見出し画像

ワークショップデザイナーの役割とは?

こちらは、WSD(ワークショップデザイナー育成プログラム)修了生 のアドベントカレンダー。WSD Advent Calendar 2022のDay4の記事になります!

WSD(ワークショップデザイナー育成プログラム)って何?という方はこちらもどうぞ。


この記事を書いている人

アドベントカレンダー経由で初めて知る人もいるかなと思い、簡単に自己紹介をさせてください!

株式会社LITALICOで、ワークショップデザインの考え方をベースに、学びのデザインや組織変革、あるいはチームづくりに取り組んでいます(下に貼ったnotionは私のプロフィール情報となります)

活動としては、レゴ(R)ブロックのPLAYFULなところが本当に大好きで、子どもと本気で遊ぶときはもちろん、大人が本気で考え、何かを創り出すときにも使っていたり。

拠点は東京ですが、色んな地域の「教育」活動に、素敵な仲間達と関わったり。

オンラインで、創造的を育む組織作りをしたり。

企業の未来を一緒に考えたりしています。

何かピンと来たり、もっと知りたい方は、ぜひSNSでフォローいただけると嬉しいです。
https://twitter.com/diveormosh
https://www.facebook.com/kazuyoshi.motoki

記事の内容について

今回は、ワークショップデザイナー育成プログラムを修了した小笠原さんことてっちゃんと、私元木ことモックンで「ワークショップデザイナーの役割とは」をテーマに、対談形式で話した内容を記事にします。

小笠原さんことてっちゃんって何者なの?という方は、noteのLINKを貼っておくので、こちらをご覧ください。

企業の中での対話のデザイン、学生がつくる場づくり、体験のデザインなど、場のデザインをする上での何かのヒントになれば幸いです。それでは本編スタートします!

ワークショップデザイナーの役割は何だと思う?

てっちゃん:ワークショップデザイナーの役割は何だと思う?

モックン:しいていば、その場に居る人達のいろんな情報をキャッチしながら、その人がより活動できたり築けるようにすることかな。
そのためにはそこにいる自分自身が、自分のことを理解していることが大切。そのためにも、自分の生き様を言い切ってみることが大切だよね。自分の大切なことはこれだと。

てっちゃん:結局自分自身がどうしたいとか。自分についてちゃんと理解できている。わかっているなんて言い切れないけど。
そうそう、それこそ今の話聞いていて、思い出したのが、西村さんの「関わり方の学び方」の本。

てっちゃん:いろんな人が何度もいっているけど。結局、ファシリテーターの自己同一性が大切だよね。要は自分の事をちゃんと理解しているのかとか、今この瞬間で自分の振る舞いが道端に現れているか。
ちゃんと本人が分かっているかどうか、自己同一性や自己一致性というか。大事、本当に大事だよね

モックン:自己同一性と重なる部分と広がるところがあるけど。去年と今年、名古屋市で、高校生を対象にしたアントレプレナーシップ教育のプログラムで、頑なに私はなんか「今まで自分にかかっている呪いを ひとつひとつ解いていく冒険冒険なんだよ」って一貫して言い続けていて。

モックン:ワークショップとしての振る舞いというか、ここでこういう振る舞いをして欲しいって言う。必要なマインドセットを自分自身にも言い続けるし、自分は先生じゃないよって。そうじゃないって伝えつつ、参加者の1人ひとりの場をホールドしながら進めていく。
その場をすごく全体的に見ながら。その人らしい振る舞いがしにくい権威性を、一つずつ外していくっていうのはすごい大事にしてたなって今思い出してた。

てっちゃん:それは役割としてはどんな種類なんだろうね?

モックン:ひとつは、ワークショップってなった時には参加者は一人じゃないから。参加者全員を見る役割。見渡す感覚が鋭い人としての役割があるよね。「今私の私が言うことに従おうとしてるぞ、これ」みたいな。探そうとしてるなっていうのは、役割としてある気がするな。

てっちゃん:そうだよね。ちゃんと観察して、人もだし、関係性もちゃんと見るイメージかな?

