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泣きたい時に読む小説「CALAMITY」vol.6


前回のお話 ↓


--- 15年前 ---


雪奈は生まれたときから背中に勾玉の形をしたアザがあることを両親は知っていた。

それを特に気にすることはなかった。

しかし、3歳になった雪奈が時折、理解できないことをつぶやくようになったことから疑問を抱くようになった。

そこで両親は街の神社に雪奈を連れて行き、宮司にお祓いしてもらうことにした。

そして、宮司と話をしている中で、雪奈の背中には不思議なアザがあることを告白する。

そのアザを宮司に見せると、一目でそのアザの意味を看破した。

「これはまさしく伝承にある厄災の巫女の証です」と告げる。

その上で、この神社が古来から土地にある5つの祠を管理していたことや、それらが街の中央に位置するこの神社を中心とし、五芒星を描くよう配置され、巫女を監視する役目があったことを説明した。

その言葉に両親は複雑な思いで顔を見合わせた。運命から逃れることはできないと悟ったからだ。

宮司の話は続く。

「ただし、巫女を支えるために大切なことがあります」

宮司の一言に両親は真剣なまなざしで耳を傾けた。

「厄災の巫女は、その力を地脈に捧げつづけることでこの地を守るのですが...」

宮司の言葉には明るい希望はなかった。

巫女は18歳の誕生日を迎えることなく、その前日には力尽きてしまうのが通例だという。

辛い事実を告げる宮司の言葉に両親は絶句した。

我が子が18歳の誕生日を待たずに力尽きてしまう運命であることを。

辛すぎる運命に、両親は絶望的な表情で頬を濡らした...。

どうにも変えられない運命だと知り、両親は呆然とした表情で黙り込んでしまった。

これからの日々をどうやって乗り越えれば良いのか、その先行きの見えない不安に暗雲たる思いが広がるばかりだった...。

雪奈の運命を知り、両親は深い絶望に陥ったのである。

しかし、時間が経つにつれ、その状況を受け入れざるを得なかったのだ。

そのとき雪奈は、もう5歳になっていた。

「せめて残された時間を楽しく過ごさせてあげたい」

そう決意した母は、久しぶりに雪奈の大好きなハンバーグを作った。



泣きたい時に読む小説「CALAMITY」vol.7 へ続く…

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