泣きたい時に読む小説「CALAMITY」vol.5
✨ 前回のお話 ↓ ✨
第4章 厄災
図書館から戻った俺は雪奈の部屋へ直行した。
蒼白な顔に濡れた前髪がくっついている姿に、俺は胸が締め付けられる思いがした。
そっと前髪を払い、熱にうなされた雪奈の額に手のひらを当てる。
「大丈夫、必ず助けるから。絶対にこの苦しみから救い出してやるからな」
そうつぶやくと、雪奈がかすかな声で頷いて言った。
「どうして...そこまでするの...」
俺はためらいがちに答える。
「当然だ...お前をこのまま放っておけないからだ」
「お前は俺に沢山の幸せを教えてくれた。何もなかった俺に、幸せをくれたんだ」
「そんなお前が苦しんでるのを放っておけるわけがない」
すると雪奈は泣き出しそうな顔で目をそらした。
「ありがとう...」
「真人さん...」
弱々しく口を開く雪奈の言葉に耳を傾ける俺。
「でも私」
一旦そこで言葉を切り、消え入りそうな声で続ける。
「もうだめかも...」
俺は頭の中が真っ白になった。雪奈の言葉が理解できない。
だめってなんだ?お前はこうして俺の目の前にいるし、ショッピングモール行って買い物したり、一緒に寿司食べたりしてたじゃないか。
俺に幸せを実感させてくれたのはお前じゃないか。
初めてのことだったんだ。23年間生きてきて、初めて幸せだと感じたんだ。
だめなんて言うな。
俺は涙を堪えながら雪奈に言葉を返した。
「バカなこと言うな!」
思わず大きな声を出す俺。
「絶対に」
「絶対にお前を見捨てたりしないから」
見捨てたりなんかしない。雪奈一人に苦しい思いなんてさせたりしない。
雪奈の目から涙が溢れ出す。
「うぅぅ...」泣き崩れる雪奈。
「...約束する。必ず救うから」
そして俺は古文書のことを思い出し、少し確信を持って言葉を紡いだ。
「お前を助ける方法があるんだ。俺はこの街の秘密を知ったんだよ」
「お前を救う術があるんだ」
「...本当に?」震えた声で雪奈が問い返す。
信じられない様子ながらも、希望の明かりが灯ったかのように見えた。
俺は頷く。
「ああ、約束する。必ずお前を救うから」
そう言って俺は雪奈の部屋を後にした。
リビングに居た父親に、俺は図書館で見つけた古文書の内容を話し始める。
雪奈の父親はその話を俯きながら聞いている。
そして、しばらすると口を開いた。
「真人くん、ひとつ昔話を聞いてくれないか」
泣きたい時に読む小説「CALAMITY」vol.6 へ続く…
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