モックン:この人の発言と行動は何に起因して喋ってるんだっていうのが。自分もそのシステムの一部でありつつ、場を全体を見渡すとかかな。
自分の意志で意思決定しているのかを確認する人という視点もあるよね。「今の発言は、自分の言葉で喋ってるんですよね?」って、その場で本人に直接的には言わないけど。「本当はこれがしたいんです!!」って言えるような場をつくりたいって、結構意識してるね。

てっちゃん:解放させる人。やっぱその人の持っている力とか、その人らしくその場に居てもいいんだよと言う場を作る人という役割。
って言いながら、で企業でのワークショップではどうかと言われると、なかなかそういうのが難しいこともあるよね。ワークショップデザイナーだから出来ないとか難しいとかではなく、企業自体の状況もあるよね

チェックインはなぜ重要?

モックン:今の話聞いて、最近改めて、チェックイン本当に本当に大事だなって再認識していてね。てっちゃんから紹介受けて、ヒュマンバリューの講座受けたのがきっかけね。

モックン:前から会議の最初に、一人一言声を出すことが重要だなというのは、今までも今も大事だと思ってるんだけど。より大事なのは自分の心の声を言葉に出せるっていうことがやっぱすごく大事で。それが中々出せないと、この場の決定が、自分で意思決定が感じられなくなる。裏の感情というか、話し合いのなかで、自分の感情とかモヤモヤするとか、今の話悪くはないんだけど、何だかしっくりこないとか。または、熱量の高まりを場に出すためにとか。
今の本当の気持ちを言葉にする時間や回数、エクササイズが重要で。しっかりその場を作って、加えて意図をしっかり伝えてあげることが、ワークショップデザイナーの役割の一つかな。

てっちゃん:うんうん。そうだよね

モックン:すいません、(チェックイン)ちゃんとやりますって思った。笑

肩書きって影響大きくない?

てっちゃん:何かね。やっぱ肩書きってすごいインパクトあるよねって話をしたことあって。ワークショップデザイナーの役割って言葉にすると、 焦点がワークショップのその場その瞬間だけに焦点にいってしまう感じがして。
ワークショップのデザイナーだから、その場のワークショップをどうデザインするかっていう風になっちゃうじゃん?だからその人の役割って、その一回とか、そのワークショップのことをデザインするかみたいなになりやすいけど。でもその背景にはってなるよね。
モックンもさっき話してくれたけど、それをそもそも依頼してくれた人の背景だったり。その場にいる人の背景理解とか。やっぱシステムデザイナーじゃないけど、システムをちゃんと見るっていうのは役割は、大きいんじゃないかな。そうじゃないと、ワークショップだからとか、ークショップデザイナーだからワークショップで解決しますみたいになりやすいよね。どう思う?

モックン:面白いね、面白くなってきた。2人ともシステム的に見るよね!って話は、2人のなかでは頻繁に起こるよね。ただ、自分もでもあんまり言語化して来ていないなとも思って。例えば、レゴ®シリアスプレイ®のメソッド知ってからは、システム的に捉えることが増えたと思っていて。

モックン:お客さんの課題をヒアリングをしたり、てっちゃんと一緒にクライアントと同席する中で、改めて思うのは。何がそれを引き起こしてるのかとか。そこに居る人たちの普段の関係性はどうなのか。それは日々どんなコミュニケーションスタイルで、どんな言葉を発して、どういう主従関係なのかということを。丁寧に聞いたり、イメージし続けない限り、デザイン何てできないよねって。

てっちゃん:そうそうそう!コンサルタントのような役割があって、問題を再定義する人だと思っている。事前の話とかで、それはワークショップですね。ワークショップじゃないですよねっていうのを判断できる人。あと、それをやらないほうが良いですねとかも、ちゃんと言えるっていうのが役割としてデカいなと思っているよ。
要は当日の前の段階で、仕事は結構終わることもあるなって。それも役割じゃないかな。どう場を作るかもだけど、どう場を作る前の前提をちゃんと確認できるかも、とても結構重要な役割だと思うんだよね。

