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情報交換/収集は先生にとってとても重要なのでは?という話

こんにちは。
今日は教育者、とりわけ先生にとっての情報取集について書いていきたいと思います。

先日、ガーナで教育者や学校の支援をしている方とお話しする機会がありました。
その方は遠く離れた日本の教育現場の状況にもとても熱心に話を聞いてくださる方で、もっともっと色々な方と繋がって情報を交換したいと話していました。

なぜそんなに熱心になれるのか?と聞いたところ
ガーナをはじめとしたアフリカの国では教育先進国と比べて、教育の質が高いとはまだまだ言えない。
それでも新しいことにはどんどんチャレンジしているし、変わろうとしている。
だからこそ自分達の取り組みや外国の取り組みを共有し、より精度を高めていきたい。
といった旨のことをおっしゃっていました。

向上心の高さに純粋に尊敬しながらも
これはもしかしたら、日本の1学校の中でも重要なことなのではないかと思いました。

先生はどうしても情報不足になりがち


これはシステム上の問題だと思いますが、どうしても先生は情報不足になりがちなんだと思います。
もちろん情報取集を意識的に行い、大切にしている先生はたくさんいます。特にnoteに上がっているこの記事を読んでいる先生方はその筆頭だと思います。

ですが多くの先生にとっては情報を集めることは簡単ではないのではないでしょうか?

大きな一つの理由としては忙しさが挙げられます。
新しい情報を受け入れる時間と心の余裕があまり取れないのではないでしょうか?
新しい情報や新しい価値観、教育方法を取り入れてしまうと、これまで確立した自分の行動を変えなければいけなくなったりもします。
それをするだけの余裕が今の日本の先生方にあるとは思えません。

そして、
教育にこれといった正解がないため、成果や評価を下すのが難しいという点も関係してくるのではないでしょうか?
例えば営業職の方は売上という目に見える成果があります。
これを達成するために自分の能力を上げなければなりません。
これが外部の情報を集めようとする動機になります。

しかし、評価されることがほとんどない先生方は、自分の能力に課題意識や危機感を持つことがほとんどないのではないでしょうか?
同じような講義形式の授業で、ある程度の質(生徒が話を聞いている状況)を担保できていれば課題意識を持つ必要はないとされていたのではないかと思います。
(この点、大学教授は履修学生数に直接影響が出るのでわかりやすいですよね。まぁ「楽単」問題もあるのですが、、)

そして教室内で完結するシステムも現状満足に繋がっていると考えています。
閉鎖空間である教室で他の先生に干渉されることがない(干渉する必要もない)状況では、自分の教育者としての能力に強い課題意識を持つことはやはり難しいと感じます。

簡単にまとめると大きく2点
・超絶忙しい
・課題意識を持ちづらい
この理由から、外部の情報を集めるという意識が薄れてしまっているのではないかと思います。

実は情報収集方法は結構ある


ですが、情報収集をしづらいのかと聞かれるとそういうわけでもないのではないと思っています。

確かに学校は外部機関とのつながりはあまりないですし、
学内で多くのことが完結してしまいます。

しかし、私立公立に関わらず教員研修はよく実施されています。
僕のいた学校では私立でも公立でも管理職の先生方が定期的に研修会の案内をしてくれました。
アンテナさえ張っていれば情報を得られるチャンスはあります。

それに、教員間でのつながりも部活動の顧問をしていれば少なからず作れるものです。
そこでの出会いがなかなか改善意識につながらないという側面はありますが、少なからず情報を得られるものです。

もちろんそれだけではありません。
インターネット上には様々な情報があります。
ブログやnoteのようなネットの記事もそうですし、
Facebookには教員のコミュニティがあります。
Peatixには毎週のように教育関係のイベントの案内がありますし、
「先生の学校」や「ReseEd」のような教育に特化した情報サイトもあります。

情報は得ようと思えばそれこそいくらでも得られるのではないかと考えています。

情報が必要な訳


ではなぜ情報が必要なのでしょうか?
日々教育者として成長するというのももちろんありますが、
その本質は時代についていくためではないでしょうか?

VUCA時代と言われる今、
変化が激しいことは火を見るより明らかです。
その変化とは「教科指導」「価値観」の2点が挙げられます。

「教科指導」に関しては
まず教科の知識がどんどん変化していきます。
教科によって様々ではありますが、
大体10年もしたら大きく変わっていきます。(数学なんかはあまり変化がないのかな?)
そしてその教え方ももちろんどんどん変化していきます。
英語の指導方法なんかはわかりやすいですが、2技能をメインで教えていたのが4技能に変化しつつあります。

そして「価値観」も同じように変化していきます。
頭髪服装、持ち物や先生との関係、20年前のスタンダードはだいぶ変化してきているのではないでしょうか?
現場の先生方はその変化を日々肌で感じていると思います。

これらの変化についていくために情報はいくらあっても足りないくらいです。
日々アップデートし続ける必要があります。
(だからこそやりがいがあるとも言えるのではないでしょうか?)

例え僕たちが子どもたちに最新の知識を教えたところで、
もしかしたらその知識は子どもたちが社会に出る時には廃れて使い物にならないかもしれません。
そういう時代の中で数十年前の知識を提供し、ひと昔前の価値観で子どもたちと接することのないように注意する必要があるのかもしれません。

情報は共有することに大きな意味がある


最後に、これらの情報は共有されることに大きな意味があると考えています。
今、僕のこんな記事を読んでくださっている方は特に情報収集に敏感な方だと思います。

こういった情報に敏感な先生方が、
職場や自分の周りの方に情報を広げていくことで、
情報の重要さや価値に気づく先生が増えていくのではないでしょうか?

得られた情報はどんどん共有し、
自分の周りに新しい情報が常にある状況を作っていってはいかがでしょう。

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