生姜牡蠣粥のレシピ( 疲労回復、ストレス緩和、貧血予防、不眠に )
牡蠣ですもの……おいしいに決まっています。でも、想像するおいしさとはちょっと違うかもしれません。牡蠣の存在感がドーン!とくる派手なおいしさではなくて、牡蠣がこう、優しい感じなのです。身体にじんわり馴染む感じです。
「海のミルク」とも言われる牡蠣は、言わずと知れた滋養に富む食材です。ミネラル分が豊富なため、慢性的な疲労や貧血、不眠にも効果抜群。精神的な安定や肝機能を高めてくれる働きもあるので、無理をしがちな年末にぴったりです。
「うまっ!」という衝撃感ではなく、「あ〜おいし〜い…」となれる牡蠣料理は少ない気がします。じんわりやさしい牡蠣のおかゆ、おすすめです。
牡蠣の下ごしらえについても写真付きでご紹介いたします!
無理をしがちな大人たちへ「生姜牡蠣粥」
生米からつくるので、炊いたご飯のストックがなくても大丈夫。じっくり火を入れるため、ふっくらおいしいおかゆになります。完成まで50分〜1時間ほどかかりますが、多くの時間は放置ができるのでそれほど手間はかかりません。
記事の後半では写真とともに詳しい作り方をご説明いたします!
【 材料 】(2人前)
▶︎ 生米 ・・・半合
▶︎ 水 ・・・700ml
▶︎ 中華だし ・・・小さじ1
▶︎ 牡蠣(加熱用)・・・1パック
▶︎ 生姜 ・・・1かけ
▶︎ 塩 ・・・小さじ1/3
おこのみで
▷ かいわれ大根
【 レシピ 】
①厚手の鍋によく研いだ米、水700ml、中華だしを入れる。
②鍋を中火にかける。このときフタはしない。
牡蠣の下処理*をして、生姜をみじん切りにしておく。
→*「牡蠣の下処理」で詳しくご説明します。
③鍋に白い泡がふつふつと立ったら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。
鍋にお箸を渡してフタをした状態で弱火に30分かける。
タイマーが残り5分(心配な方は10分)になったら牡蠣と生姜をお鍋に入れる。
④塩で味をととのえたら、鍋全体をゆっくりとまぜて火を止める。
フタをして10分蒸らす。
お好みでかいわれとともに器に盛りつけたら、完成!
【 つくりかた (写真つき)】
ここからは写真とともに詳しい作り方を解説いたします!
①準備
水がにごらなくなるまで、お米(半合)をていねいに研ぎます。
焦げ付きにくい厚手のお鍋に、生米、水700ml、中華だし(小さじ1)を入れます。
お鍋は土鍋でもOKです!大きめのお鍋の方が吹きこぼれにくいので、十分な大きさのある土鍋をご用意ください。また、雪平鍋など薄手のものは焦げ付きやすくなるので、全体的に火加減を弱めにしてください。
②中火
用意ができたら、お鍋を中火にかけます。このときフタはしません。
中火は、炎の先端がちょうど鍋底につくくらいの強さです。しっかりと鍋の中心と火の中心を合わせることで、焦げ付きや加熱のムラを防ぐことができます。
お鍋の温度が上がるのを待つ間に、牡蠣の下処理をして、生姜をみじん切りにしておきます。
生姜は臭み消しになります。ものすご〜〜く新鮮な牡蠣だとわかっている場合以外は入れた方が全体がまとまると思います。
< 牡蠣の下処理 >
牡蠣の下処理はいろいろなやり方があります。「牡蠣 鍋 下処理」と検索したら出てくるやり方ならなんでも大丈夫です。
今回はわたしがいつもやっている、片栗粉を使う下処理の方法をご紹介します。
1. パックから牡蠣をざるにあけ、ボウルにうつす。
今回の牡蠣は小ぶりでした。
2. 汚れを落ちやすくするために、塩・片栗粉(各小さじ1・分量外)を入れて絡ませる。
片栗粉の細かな粒子が、牡蠣の汚れを絡め取ってくれます。
3. 水(適量)を注ぎ、水に汚れが浮かなくなるまで洗う。
黒いヒダの部分に汚れが詰まっていることが多いので、ていねいに洗います。
4. キッチンペーパーで牡蠣の水気をふく。縮みを防止するために、う〜っすら片栗粉をまぶす。
片栗粉をまぶすこの一手間で、仕上がりのふっくら感がだいぶ変わってきます!以上で牡蠣の下処理は完了です!
