄く左右される。

私の経験を話そう。
私が以前に仕えた上司(課長)で体育会系の人がいる。よくいる熱血漢なタイプだ。

一緒に働いてた後輩が、その人に指導(という名の説教)を受けていた。まあ良くあることなので気にも留めずに席を立った。40分ほどして戻ってみると、なんとまだ叱られていた!!
「まだ叱ってんの!?」と驚いたものだ(笑)

だけど私もその後輩も、周りで聞いてた人でさえ「パワハラだ」なんて思わなかった。その上司が本気で後輩の事を考えて叱っているのが分かっていたからだ。よくその上司とは皆で飲みに行ってたし、お互い気心が知れていた。

簡単に言うと愛があれば、パワハラにはならない。

愛とかいうと、ちょっと恥ずかしいが断言できる!
(暴力や人格否定することや無視すると話は別だが)

時代は刻々と変わっている。
良いか悪いかを議論するつもりはないが、職場の人間関係が希薄化しているように思う。
パワハラが注目されるようになったのも、すぐに「パワハラだ」と思ってしまうのも、「お互いをよく知らない」からではないか。

最後に、パワハラを受けている人へ。

人格否定されたり、無視されたり、キャパシティを完全にオーバーしてる仕事を押し付けられたりしてるなら、それは完全にパワハラだ。

まずは上司との会話を記録することだ。スマホのボイスメモ機能を使うことをオススメする。そしてその上司の更に上司に相談してみよう。それでもダメなら、労働基準監督署に行くという手段もある。

耐え続けて精神病になる人も多い。
それで人生が狂ってしまうなら、変なプライドなんて捨てて行動してほしい。

連続投稿、17日目達成です。
読んでいただき、ありがとうございました。
昨日投稿した記事で初めてコメントを頂き、すごく励みになりました!
本記事でも感想やパワハラの経験などなど、気軽にコメントください。
今日から「スキ」のリアクションメッセージを登録しました!!私の好きなマンガのセリフ10種類です。是非、押してみてください(笑)


#ビジネス #コラム #パワハラ #上下関係 #ブラック企業 #残業 #サラリーマン #銀行 #noteのつづけ方 #私の仕事

この記事が参加している募集

noteのつづけ方

宇宙旅行が夢の一つなので、サポート代は将来の宇宙旅行用に積み立てます。それを記事にするのも面白そうですねー。