見出し画像

【副音声版】社長の経営判断で会社が潰れかけた話と、そこから起きた「2つの奇跡」の話。

はじめに

LiB代表の松本が投稿した「社長の経営判断で会社が潰れかけた話と、そこから起きた「2つの奇跡」の話。」。ありがたいことに投稿直後から大反響をいただきました。

本投稿は、LiBの取締役(いわゆるNo.2的役割)である筆者が、松本投稿に副音声を入れていくことで、LiBという会社に対する興味を深めていただくことを狙ったものです。

また、本投稿を通じて、
・LiBが成し遂げようとしているミッション(Why & What)
・そのために作ろうとしている仕組み(How)
との繋がりについても、少し感じていただけることを願っています。


想定外の開示

松本投稿内のキラーコンテンツは、以下の刺激的なスライドであることは言うまでもありません。

LiB社内で「想定内です」と口癖のように言っている私ですが、3年以上前に作ったこのスライドがインターネット上に晒される日が来るとは、the 想定外 of 想定外s でした。私の今後の仕事の選択肢に影響が...(涙)

ちなみに、この話を知った方からは「よく社長にそんなこと言えますね」と不思議がられることも多いのですが、間違いなく社会人人生において後天的に身についたものだと感じます。

ソニーの自由闊達(出る杭は抜かれる)な文化と、DeNAの「発言責任」&「透明性」文化の元、青かった私の無邪気な発言を都度「いいパンチ!」と受け止めてくれる良きトレーナーの方々に恵まれ、少しずつパンチが磨かれた感覚があります(笑)

つまり、上記のような刺激的なフィードバックが松本の意識を変えたのであれば、「ソニーとDeNAの文化がLiBを変えた」というおしゃれなことも言えてしまうわけですが、そんなおしゃれな妄想とは程遠いのがリアルです。

以下、そのリアルを深堀りしてみたいと思います。


社長投稿の考察 〜何が社長を変えたのか?〜

以下、松本投稿から重要なポイントを引用し、No.2視点での振り返りを入れています。

LiBの変化は、言うまでもなく社長である松本の変化によって引き起こされたものなので、「何が社長をそこまで変えたのか?」という考察も、合わせて行ってみたいと思います。

ぜひ「これが決定打なのでは?」「自分ならこれで変わるかも...」などなど、推理・推測しながらお読みいただけると幸いです。


「焦りから無理筋なIPO計画、PMF前の踏み込み、そして破綻」の章

一方で創業以来、非常に優秀かつコミットが強い仲間に恵まれたLiBは、プロダクトや事業の実力以上に、その勢いとセールスの力で業績だけは伸び続けていました。

その実力以上の業績が焦りと結びついた時に「この勢いがあるうちに(剥がれないうちに)IPOを実現し、そこで得る資金と信頼を武器に、実態と実力を追いつかせよう」という早計な意思決定へと結びつきました(と今なら理解できます)。

この振り返りは社長本人から何度も聞きました。初めて会社経営をする方ならともかく、前職でIPOを経験し、IPOがゴールではなくスタートであることを重々理解している松本でもそういう意思決定をしてしまう、というのがスタートアップ経営の怖さと難しさだなと思いました・・・。

その結果、50人だった組織が半年足らずで120名(!)を超える規模に膨らみ「半年後にはTVCMを流すぞ!」という狂気の計画が進行していきます。

私がジョインしたのがちょうどこの直後なのですが、120名は通過点で、その期の採用計画は200名まで増やすものでした。健全な事業構造が出来上がっていない中、人だけが増えていく異常な事態。この採用をストップしたことが、入社後初の経営判断になりました。

ただでさえ赤字体質の中、あのまま採用継続してバーンレートを上げていたら、失敗に気づいて立て直しを始めたころにはゲームオーバーになっていた可能性が高いと思います。

いつの間にか社内からはビジョンやミッションに関わる会話が減り、目標・KPI・達成or未達成・上場スケジュールなど内輪都合ばかりの会話が増えました。
そしてそれは本来ビジョン共感が強く集まったLiB社員たちを傷つけ、確実に組織を蝕んでいきました。

