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読書:「3つの真実」を11年ぶりに読んで

私が社会人になったのは2006年の4月。
新卒で就職した会社は「仕事を通じて人間力を育てよう」という会社でした。

鏡の法則

その中で勧めらえて読んだのが、2006年に出版され当時大ヒットした「鏡の法則」という本。

鏡の法則は、
「私たちの人生の現実は、私たちの心を映し出す鏡である」
「現実に起きるできごとは一つの結果であり、その原因は心の中にある」
という考え方です。

昨日書いた「引き寄せの法則」に通ずるものがありますが、日本で引き寄せの法則が有名になる前に書かれた本です。

3つの真実

当時は、社会人になり立てで、人間関係の悩みもなく(というか目の前のことに一杯一杯で、ついていくことに精一杯だった?)何か学びになったのかというと疑問ではありますが、とにかく話が良かったので、著者の野口嘉則さんの次の著書「3つの真実」が出版されたときは真っ先に買いました。

ちなみに「鏡の法則」はここから無料で読めます。

2008年当時読んだときも目から鱗でしたが、11年経った今読んでみても学ぶことがたくさんあり、推薦図書の1冊です。

2008年当時は入社3年目、それなりに悩みもあり、この本を読んでも納得のいかないことや、腑に落ちないこともたくさんありました。

そして11年経って読んでみた今、理解ができたかというと…全く納得いかないことや腑に落ちないこと、まだまだたくさんありました(笑)

全然成長してないのかも🤣

読書記録:「3つの真実」著:野口嘉則氏「鏡の法則」に続く名作。08年に初版で購入して読んだ本を再読11年ぶりに読みましたが、まだまだできてないことが沢山、というよりもう意識してすらないことも…どう生きたいかを考えると、この本に書かれている生き方は素敵。

でも、この本に書かれているような生き方ができたら素敵だなと思う気持ちは変わりませんでした。(やっぱ成長してない…)

本のあらすじ

本のあらすじを書いていきます。
当然ネタバレありです。

主人公は「ミスター目標達成」という肩書を名刺に入れ、研修会社を経営する男性。

目標とプラス思考の徹底で次々と目標を達成し、それをお客様である研修相手の会社にも指導し、お客様の目標達成にも貢献する会社。

しかし、あるとき、右腕と信じていたNO2の研修講師が独立するのでやめると。。。更には、そのNO2の研修講師にNO3、NO4の研修講師もついていくので退職したいと。

目標達成がただでさえ危なかった会社に追い打ちをかけるような出来事に主人公である経営者は沈みます。

目標達成の研修をしている会社が目標達成できないなんて信頼に欠けてしまうので、主人公は焦ります。

更には、妻はうつ病寸前、子どもは不登校と家庭も危機的な状況。

もうダメだと思って途方にくれているときに、突然初老の男性が現れます。
その初老の男性との対話の中で3つの真実を教えてもらうというストーリーです。

ストーリー自体は私がつたない言葉で解説するより、本を読んでもらったほうが良いと思うので、ここからは3つの真実について書きます。

宗教的とかオカルトとか感じる部分もあるかも(笑)

①人間は肉体を超えた存在である

1つ目の真実は「人間は肉体を超えた存在である」という話。

いきなり「え?」と思うところからスタートします(笑)
どんな物体も原子からできており、人間の体内を構成する原子は1年もすれば入れ替わってしまうそうです。
それでも別人にならないのは、個を保つのは肉体や細胞ではなく、別の何かであると定義しています。

生物が地球に住める確率、この世に生を受けられる確率、宇宙が絶妙なバランスで成り立っているのは、すべて宇宙の意思であると書かれています。

ますます宗教チック…

それはともかく、行動(Doing)、結果(having)より、その存在(Being)そのものがとても尊く素晴らしいものであるという考え方がとても大事だなと。

人は行動を誉められる(=例えば子どものころ勉強をしていて褒められるなど)と、その行動をしないと自分に価値がなくなるのではないかという怖れから行動することをし続けることになり、

人は結果を誉められる(=例えば学校の成績が良いなど)と、その結果を出さないと自分に価値がなくなるのではないかと怖れるように刷り込まれてしまうそうです。

そうではなく、ただそこに生を受けて存在するだけで素晴らしいということをまずは認めることが大事。そしてそれは、自分が宇宙から愛されているからここに存在し価値があるとまずは自分自身で信じることが大切だそうです。

人の行動は「愛」か「怖れ」が原動力になっていて、「怖れ」が原動力だと他人からの評価が原動力になりがちだそうです。

人は、幸せになりたいと願いながら、「金持ちになりたい」「出世したい」など行動や結果が目的になっている人は、「金持ちじゃないと存在価値が認められない」「出世しないと誰も認めてくれない」という怖れが行動の原動力になっている人が世の中には非常に多いという趣旨の文章を読んでなるほどなあと思いました。