③弱火
さて、おかゆ作りに戻ります。
表面の白い泡がポコポコとし始めたら、おたまで混ぜます。
鍋底に米粒が張りついているので、おたまではがすようにそ〜っとていねいに混ぜます。
吹きこぼれを防止するためにフタに菜箸をはさんだ状態で、30分間弱火にかけます。
写真のようにお箸をはさんでおけば吹きこぼれることはないので、目を離して大丈夫です。忘れないようにタイマーをセットしておきましょう。
タイマーが残り10分〜5分になったら、下処理を済ませた牡蠣をお鍋に入れます。
加熱時間が短い方が牡蠣が大きくふっくら仕上がりますが、殺菌ということを考えると……この加減は悩みどころです。参考までに、わたしひとりで食べるのであれば3分ほどの加熱で食べちゃいますが、家族に出す場合は5分にします。(もちろん10分加熱した方が安心ではあります)
次の蒸らしのタイミングで火が入ることも考慮の上、ご自身の身体のたくましさとご相談ください。
④仕上
30分弱火にかけたら、お塩(小さじ1/4〜1/3)を入れて全体を混ぜて、火を止めます。
全体の水分が均一になるようにゆっくり混ぜます。
さらに10分間、フタをして蒸らします。
すでに食べられる状態ではありますが、しっかり蒸らし時間を確保することで、よりふっくらとしたおかゆに仕上がります。
蒸らしが完了したら、お好みでかいわれ大根とともに盛りつけて、完成です!
牡蠣〜!牡蠣の香りが、旨味が、しみわたっています…!
芯から身体が温まる感じがします。生姜の風味がまたおいしい!
加熱用の牡蠣より生食用の牡蠣の方が新鮮?
牡蠣の浄化能力がすごいという話を聞いたことがありますか?牡蠣は体内に栄養を取り込むために、1日に数百リットルもの水を吸い、濾過し、排出しています。牡蠣の住む海は綺麗な海になるのだそうです。
つまり、牡蠣は海の栄養もよくないものも体内に取り込んでしまうということ。牡蠣の味は住む海の環境と深く関わっています。
そんな大食漢、牡蠣を選ぶ時に悩むのが「加熱用」と「生食用」のどちらにするか。
生食用の方が高いし、生食用を買っておけば加熱してもおいしいのでは?というのは間違いなのだそうです。
加熱用の牡蠣と生食用の牡蠣の大きな違いは、牡蠣が育った海域。
生食用の牡蠣は綺麗な海で育ち、出荷前に綺麗な水の中で数日間保管されます。綺麗な海というのは言い換えると栄養が少ない海。出荷前の保管も、牡蠣が痩せて、水っぽくなる原因と考えることもできます。
一方、加熱用の牡蠣は栄養豊富な海域で育つため、味が濃い傾向にあります。もちろん、加熱用の牡蠣も加熱すれば問題のない水質のレベルでとられた牡蠣なので、火を通せば問題はありません。
生食用を加熱してしまうときゅ〜〜んと小さくなり、しかも味が薄くてがっかり……なんてことになってしまいます。
生で食べるなら「生食用」、加熱して食べるなら「加熱用」!
下手な勘ぐりをせずに、素直に選ぶのが一番おいしいようです。
韓国風の牡蠣粥
実は牡蠣のおかゆは、韓国では定番のお料理です。
韓国風の牡蠣粥は、もち米で作ったり、牡蠣とお米を炒めたり、米粒を潰したり……色々作り方があるのですが、日本のおかゆとはかなり違います。
以前韓国風のかぼちゃ粥を作ったことがあるのですが、療養食とされている日本のおかゆとは違い、くっきりとおいしい、グルメ感がありました!
今回は日本風のごく普通のおかゆの作り方で作ってみましたが、韓国風の牡蠣粥も作ってみたいです!
今日も長〜いレシピを読んでくださってありがとうございました。
明日もおいしいおかゆを作ります。ごちそうさまでした!
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