LiBの組織については、入社前から「さぞかし苦しい雰囲気だろう・・」と予測&覚悟していた自分にとって、予想通りだったことと予想外だったことがありました。

【予想通りだったこと】

新入社員として何も知らないフリで色々ヒアリングさせてもらうと、毎回ネガティブな情報が出てきました。

「なぜ、それを適切な人に伝えて改善しないんですか?」
「上長に伝えても「だよねー」で終わり。経営陣に伝えてもスルー or 論破される。」
という会話が多かったことを覚えています。

「経営陣」という顔のない敵。しんどいフェーズの会社に良く出てきますよね。

【予想外だったこと】

・全社会議での経営メンバーの発信に対しては素晴らしいリアクション
・Slackでも日々ポジティブニュースが飛んでくる
・オフィスの執務フロアでの雰囲気も明るくていい感じ

・・・と、「こんな状況なのに、なぜこんなにポジティブなムードを作れるのか?」と、最初はとても不思議に思いました。

次第にわかってきましたが、会社として掲げているビジョンやミッションにより、ホスピタリティの高い方が集まっているのがLiBの組織でした。そういった方々が(会社が苦しい状態であることを知りつつも)精一杯盛り上げていてくれたのかなと思います。

スタートアップ経営で言われる色々な言葉や、勝手な責任感が自分自身を縛りつけ、当時の僕は「ここまで社員や組織に無理をさせてまで俺は何がしたいんだ・・・」という後悔の念と、一方で「ここで逃げ腰になる事こそリーダーとして無責任だ・・・」という自己矛盾の間で悩み続けていました。

創業からこの時点までの経緯に対する思い入れやしがらみがなく、そもそも立て直しからやるつもりでジョインしている自分にとっては、IPO準備などは真っ先に止めたいものでした。

ただ、私が進める様々な打ち手(=応急処置)に対して全面的に支援・賛同してくれた松本も、この「IPO計画を一旦断念すべき」という意見にだけは、首を縦に振ってくれませんでした。

私は一旦説得を断念し、松本の考えが変わる機会を待つことにしました。

しかし、そんな無理筋な計画にとどめを刺す出来事がおきました。上場までのランウェイを確保するために動いていた大型の資金調達が失敗したのです。
色々な表現で優しくFB頂きましたが、要するに「まだ明確な強みが確立された事業ではない」という客観的な評価が、自己矛盾のはざまで苦しんでいた僕を現実に引き戻しました。

2019年4月末日、最も大きな出資額を期待していたVCの、最も信頼できる担当者の方(※)とのミーティングが行われ、明確に引導を渡していただきました。

松本曰く「人生で最も苦しかったゴールデンウィーク」を経て、ついに松本の判断が変わりました。

※【知人向け】DeNAの海外子会社で一緒に苦闘したFさん。DeNA卒業後にVCに転身され、当時 Eight Roads に在籍されていた。

「こんな未完成の状態で仮に上場しても誰も幸せにならない。であれば潔く計画を白紙に戻して、事業と組織に自信が持てるまで出直そう。そしてもっと大きな絵を描いて堂々と再挑戦しよう」と、やっと自分を取り戻すことが出来ました。
そして残ったのは「成長が鈍化した事業」「疲弊しきった組織」「膨大に膨れた固定費」という壮絶な状況でした。

この意思決定をした時点の松本は本当に絶望的な気持ちだったと思います。メンタルを壊さないか、本当に心配でした。

一方で私は「ようやく逆走が止まった。これで前に向かって進める。」と、明確にギアを切り替えることができました。どんなにネガティブな状態であっても、その進行さえ止めてしまえば、一つ一つ問題を片付けていくことで間違いなく復興できますし、その復興に協力してくれそうな仲間がまだただくさん残っていたからです。