自尊心を満たすことはとても大事だが、他人から求めるのではなく、まず宇宙から愛されているということを自覚することで、自分の自尊心を満たすことができれば、「怖れ」ではなく「愛」が行動の原動力になるそうです。

②鏡の法則

1冊目の本でも紹介されている鏡の法則が、3つの真実の2つ目の真実です。

鏡の法則はさらに2つの法則に分解でき、
1つは「心の底で認めたものが現実化する」という法則、
もう1つは「心の波長と同類の出来事が引き寄せられる」という法則

「幸せになりたい」と思い続けても、幸せになれないのは、「幸せになりたい」と思った時点で、「今は幸せではない」ということを認めてしまっているので、「心の底で認めたものが現実化する」からだそうです。

今、幸せであると心の底で認めるためのカギは感謝。
今あるものに感謝することが大切。
健康な人からすると健康であることは当たり前にそこにあるかもしれないし、風邪をひいてみて始めて気づくかもしれないが、今あることに感謝できると幸せを見出すことができると書かれています。

また、
人を責めるような気持でいると、自分が責めらるような出来事がおきてくる。人を喜ばそうと生きていると喜ばしい出来事が自分に起きてくる。つまり、君が他人に対して意図していることが、反射されて君自身に返ってくる
とも書かれてあり、

与える気持ちで生きていれば自分が多くを与えられる
愛を動機に行動すれば、豊かになる
と書かれています。

そして、鏡の法則は他人を裁く視点で使ってはだめで、頑張っても豊かになれない人に、与える心が足りない、などと思ってはいけない、人を裁くと必ず自分に返ってくるそうです。

他人に対しては第1の真実に基づいて、存在するだけで素晴らしい存在と思うことが正解だそうです。

③感情は感じれば解放される

最後の真実は「感情は感じれば解放される」です。

いつも感情を抑圧していると、感情センサーが鈍ってきて、自分の内面を感じられなくなってしまう。その結果、喜びや充実感や安らぎにも鈍感になってしまい、本当の幸せを見失う。

嬉しい、楽しいだけではなく、悲しい、不安とかのネガティブな感情も開放することが大切。

本来、感情に良いも悪いもないそうです。

但し、感情は良いが、思考はネガティブはダメで、負だと思われる感情は良いが、悲観的な思考は幸せになれない。

不安や怖れ、悲しみを感じたら、今そういう感情になっているんだと冷静に分析することが大事らしいです。

これは禅の教えにも似ている気がします。

そして二次的感情(一般的には恨み、憎しみ、ねたみ、怒りなど)の感情にひたってはいけないと注意しています。

本来、恨みや憎しみ、ねたみ、怒りを感じるときには、一次感情(不安や怖れ)などがあるので、なぜ今怒りを感じているのか、一度冷静になって一次感情を分析する癖を作るといいそうです。

本当は相手の幸せを思ってやっていたのに、歯車が狂ったことで怒りを感じてしまい、意図してなかった結末を迎えることは世の中にたくさんあります。

わかりやすい例では、子どもが迷子になったときに親は心配や不安という一次感情があるはずなのに、見つかったときには、どこにいってたの!あれほど迷子になるなって言ったのに!など怒りの感情をぶつけてしまうことがありますが、本当は見つかってホッとした、無事でよかったと思っているはずです。

見つかって良かったという第一次感情は開放しても良いですが、第二次感情である怒りを開放するのはよくないということですね。

愛と怖れ

ここが一番なるほどと思った内容です。

人は愛か怖れの感情から行動をするものだそうです。
競争の世界に生きていると、他人の不幸を願ったり、他人に負けたくない怖れから行動してしまいます。

でも本当は、他人も幸せになり、自分も幸せになる方法があるはずです。
ビジネスをしているとどうしても競合他社には負けたくないとか、取引先に良いように使われたくないとか思ってしまいますが、全部ひっくるめて幸せになれる方法が。

win-winという言葉もありますが、またこの本で説いているのは違うのかなと思いました。

win-winは競争の世界での両方が勝つ状態。
でも勝ち負けや競争のない世界で生きられたほうが幸せなのかもとふと思います。

現実はなかなか難しいですが、理想ではあります。
1つの事象、1つの出来事からでも変えていけたらと思っています。

例えば、勝ち負けで考えてしまうと
経営者と社員は、搾取する側とされる側。

競争するなら、経営者は安くいかにたくさん働かせるかを考え、社員はいかに楽をするかを考える。

でもこの姿で幸せになれることはないかなと。
この状態は結局は経営者も社員も恐れが原動力になっています。

であるなら、経営者は社員がいかに幸せになれるかを考え、社員は働くことでいかに一緒に働く仲間とお客様を幸せにできるかを考える、

そのほうが絶対にいい結果をうめると思います。

この本にも書かれていましたが、まずは身近な人に対して愛をもって幸せを願って行動しよう。人は、どうでも良い相手に尽くし、大切な人をほったらかしにしがちのような趣旨の文章がありました。

まずは一緒に働いてくれている社員の幸せを考えて行動することが、最初の一歩なのかもしれません。

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