本当のコトなんて、言えないけれど。

私の気になる人(F)とのことの続編。時間のある方はマガジンにしましたので、お読みください。

ある暑い日のこと。朝たまたま作業小屋の前で、私と、私の母と、F氏と一緒になった。今日はもう一人のアルバイトがお休みだった。暑い日で、涼しいところで少し休んでから仕事しようということになった。私はいろいろと考えて勇気を出して言ってみた。

「そういえば、田植えも終わったし、母の誕生日も近いしドライブでも行きませんか?」

(ここ、あくまでも母の誕生日も考慮している…笑。ただFも含めてドライブに行きたいだけなんだけど。私って素直じゃないよね。)

すると母が、山の近くに行きたいと言い出した。「山はいいよね」みたいな。あれこれ場所を考える。するとFが、「競輪場の近い、あそこはどうか」みたいな話をしはじめた。えぇ…結局自分が行きたいとこじゃん。と思っていると、

「やっぱり、話だけにしましょう。秋(稲刈り)が終わったら旅行行きましょう。」

F氏…仕事に関してはマジメ人間なんだよなぁ。仕方ないよね。田んぼで稼ぐってすごく責任あるもんね。まぁ気を落とさず仕事にとりかかる。

すぐに休憩時間になった。するとF氏から話が。

「今日、飲みに行きませんか?」

おお!暑いから飲みたいよね。すぐにいいですよ、という。

そして17時。メンバーはいつもどおり、私と母と、私の娘とF氏だ。いつもの近所の飲み屋。すると、酔う前にFから話が。

「さっきの話、やっぱり行くんだったら運転手くらいしますよ。今週の土曜日か日曜日、どっちでもいいですよ。」

おおお!何この気のかわりよう…笑。娘のお陰か。娘はすぐにF氏に抱っこしてもらう。もうF氏も楽しそう。水族館も通りにあるから行こうね、と娘に優しく言う。ただ、F氏はお酒が入ると、翌日忘れているクセがある。だから、この時点ではあまりアテにはしていなかった。

話は変わって、私はなんであの時、田植え機に乗せてもらったのか聞いてみた。

F氏「そりゃ、いろんな機械に乗ってもらいたいからですよ。もし、イヤだったら言ってくださいね。」
私「いや、嫌じゃないですよ。私は体が小さいから、むしろ機械に乗って仕事がまわるんだったら、練習しますよ。」

これ、F氏は本心なんだろうか。F氏は本当に仕事のことしか考えてないのか。少なくとも、私は本心ではない。あの時、田植え機に乗りたいと思ったのは、F氏に少しでも近づけると思ったからだ。…娘も母もいるところで、私の口からは本当の事は言えなかった。

帰り際、すこし酔っぱらったFにお願いをした。

「娘の左手、繋いでくれませんか?」

すると繋いでくれた。私が娘の右手。これで、外から見たら家族のように見える。本当は手を繋いでほしいのは私だけど。そこはまだ、ハードルが高いような気がする。でも、これだけで幸せだった。

◇◇

翌日、お酒の抜けたFに言われる。

「ドライブ、何時に行きますか?」

忘れてなかったんだ…。初めて4人で出かけることになった。

◇◇◇

私とF氏は、もうこれでいいのだと思う。今は、好きと言う必要もないような気がした。「好き」と、本当のことを言い合わなくても、思い出は作れそうだし、何より今の落ち着いた関係が心地よい。ドライブ、すごく楽しみだ。

(番外編)

この記事を楽しみにしてくださる、キシリさん。私の記事を紹介していただきました。

私が、F氏にビールとTシャツを渡したときは、まだ好きかどうかはっきりしていませんでした。5月中に、2回ほど私があげたTシャツを着てくれていたのですが、6月になってからサッパリ着てくれません。それで、訊いてみました。

私「最近、私があげたTシャツ着てないですよね?何で着ないんですか?」
F氏「外が暑いので、ワーク〇ンの安いメッシュ生地のがいいんです。もらったのは夜着てますって!」

これ、ホントに夜着てるんだろうか…半信半疑(笑)。







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