「漫画のように現れた救世主たち」の章

手前味噌ながら、LiB幹部は酸いも甘いも経験した大人ばかりです。当時、客観視を失い「あと2年で上場です!半年後にはTVCMです!!」と能天気にのたまう僕の寝言を信じて入社を決めた人はいないと思います。

そんな大人たちが、見るからにヤバそうな社長とLiBに何故かかわることにしたのか?は、これから発信される本人たちのnoteに譲りますが、きっとこんなところだと思います。

概ね正しいと思いますが、流石にギャップを感じられた方もいるような気がします(笑)
私もご本人たちの投稿で明かされる本音を聞けるのが楽しみです。

世の中には、既に良い会社には「自分の出番じゃない」と見向きもせず、ハードな状況こそ「腕まくりして自ら沼地に入っていく」という変態属性が確実に存在しますw

この意見には100%同意です。

余談ですが、ゲームでイージー/ノーマル/ハード/ルナティックといったモードが選べるように、会社選びもそういう観点があっても良いのではないか、と思います。幹部クラスは課題で選ぶ。課題で選ぶのが幹部クラス。

焦り故に会社を逆走させた当時の僕を褒める点はどこにもありませんが、その反面、消しされない不安を少しでも払拭すべく、沢山の人に出会い、沢山の人にLiBを語り続けたアクションだけは正しかったと思います。

ここ、ちょっとかっこいい風に書かれてますが、少なくとも私のジョインは松本の活動によるものではなく、恐ろしいほどの偶然(※)でした(笑)

LiBの経営メンバー3人とお話しした後に紹介された社長と面談したものの、ずっと横か下を向いて喋られるという不思議なUX。後に社員の方から人見知り属性の話を聞いて納得したのですが、当時転職活動をしていて、眼力ギンギンの社長さんばかりとお会いしていたので、逆に印象に残ったことを覚えています(笑)

※このあたりの経緯は別投稿で語る予定です


「LiBを救った客観視」の章

そんな逆走モードを止めてくれたのは、資金調達失敗時の「客観視」もありましたが、一番のきっかけは新しく入社したばかりの幹部たちが、LiBに染まり切る前に「耳の痛い提言」で僕に客観視を提供してくれたことだと断言できます。
恥をしのんで当時、僕に正面突破された提言を公開します(※一部の特定情報だけ編集)。これをハッキリと伝えてくれる人材の貴重さたるや。。

ここで冒頭に紹介した問題のスライドが出てきます。

入社3ヶ月で信頼関係も構築しきれていない中、これをいきなりぶつけたら廉頗将軍もびっくりの暴言野郎ですが、さすがに自分なりの理由がありました。

  • 松本から「まだ遠慮してるのではないか。遠慮なく土足で踏み込んで欲しい。」というフィードバックを直前に受けた

  • 幹部や社員から「言っても伝わらない」「都合の良いように解釈される」という声を聞いていたので、渾身の力で伝える努力をする必要があると感じた

  • 「これじゃダメだよな…」と思いながら「いつか変わるかも…」と願うだけでは、時間の無駄になる可能性が高いことを過去経験で味わっていた

上記を踏まえ、「これを切って通らなかったら悔いなし」という気持ちで臨みました。

このスライドを携え、大炎上(クビ宣告含む)覚悟でミーティングに臨みましたが、私の予想は意外な形で裏切られる結果となります。

目の前の創業社長松本に対し、スライド通り

「洋介さんは下半身裸の王様状態だと思います・・・。」

と伝えた結果、

「・・・。」
「・・・。」
「せめて上半身裸にしてもらえませんか・・・?」

という超ハイセンスなリターンが飛んできたからです。

このリターンができる松本に懐の大きさを感じたと共に、「こんなフィードバックを正面から受けてめてくれる人となら、困難を乗り切り、面白い会社を作れるかもしれない」という手応えを得ました。

