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【レイワの育成⑥】面談とコーチング の重要性~上司と部下の関係性を高め、円滑に仕事をすすめるには~

人事部の人材育成担当者に送る
「レイワの育成」~育成・研修担当者のイロハ~

⑤面談とコーチングの重要性 ~上司と部下の関係性を高め、円滑に仕事をすすめるには~

ホッソン(細野和彦):株式会社ログシー育成支援事業部 統括、㈱ハブプロダクト 代表。大企業からベンチャー企業まで様々な人事に対してコンサルを行うスペシャリスト。研修講師の育成もおこなっている。

ミヤ(宮野由香里):ベンチャー企業の人事。中途採用しか担当してこなかったのに、来期の人材育成計画書の作成を任され、途方にくれている。
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※この対談は都の外出自粛要請が発令される前に行っています。

ミヤ:コロナウイルスで社会全体的に先行きが見えない感じで辛いですね…。
私の会社もほとんどの社員がテレワークに切り替えています。管理部は会社の重要機密書類を家に持ち帰ることもできないので、ずっと会社に通っているのですが、いよいよテレワークに切り替わるかもしれません。

ホッソン:そうですか…。今は感染拡大をしないようにすることが、第一ですからテレワークに切り替わった方がいいですよ!

ミヤ:そうですよね。満員電車に乗るのも怖くなってきたところなので…。ただ…

ホッソン:ただ?

ミヤ:うまく指示がだせるかが、不安なんですよね。指示はメールでも電話でも詳しく伝えるようにはしたいと思ってはいますが、新人によっては普通に指示を出しても、自分が「1」と頼んだものが、「0.5」しかできていない時も多々あり…(´・ω・`)

ホッソン:なるほど。今回のテーマにも関係があるので、ちょっと突っ込んで話しますけど、それは対個人との関係性の構築がきちんとできていないというのもありますが、まず何よりも年代の差というが顕著にでてきてしまっているので、うまく指示が伝わらなかったりするんですよね。
例えば、宮野さんは塾に通っていました?通っていたとしたら、どういうスタイルの塾でしたか?

ミヤ:え!?(いきなり、塾??)えーっと、塾に通っていました。塾の先生がいてそれを沢山の生徒が先生の話を聞きながら学ぶというか、ふつーの塾です。

ホッソン:うんうん。僕もそうです。でも、実は2000年代に入って塾の一大トレンドが起こりました。それが、個別指導スタイルです。
つまり、今までの一対大勢ではなく、一対一の教育がベースとなり個人の成長にあわせて教育をサポートするというやり方に変化したのです。今の塾は個別指導が当たり前なんです。
そこで、さっきの世代の差の件に話を戻すのですが、今の世代は一対大勢で教育されてきた我々に比べて、一対一で教えてもらうことに慣れ親しんでいる、だから指示の出し方も一人一人に対してあわせた形で出していかないと伝わらないことが増えてきているのです。

ミヤ:でも、一人一人にあわせて指示を出すというのは、非常に面倒というか、、、(*´Д`)

ホッソン:そうですよね。そこで面談とコーチングをすることが大切になってくるのです。
さきほどもいいましたが、今の世代は一対一が基本の世界で生きてきています。だから、面談とコーチングをして、個別にフォローして個別に指導して成長を促してあげれば、一人一人にあわせて指示をださなくても、共通認識でわかるようになってくるのです。

ミヤ:なるほどー。今の世代は一対一のコミュニケーションをより大事にして育成し関係性を構築しなくてはいけない。そうすれば、指示もきちんと伝わると(゚∇゚)。

ホッソン:そうです!そのため育成計画をつくる上で面談とコーチングというのははずして欲しくない要素なんです。

ミヤ:承知しました!ところで、面談とコーチングってどう違うのでしょうか?勉強不足ですみません…。

ホッソン:いえいえ、ちゃんと説明しますよ^^
面談というのは、上司と部下のマンツーマン面談ですね。目標達成のための課題設定をして業務指導をしながら、上司と部下の関係性を高めていくという役割があります。
そして、コーチングというのは指導ではなく、その人の中にあるものを引き出してあげる、先導したり強制したりするのではなく、あくまでの自発的な行動を促すためのコミュニケーションになります。

