自分にとって些細なことが相手にとっては無理なこと


何度も何度も考えた。そんなことで無理って思ってしまうんだとも思った。でも他人の感情はコントロールできないし、価値観も人それぞれだから、否定するつもりもない。相手も悩みに悩んだ結果だった。


俺にとって「些細なこと」は、相手にとっては「大事なこと」であり「無理なこと」だった。


些細なことをきっかけに人は人のことを「無理」と思ってしまうらしい。一度「無理」と思ってしまったらもう変えられないらしい。


それは分かる。俺が嫌なタイプな人に感じる「生理的に無理」っていうのと同じだと思う。


でも「無理」って言われた側はどうすればいいのか。実際はどうにもできない。一度起きてしまったことはもう二度と戻せない。何度も何度も悔やんだ。自分を責めた。ぼろぼろと涙を流した。一日中部屋から出れずベッドの中でくるまった。あんなことさえしなければ関係は続いていたのかもしれないって。


「些細なこと」と思っていた行動が、相手を苦しめていた。とても悩ませていた。考えさせていた。その事実は変わらない。相手に非はない。全て俺が悪かった。たった一つの行動が相手に「無理」と感じさせてしまったのだから。


結局は結果論だから、どのみちそうなっていたのかもしれない。でも関係が終わるまでの「過程」が1番重要で、両者が納得できる「過程」を過ごしてから関係が終わるのであればそれは素敵なことだ。


でも、相手はモヤモヤした気持ちをどうにかしたくて関係を終わらせたがってた。そんなこと言われたらこっちはもうどうすることもできない。だって、相手はもう「無理」って思ってしまったのだから。俺は自分の感情を置いてけぼりにして「そうだね」としか言うことができなかった。「賛同」することしかできなかった。強がって「引きずらない」とは言ったけど、何かを失うのは辛いに決まってる。そんな素振りを見せて相手をさらに悩ませたくなかった。俺は弱っちい人間なんだ。


でも、その「無理」って感情が一時的な感情だと信じたい。時間が経ってあんなことで「無理」ってなってたの面白いなって笑い話に出来る日が来ることを信じて待つしかない。


こんなこと言ったら重いって言われるのは重々承知だけど、俺は信じたい。また元に戻れることを信じたい。何ヶ月でも何年でもいい。時間が解決してくれるのを願うしかない。


そんな日は恐らくもう来ないだろうという「暗い」思いが心を支配していく中で、ほんの片隅で抗い続けてる「明るい」自分がいる。このほんの片隅に置いてある思いをなくすか、それとも抱き続けるか葛藤してる自分がいる。失くせれたら一番楽なんだろうけど、それができないのが人間の悪いところ。それだけ相手のことを思ってたんだなって、そんなピュアな自分を褒めてあげたい。



いつかこの思いが相手に届いて、また一から関係を作れたらいいな。あの時のことを酒のつまみにして笑いあえる日が来たらいいな。


そんな日が来ることを願って、俺は自分の道をひたすら進み続けるよ。


今までありがとね。すごく楽しかった。出会えてよかった。


いつかその道でまた会うことがあったら、一晩中酒でも飲んでとことん笑いあおう。

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