てっちゃん:知り合いから、システムコーチをやりたくて、ワークしたいから、誰か知ってる人いるか相談を受けて。思い当たる人いるかって言われて、依頼の文面見たときに、これシステムコーチじゃないんじゃないかなって思ったことがあったね。
普通だったらシステムコーチの話がきて、「あの誰かできる人いますか?」って聞かれたら。じゃこの人を紹介するよってなること多いかも知れないけど。なんか文脈的にもやらないほうがいいんじゃないかなって思って。この背景には、こういうのもあるんじゃないかなと思って、すぐ電話して確認したら。もしかしてこういうことで、こういう背景で、こうかもしれないと思ったんですがと聞いたら、まさにビンゴですってなって。話を聞いていったら、システムコーチングをやるのはなしになって。ワールドカフェであったり、悩みを1人ひとり付箋紙に貼って対話するシンプルなものだったりで十分じゃないかって話になったんだよ。そのときに、自分の役割を問題を明らかにする人だと思って。これは、メタ認知トレーニングの本にも書いてあって。

てっちゃん:Why型思考と、How型思考の区別をしていて。How型は直接どうやったらいいかになりがちだが。Why型はそもそも前提を問い直すというか。メタにみましょうと書かれていて。その前提がとても重要だと思うんだよね見極めるというのが一つの役割だと思うんだよね。

モックン:でも、それってなんなんだろうね、何かもうワークショップデザイナーですらない気もするけど。笑 なんなんだろうね。

てっちゃん:ワークショップデザイナーの役割って、時にはそれも一つの役割だしね。

再定義する役割とは?

モックン:てっちゃんの言ってくれてた。問題を再定義するって、目が見えない複数人の人と象の話に繋がるなって。

てっちゃん:「群盲象を評す」の話だね

モックン:数名の人がそれを捉えているものを、ワークショップデザイナーがそこに来て、それをもう一度再定義する。そこに対話的なものとか、組織やシステム的に見る。ワークショップデザイナーがいう「学習」が起こりやすくするために進めていく。だからそこには、再定義が含まれるんだろうね。

てっちゃん:そうだね。そんなイメージや役割が大きいと思うんだよね。その当日の場をデザインするかとか。当日がこう皆さん、参加者に学びがあるように、どう構築するかとか、もちろん重要なんだけど。役割として、事前・最中・事後じゃないけど。そのタイミングによって役割も変わる。まあでも、色んなものをもう一回再構築する人なんじゃないかな、ワークショップデザイナーって。

モックン:あと、それをなんか「共に」って感じがあるな。

てっちゃん:そうだね。結局1人じゃない。それってそうなんじゃないんですかって仮説でドーンと見せるような、コンサルティングのイメージがあるかも知れないけど。でも結局一番知ってるのは向こうで。向こうにいる人と共ににその問題に対してプログラムを一緒に考えたりして。一緒につくっていくっていうイメージがあるよね、確かに。
だから共に学んだり、共に共創したり、共創をデザインする役割もあるよね。ほら、ワークショップデザイナーは人と人とのつながりをつくる人でもあるしね。

モックン:共創なのか、共につくるなのか、共同なのかは色んな言葉があるけど。それが必要な課題解決じゃなければ私たちじゃないなって判断もその一つだよね。

てっちゃん:と俺は思うんだけどね。わかるよ、その感覚。

モックン:そうだね。そんな感じでこれまでしゃべったことで、まとめれるかな。ちょっとやってみよう。笑 

対談終わりに2人。とても楽しそうで何よりだ。

終わりに

いかがでしたでしょうか?
ワークショップデザイナーの役割とはというテーマから、色んなキーワードが出てきた対談でしたが。皆さんのイメージする"ワークショップデザイナー”に何かしらの変化はありましたでしょうか?

是非とも感想コメントなどもを教えていただけたら嬉しいなと考えています。

この続編として、アドベントカレンダーのDay18で、てっちゃんが記事を書いてくれるので、そちらもチェックいただけると幸いです。アドベントカレンダーはまだまだ続きますので、他の方の記事も是非見に行ってみてください!

おまけ

この記事を公開する日は12月4日。自分の誕生日ということもあるので、Amazonのほしい物リストも一緒に載せておきます。こんな本読みたいと思っているんだなーと気に留めていただけたら幸いです。

また最近読んで一番影響受けたのはこちらの一冊。肩の力がいっきに抜けた一冊です。「ブラボーブラボーブラボー!」と作者のロバートに叫びたい今日この頃です。笑


この記事が参加している募集

自己紹介

ありがとうございます。ちょっと疲れた日にちょっといいビールを買おうと思います。