ここから、自分とLiBの身の丈を知り、勘違いと現実のギャップを埋める旅がスタートします。

松本のこの表現は非常に正しく、まさに「スタート」であり、「スタート」に過ぎなかった、と思います。

前述のような直言は正面から受けてめてもらえたものの、それ単体が即座に方針・行動変化につながったわけではありませんでした。

松本が「人生で最も苦しかったゴールデンウィーク」を越え、IPO停止の判断を行い、IPOのための強引なスコア作り、資金調達活動などに終止符を打ったのはそれから4ヶ月以上経った後でしたし、後述する真の改革はそこからさらに1年後となります。

書き出したらキリがないですが、平たく言うと会社が「どんどん透明に、どんどん誠実に」なっていき、言行一致に近づいていきました。
まさに新しいLiBが事業を通じて提供したい「客観視によるアップデート」そのもので、LiBは復活することができたのです。

こちら、松本視点では「どんどん」という表現になるのはとても共感できます。私の視点でも、松本自身が「どんどん」ミッションに対してまっすぐ向き合うように変わっていったと感じています。

一方、メンバー視点では決してそんなテンポではなかったと思います。経営陣への信頼残高がほぼ0(というかマイナス・・・)になっていたので、以下のようなことを地道に繰り返して信頼をコツコツ回復していく日々でした。

  • 言っていることやっていることを揃えていく

  • 経営メンバーが一次情報に直接触れるようにし、認識ズレを無くす

  • 自社都合だけではなく、顧客(個人/企業)に対して何の価値提供ができるかを考える癖をつける

  • 経営からの発信にもフィードバックを求め、それを元に認識と行動を変えていく

なお、松本記事に何度も出てくる「PMF」は、もちろんProduct Market Fitのことですが、PMFという言葉がLiBで重視されるようになったのは、IPO断念後の再スタート期に実施した、社外アドバイザー(※)とのミーティングがきっかけです。

その場で「LiBってPMFしてないわけなので、まずはいかにPMFするかを頑張るべきなのでは?」と何度も言及してくださったことで、「今はPMFしていない」という認識が松本の脳内に強く刻まれ、その後の言動はそれを前提としたものになりました。

創業以来売上は右肩上がり、ビジネスモデルも一般的な人材事業だったことで、LiBはPMFなどとっくに終わっているという感覚だったと思うのですが、「一般的な人材事業」の再現ではなく、掲げているミッションを事業として成立させることについては未PMF、という共通認識ができたことは大きな一歩でした。

松本記事には登場していないエピソードですが、個人的には「LiBを救った客観視」の1つとして極めて重要なものだったので、ここで言及しておきます。

※グロースキャピタル「THE FUND(ザ・ファンド)」の運営などで知られるVC、シニフィアンさんです。


「唐突にやってきた新時代」の章

そんな改革の最中、コロナが訪れました。
まだ会社が傾いている最中だった我々は「転職ビジネスは景況感の影響をモロに受けるぞ・・・」と、泣きっ面に蜂で、正直、倒産も脳裏によぎりました。
が、蓋を開けてみたら冒頭に書いたように、それは(僕たちにとっては)神風でした。

「神風」という感覚は完全に同意見です。

ただ、私の視点では以下の3点への追い風となったという意味で、です。

  1. 「働き方のアップデート」の流れが世の中に生まれた(同松本意見)

  2. LiBのミッション「女性活躍」に対する持続的かつ本質的なアプローチが見えた

  3. LiBの真の変革について松本の覚悟が決まった

2については次のパートで補足します。3についてはコロナ禍の本格化が2020年初頭(再出発を切ったのは2019年のGW後)であることを考えると、真の改革が始まるまでには時間がかかったことがおわかりいただけると思います。

純粋に事業だけを見れば社会の流れが大きく変わった事が本当に大きかった。

結果、LiBがどれだけ頑張っても開けなかった「新しい働き方」という扉が、驚くほどのスピードで広がっていきました。

今までどれだけ頑張ってもご支援できなかった様々なマッチングやお仕事の提供などの事例も生まれ、「新しい働き方」は僕たちがユーザーに提供する価値の量も質も大きく変化させました。

