【湯乃泉 東名厚木健康センター】〜サウナでone team〜 #1
2年前に失恋で考え込んでしまい、眠りが浅い時期があった。そんなときに目をつけたのがサウナだった。初めてサウナに行って、「整う」を知ってから僕は「サウナに生かされている」
自分と対話し、嫌なことを忘れる。そんな神聖なサウナ内にはそれぞれのストーリーがある。ここは大学生サウナーのお話。
10月27日
学校で興味深い内容の2限の授業とあくびが出てしまうほどの3限の授業を受ける。大学生の授業は長い。
せっかく入った早稲田大学で勉強はそこそこにモラトリアムを楽しんでいる。しかし、最近の大学3年生は意外と忙しい。
授業後に、図書館で締め切りの近い、就活の提出物を片付ける。イライラが止まらない。メールを見ると、高校の同級生から
「サウナ行く?」
今日の僕は頑張りすぎている。自分の機嫌は自分で取らないといけないし、自分しか真に自分を守れない。
カーシェアのチケットがあって時間もある。世田谷に住む僕たちがなかなかいけなくて、クセになるサウナ。
「厚木健康センターにしようか」
友達と246を走り抜け、厚木健康センターへ。まるで砂漠でオアシスを目指すかのように一直線に僕らの「オアシス」へ向かう。
到着すると、空いている。草加健康センターはいつ行っても祭りだ。
この日の厚木は違う。
受付を済ませて、ロッカーへ。サウナに入った人は余裕がある。サウナという旅を終えた隣の方の優しさで、就職活動という「競争」に晒されている僕の心は安らぐ。
服、携帯など俗世のものは捨て去り、僕は動物となる。ここから先は「気持ち良い」という感覚に従うだけ。
「湯船、サウナ室という癒し・活力の園生を汚すまいと」体を洗うときは、家よりも丁寧に洗う(家でもちゃんとしているつもり)
「どんなシャンプーかな」というのだけで楽しい。サウナ巡りの楽しみを挙げろと言われたら、ゼミのプレゼン、就職の面接とは違う仮面を被った僕が一晩中、流暢に話すであろう。
超音波、バイブラで体を慣らす。この無数の気泡が僕を励ます。インスタライブなどで押せる小さなハートだとも思っている。
熱の世界
水を飲んで、氷を含みステージ(サウナ室)へ。
個人的に上から2段目がちょうど良い暑さである。多くの人のニーズに応える段の豊富さが良さである。
そして広いのにこのパワフルさ。厚木フィールドは攻守揃っている。
テレビに映る「モニタリング」が邪魔をするが、いつものように「今日1日」「明日はどうしようか」ということに考えを巡らせる。
そして最後は何も考えていない。
一回過去と未来の自分と徹底的に向き合い、途中からは「今」を意識している。
ラッコのマークでは想像もつかないパワーサウナで大満足だった。
水の世界
ここは16度ほどだった。個人的に15-16度が一番好きである。ボクシングの「ミドル級」のような強烈さとしなやかさが兼ね備えられている。
譲り合えばまぁまぁの人数が入れるし、導線がとにかく素敵である。社会人の僕には「好アクセス」という感覚がぶっ刺さる。
風の世界
火照った体をチューニングして、玉座に座る。いつ行っても厚木は天候に恵まれる。そして「椅子がない」があまり起こらない、安定したパフォーマンスは厚木健康センターの強みだ。厚木の風と愛し合う。
みなさまと同じ方向を向いて、同じような感覚を楽しむ。そのための気遣いもみなさん抜かりない。ここのサウナに来るとどこかone teamという感覚がある。いらっしゃるサウナーの方の気遣い、整う陣形、サウナ室やテレビをみんなで見る感じとか。
露天風呂は草津温泉、薬湯、炭酸泉だってある。文字通り「健康」にフォーカスしている。これらの風呂に入ると明らかに体に良さそうで21歳でもテンションが静かに上がる。今後歳を取るにつれて、さらに有り難みを感じるのだろう。長いお付き合いをさせていただきたい。
2セット目にはロウリュがあった。熱いだろうに、担当の方が静かに水を注いで行く。係りの人、フロントなど多くの人に感謝が止まらない。
「室内」がゆっくりと変身する。体への反応も変わる。
「うわ、これすごいな」と思いながら自身の感覚で部屋を後にする。そして水風呂でリセット。
玉座では「はぁ、生きてたか」と大袈裟な感覚をたのしめるのがパワータイプのロウリュの良いところ。体が再起動していく。
露天では「日本シリーズ」が放送してあり、みんなで裸で野球を見る。
吉田正尚さんホームランに皆酔いしれる。このとき僕は「チャンスを掴み取れる男になりたい」と思った。
ハードにサウナを楽しんだので、ここで終了。
「はぁ、最近疲れてるな」から、サウナで癒し、スポーツで活力をもらう。そしてサウナーとのone teamの感覚まで楽しめた。
せっかくだからと化粧水と乳液を塗りたくる。(サウナにはまってから肌の調子が良い)
900円でこの体験。僕は0円だと錯覚している。
246を引き返し、マックを食べる。サウナ後の塩分をマックで補うのが大学生らしさ全開。この歳で「一期一会」強く感じるようになり、期間限定を楽しむ。(少しズレている気もする)
「ケバブチキン」美味しいですよ。サウナ後に塩分、辛みがあると「体が欲しがっているもの」を与えられた感じで嬉しい。
気持ちの良いことをして、食べたいものを食べて、死んだように寝る。こんなアニマルモードの自分を僕は愛したい。
湯乃泉 東名厚木健康センター様、またお邪魔します。
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