ミヤ:面談はともかくコーチングは行う人は大変そうですね。

細野山本2

ホッソン:技術は研修で学んでいきますが、人によっては向き不向きはあるかもしれませんね。
コーチングに必要な素養で代表的なのが「傾聴姿勢」です。その人の話を聞くという前提で、話を聞き出すとか、聞き切るとか、その聞く姿勢を身に付けるというのをコーチングする人は学んでいないといけない。
知り合いのキャリアコンサルタントに言わせると、「傾聴」ができれば日本中の夫婦は離婚しないというぐらい、関係構築における最大の武器だって定義するぐらい重要な素養なんですよ。

ミヤ:コーチングって基本、会社内の上長とか先輩とかが行うのですよね。うーん、うちで出来る人がいるのか…ヾ(;´▽`A

ホッソン:(笑)本来なら、上長になる人はコーチングや面談というのを使い分けできるようにトレーニングを受けていないといけないのですよ。
特にコーチングは上長になったときに必ず学んで欲しいスキルなんですが…。
宮野さんの会社で、上長の人たちに面談やコーチングを学ぶための時間をとってくださいとお話したら取ってもらえますかね?

ミヤ:難しいかもしれません。先日もお話しましたが研修で時間がとられることを嫌う傾向にあるので、積極的に時間をとろうとはしないかもです。

ホッソン:きっと、そうですよね。でも、そこを常に啓蒙と啓発をしてほぐしていかなくてはいけないのです。「今の子ってこういった特徴がありますよ、なので聞き切ることが大切ですよ。上からいってもダメですよ。」ということを適度に伝えてあげて、年間の育成計画に面談やコーチングをする上で必要な研修を組み入れていく。

たぶん、宮野さんはいままで新人の1年間の育成計画しか考えていなかったと思うのですが、育成計画というのは新人の育成計画を立てるだけに視点を持つだけではダメなんです。
新人を育てるには先輩社員の協力も必要だし、OJT担当の教育も必要。そしてもちろん、管理職の協力も非常に重要なのです。
だから、全ての階層の社員に向けてそれぞれの階層に必要な研修メニューを取り入れた全体的な視点にたった育成計画、年間計画を立てて初めて本当に有益な新人の育成計画になるのです!

ミヤ:つまり、新人の育成計画、中堅社員の育成計画、管理者研修のメニューといった感じにバラバラのピースで考えるのではなく、それを組み合わせて一つの絵になるようにしなくてはいけないという事ですね。(む、難しいーー(。>д<。))

ホッソン:そうです!だから、宮野さんの会社がそれらをバラバラで考えているのなら、各々勝手に計画を立てるのではなく、ちゃんとコンセンサスをとりながら計画を立てていってくださいね。

ミヤ:が、頑張ります…。他に気をつけなくてはいけない事はありますか?

ホッソン:そうですねー。宮野さん会社は若い人が多い会社なので大丈夫かと思いますが、歴史の古い会社ですと、年配の人の中には考え方が凝り固まっている方もいて、面談とコーチングで新人を育成しようとしても、今までのやり方とかで邪魔をする人もいるんです。
もちろん、本人はよかれと思ってやっているのですが、それによってせっかくの育成が台無しになってしまう事もあるんです。
だから、そのような邪魔をする人には常に「今、新人はこのように育てているので、見守って(邪魔しないで)くださいね。」と啓蒙してあげてくださいね!
※実際管理職に、”邪魔しないで!”と伝えるだけの研修を依頼される事もあります。

ミヤ:確かにそんな邪魔でせっかく苦労して立てた育成計画が水の泡になったら、死にそうです…。そのような人がいないか目をひからせておきます! (`・ω・́)ゝ

ホッソン:^^お願いします!

細野山本1

◆シリーズ一覧◆
【レイワの育成①】い、育成計画作れって言われました( ;∀;)
【レイワの育成②】OJTとOFFJTって、何の略??いきなりわからん( 一一)
【レイワの育成③#1】社内で行う研修と、社外に依頼する研修の違いって?? ~社内で実施した方がいい研修編~
【レイワの育成③#2】社内で行う研修と、社外に依頼する研修の違いって?? ~社外講師に依頼した方がいい研修編~
【レイワの育成④】モチベーションとリアリティーショック
【レイワの育成⑤】定着と育成
【レイワの育成⑥】面談とコーチングの重要性←いまここ
【レイワの育成⑦】指示の受け方と報連相の仕方
【レイワの育成⑧】ビジョンとルール

◆レイワの育成・特別講座◆
特別講座①1年間の新入社員育成計画を作成せよ!
特別講座②他階層の育成計画を考え、全体の人材育成計画を完成せよ!


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