「コロナのおかげで世の中が変わり、それによりLiBが進むべき道も見えてきた」という話ですが、私は「コロナに加え、LiB社内に様々な要素が揃ってきたことによって、見えてきた」ことだと思っています。主なものは以下の3つです。

①LiB社内で「新しい働き方」の手応えを得た

  • いわば「古い働き方」だった時代(※)から、エンジニア限定でのテスト、プロダクトチームでの導入を経た上でコロナを迎えたことにより、新しい働き方に必要な仕組みの漸次導入ができたこと

  • また、新しい働き方により、時短解除を希望する社員(ワーキングマザー)が何例も出現し、解除後も皆ハイパフォーマンスを発揮してくれたこと

※LiBには、数年前までフレックス、リモートワーク、副業等の制度がありませんでした。

②「LIBZ エキスパート」という事業がうまく立ち上がった

  • 松本と創業メンバーの佐藤がコンビを組んで立ち上げた、フルリモート業務委託の紹介事業が個人、企業双方の強い支持を受けて順調に立ち上がったこと

  • それにより「新しい働き方」による新しい事業の可能性を定量・定性両面で感じられたこと

③松本自身がエージェントとして「新しい働き方」のニーズを掴んだ

  • 松本が人材紹介事業を行っているチームの1メンバーとして、スカウト送信、面談などひたすら現場作業の数をこなしたこと

  • それにより、これまでLiBが支援し続けてきた女性だけでなく、ハイクラスと呼ばれる層の方々も同様に「新しい働き方」を求めていることに気づけたこと


「これからのLIBについて」の章

今回の発表は「これからLiBはこのように生まれ変わります!」と先に風呂敷を広げるスタートアップ的な広報はしない、と固く決めていて(これも新LiBらしいカルチャーです)
「(黙ってましたが)実はこう変わってました!」と、先に実績とファクトを作ってから答え合わせをする伏線回収型の広報をしようと準備してきました。

こちら、今でこそ「固く決めて」なんですが、再出発までは「旗」先行で実態が伴わない・・・ということを繰り返していました。「旗疲れ」という単語が社内で流通するくらいです。

そもそも社長は旗を掲げるのが主な仕事なので、旗を掲げるのを我慢するのは周囲が思う以上にしんどかったと思うのですが、ある時点からそれを「固く決めて」我慢してくれたことにはとても感謝しています。

僕も、辞めた皆さんがLiB出身だと胸を張って言えるような会社であり続けるよう引き続き頑張ります!

これはずっと言ってますね・・・。創業理由の1つが「価値創造コミュニティづくり」でもある松本にとって、一度コミュニティに入ってくれたメンバーが去っていくことは、本当に苦しかったはず。

ただ、LiBの改革を進めていく過程で、「引き止めを頑張る」のではなく、「去っていたメンバーが誇れる会社にするよう頑張る」にスタンスが切り替わったことを覚えています。


社長を変えたもの

長い考察にお付き合いいただきありがとうございました!
以上の考察をお読みいただいて、いったい「何が社長を変えた」と感じられたでしょうか?

・No.2の強烈な直言?
・課題解決に集まった幹部陣?
・明確なフィードバックをくれたVCや社外アドバイザー?
・声を上げてくれた社員や退職者?
・はたまたコロナ?

