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目標と関係性: 学習する組織のマネジメントの鍵

組織が成長し、良い方向に進むためには、目標と関係性のバランスが大切です。でも、どうやってマネジメントするか、難しいですよね。ここでは、組織が学び、発展するための秘訣として、目標と関係性に焦点を当ててみましょう。

多様性を阻害せずに、建設的な対話によって切磋琢磨する、そんな学習する組織になるためには、目標と関係性という2軸からマネジメントを見直すことが有効です。

目標×関係性のマトリクス

対話を深めるなら、どのような目標を設定して対話をするかで深さが変わります。図の縦軸の「目標レベル」は、そのことを表しています。
 
自社の会議を思い出してください。どのような議論がなされているでしょうか。

  • 〔発生型問題〕目の前に「発生」した問題の対処に追われていませんか?

  • 〔設定型問題〕そもそもの「あるべき姿」を軸として問題を捉えていますか?

  • 〔目的志向型〕自分たちが憶えられたい姿である長期的なビジョンに立ち返ることを忘れていませんか?

また、解決に向けて、誰がリーダーシップを発揮しているでしょうか。横軸の「関係性」はそのレベルを表しています。

  • 〔属人的〕特定の人だけが一人でやっている

  • 〔1対n〕一人の権威的リーダーの指示のもと動いている

  • 〔n 対n〕一人ひとりが自らの責任のもとリーダーシップを発揮している

 時々、研修やセミナーなどで、上図を示して、「御社はどこにあたりますか」とお聞きすることがあります。多くは「いやあ、個人商店でとどまっていますね」ということが多いです。そこで、「権威による管理」をして秩序を持ってやっていくことが課題になります。

また、「すべての組織が右上を目指すものでしょうか」という質問も受けます。私は、最終的には右上の「規律の中の自由」をすべての組織が目指すべきだと思います。

属人的に目の前の問題に対処していたのでは大きな成果は得られません。だから、組織として取り組むわけですが、人はそれぞれ違う個性を持っています。その個性を集約したくなり「権威による管理」を選ぶことがあるのですが、それでは限界を迎えます。

一人ひとりが自由に個性を発揮しつつも一体感がある。また、互いが良い刺激を与えあって変化を受け入れている。そうした活き活きとした組織で働きたいし、その状況をつくることをリーダーの喜びとしてほしいと思います。

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