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たまには、埋もれたい。

田舎に帰ってきた生活も、5年くらい過ぎた。ここでの生活も慣れたものだ。田舎といっても実家だからというのもあるだろう。田舎暮らしや農家の仕事なら、密になる事も都会よりはリスクは少ない。生活面でも、車さえあれば困らない。だが最近、ちょっとしんどいことがある。

田舎の人間関係は、想定以上に距離感が掴めない。仕事の都合で、近所のおじさんと仕事をしているが、その方は、知り合いや職場の人への不満が多い。「○○はよく喋るがただ喋ってるだけ」、「■■は、雇い人の面倒を見ず自分のことしか考えていない」という感じだ。決して本人には喋らず、私には話す。まぁ、私は昔から何故かそういう役回りにされることが多いから、話しやすいんだろうけど(笑)。

…そんなに嫌なら、本人に伝えればいいじゃない。

最近は仕事も大変だけど、それよりもこの愚痴の方が辛い。田舎の人は世間が狭いせいか、年齢層が高くなるにつれ、こういった近所の知り合いへの不満や愚痴を、日常的に話す人が多い。

…そうだ、たまには東京へ行きたい。

あの、迷路のような大手町駅から東京駅への通路、大学の頃住んでいた、世田谷区のとある住宅街。各種チェーン店のカフェ、おしゃれなパン屋さん。新宿の大きな本屋、紀伊國屋サザンテラス店。Francfrancの雑貨屋。仕事で打ち合わせしていたビルと、常駐先があった超都心のあのビル街。待たなくていい電車やバス。

これらは、田舎にはない。また、行きたいなぁと思っているところがたくさんあるのは確かだ。しかし、今の私には、ただあの都会特有の雰囲気を味わいたい。知らない人が、目的に向かって様々な方向に歩き、その中に自分が埋もれている感覚。人やモノが多くて、誰も自分のことを観ていないという、あの状態。

魅力的なモノも多い都会だが、そういう感覚になれるのも好きだった。適度な人との距離。その中で、興味のある人「だけ」、深く向き合う。コロナ禍で、今都会はどんな雑踏になっているのかは分からないし、もちろん「行きたい」という欲望だけにとどまってしまうが。

よく、新宿やその辺りを、ウォークマンを付けながら歩いていた、あの他人を全く気にしない感覚を、ふと懐かしく思った。

◇◇◇

田舎という、人もモノも少ないところは、どうしても個人同士がぶつかりやすいんだと思います。もしコロナ禍で、都会から田舎に移住し、人間関係に苦労されている方がいるなら、まず一番は「気にしないこと」です。こういった田舎の大半の人が、心の底から根に持っていません。話すことがない「だけ」です。(翌日、同じ人のことを褒めていたりもします。)そんな人の会話を気にすることもないし、例えば挨拶をかわしてさっと通り過ぎるだけでもいいのです。

あと、本当に困ったら、近所の交番はほとんど暇なので、立ち寄ってみるとよいでしょう。親身に対応してくれます。

■おまけ 都会を綺麗に映すnoterさんの紹介

とある記事で写真を選んだらフォロワーさんになって下さった、素敵な写真を撮る、f.u.k.e.iさん。

この方の写真に写る都会がとてもキレイで、都会に行きたくなったのもあります。ホントに素晴らしい!!






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