候補は色々出てきますが、私の考えは「特定の何か1つではない」です。

本投稿で何度も「逆走」という表現が出てきますが、私がジョインしたタイミングでは、松本は成し遂げたいこと(ビジョン・ミッション)に対して、反対方向を向いていたように感じました。それも、頭も体も全部逆方向、というわけでもなく、頭は北に行きたいのに体は南に向いてしまっている、といったねじれのような状態(なので自分もしんどい)だったのではないかと。

今現在、松本は頭も体もまっすぐ正しい方向を向いていると感じるのですが、どこかで急にスパンと180度切り替わったかというと、全くそうではないと感じています。

何とか会社を成功させたいと心底思っているにも関わらず、様々なしがらみで、少しずつ糸が絡まってしまい、少しずつズレが生まれていく。ズレに気づいて後悔し始めたときにはもう制御不能、ということが普通に起きるのが会社経営というものだと思っています。

なので、一度ズレてしまったものは、糸を解きほぐすように少しずつ戻すしかない。時に10度、20度動くような大きなイベントはあるものの、ほとんどはちょっとずつの変化を積み重ねていくしかない。(もし、一気に90度動いたとしたら、その後別の機会で-90度動く可能性も。)

そんな根気のいる作業は誰か一人の手でできるはずもなく、松本と接点を持った様々なヒトや情報が「社長を変えた何か」、ひいては「LiBを変えた何か」ではないでしょうか。

少し話が逸れますが、今回の松本投稿のキラーコンテンツ部分、「さすがにこれは掲載しないほうが良いのでは?」という声が事前に出ました。

ただ、松本は既にクローズドベータテスト的動きを行っており、信頼できる方に事前共有してフィードバックを得ていました。その上で、あの一番恥ずかしい赤裸々なツッコミまで含めてさらけ出すべき、という判断に自信を持っていました。

私も(自分自身への影響も含め...)ちょっとリスク高いかなと思っていたんですが、松本主観だけではなく客観的フィードバックを踏まえた行われた意思決定だと知って、覚悟を決めました。

松本にそういうフィードバックをしてくださるような信頼できる友人・知人のみなさま、その方々も「社長を変えた何か」の重要な一部ではないかと思っています。(もちろん、多種多様なフィードバックを受け止めるのも相当な意識やスキルが必要であることは、間違いありません。)


最後に

冒頭に、本投稿の目的について以下のように書きました。

松本投稿に副音声を入れていくことで、LiBという会社に対する理解を深めていただくことを狙ったものです。
また、
・LiBが成し遂げようとしているミッション(Why & What)
・そのために作ろうとしている仕組み(How)
との繋がりについても、少し感じていただけることを願っています。

「LiBという会社について理解を深める」という点に関しては、少なくとも「(世の多くのスタートアップ企業同様)色々苦労して今に至るんだな」ということはご理解いただけたのではないかな、と思っています。

一方で、サブ目的として書いたミッションと仕組みについてはどうでしょうか。

この新ミッションについては、「コロナも含め、様々な要素が揃ったことによって、見えてきた」というパートで少しでも経緯を感じていただけると幸いです。今後、LiBメンバーが色々な形で発信していく予定なので、ミッションに対する掘り下げ・想いなどはそちらに譲ります。

また、そのために作ろうとしている仕組み(How)を単純な図にしたものが

なんですが、「客観視し、認識や行動をアップデートする」というところでピンと来ていただけたなら大成功です。VUCAの時代において、個人と企業の認識や行動をアップデートするお手伝い、それこそがLiBが掲げたミッション実現のためになすべきことと思い定めており、既存事業の転職/採用支援事業なども、そのための機会・手段として使っていく予定です。

つい最近まで死線をさまよった会社が掲げるにはおこがましいような目標ではありますが、さまよう中で、

  • どんなに優れた個人/企業も、一人では客観視できない

  • 客観視できないと、認識を変える機会が大きく損なわれる

  • 認識が変わらないと、行動も変わらない

ということを強く信じられるようになったため、少しでも世の中のお役に立てるよう頑張りたいと思っています。

「具体的に何をどうするのか?」まで説明するのは別の機会にさせていただきますが、この思想を2年間ブラさずに作り直してきた事業、サービス、プロダクト、そしてチームを、今後少しずつ世にぶつけていきたいなと考えています。

こういった内容にピンと来て、興味を持たれた方がいらっしゃたら、ぜひご連絡いただけると嬉しいです。

本投稿は以上です。長文にお付き合いいただきありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?