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アーティストインレジデンスin北海道3ヶ月滞在記

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【更新終了】2023夏の3ヶ月間、札幌市内にあるアーティストインレジデンスに滞在しながら現地の活動をお届け。 会社員から絵描きになって9年、これまでとこれからについて、心の揺らぎ… もっと読む
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【WEEK10&11】決断の一歩先に見える世界

【WEEK10&11】決断の一歩先に見える世界

気がついたら8月も半ば。

アーティストインレジデンスでの日々も残り2週間となった。

前回から時間が経ってしまったし、このまま書き続けていくことも正直悩んだけども、今後の自分のために、そして毎週欠かさず読んでくださる方のために、三ヶ月の過程を記録として残しておこうと思う。

まずは、前回【WEEK9】で抽象的に書き綴った内容の続きと詳細から。

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【WEEK8&9】破壊と創造の狭間で

【WEEK8&9】破壊と創造の狭間で

なるべく正直に書こうと思う。

このような滑り出しで冒頭を始めるには訳がある。

今週は私にとって、大きな決断をした、節目となる時期となった。
それを何をどこから言葉にしていくか…。まだ心の揺らぎと共にいる。
だからこそ、どこまで書くのか、何を書かないのか、そんなことも頭によぎりつつも、このNOTEは、心の移ろい含めて、誠実にいたい、そう思うから、真っ直ぐに書きたい。(一段と無防備な自分をさらけ出

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【WEEK7】 「かなしみ」の解放と、30人との対話時間

【WEEK7】 「かなしみ」の解放と、30人との対話時間

私は今、とてつもなく恋をしている。
寝ても覚めても、その人のことを想い、その人と相思相愛になりたいと心から願っている。

といっても、正確には、「人」ではなく「土地」なのだが。
北海道に来てからというもの、北海道に文字通り恋してしまっているのだ。この地に来てから、鳥のさえずりが聞こえる環境に身を置き、様々な自然の地に足を運び、道産の新鮮な食べ物を食し、心身ともに活力を得た。

住む土地によって、生

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【WEEK6】 出会いと別れの合わせ技みたいな場所。

【WEEK6】 出会いと別れの合わせ技みたいな場所。

生まれてから死ぬまでの間に、一体どれだけの人と知り合い、仲良くなり、そして別れていくものだろうか。

新しい出会いは、ドキドキとワクワクが交差する。
「仲良くなれるかな」とか「相手は一体どんな人なのだろう」と思いながら、時間を重ねていく中で関係性が発酵していく、ポジティブなイメージ。

かたや、別れというのは、切なさを伴う。
卒業、引っ越しや転職といった変化に伴い、時間を共有しなくなるうことからく

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【WEEK5】アートの本質。コミュニケーションの本質。

【WEEK5】アートの本質。コミュニケーションの本質。

6月から7月へを橋渡しの一週間。
相変わらず、北海道は涼しい。昼間は暑くて半袖でも、朝夕の体感温度は本州の4月初旬ぐらいの時も。

気温によって、人の心の温度も変わる。
1日の間の変化が激しいからか、心の感度も自ずと高まる。
そんなところも、北海道を好きな理由のひとつだ。

そんな今週は、話題の中心はアートにまつわるあれこと。もっと詳しく言うと、コミュニケーションの本質について。

WEEK5

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【WEEK4】 毎日が新しい。

【WEEK4】 毎日が新しい。

一ヶ月経ったWEEK4、アートスタジオを飛び出して、道内旅行へと出かけた。

そこで、仲間たちと再会を果たし、森の中に入ったことで得た気づきが今回のハイライトだ。

この3ヶ月間、北海道で過ごすことを決めた経緯はWEEK1で既に伝え済みだが、そもそも何で北海道という地を選んだのか?について触れることからWEEK4を始めたい。それに触れないことには、この週を前に進めさせることができないからだ。

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【WEEK3】土台はどちらにあるのか?問題。

【WEEK3】土台はどちらにあるのか?問題。

レジデンシーで出会ったある一人のアーティストとの対話を通じて、気づいたこと。
本当の本当は、何を大事にしたいのか。
どう生きたいのか。

今週は、それにまつわる物語です。

WEEK3
日時:6月14日(水)ー6月20日(火)

この一週間を思い返すと、真っ先に出てくるフレーズこれだ。

「誠実に生きたい。どこまでも真摯に。自分を生きたい。」

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【WEEK2】自分軸に立ち戻る根っこの存在

【WEEK2】自分軸に立ち戻る根っこの存在

2週目に入り、レジデンスに滞在している方達と仲良くなってきた。
韓国から来ている絵描きのキム、アメリカから来ている小説家のコナーとオスティン、イギリスから来ている絵描きのトム、国内から来ているピアニストのゆみさん、同じく国内から来ている書道家のチコ。

それぞれの活動内容について話を聞くことは刺激となる時間だ。表現方法が違えば、作品に取り組む姿勢も違って、その差異を知るのも興味深い。

でも今日は

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【WEEK1】 自分にプレゼントした3ヶ月間の「時間と空間」

【WEEK1】 自分にプレゼントした3ヶ月間の「時間と空間」

3ヶ月間、住まいのある関西を離れて、北海道に住むことにした。
いつもの空間、いつもの役割、いつもの自分。それらから切り離された空白の時間を作りたくて決断したことだ。

話は飛ぶが、来年の9月に、アーティスト活動を始めて10年になる。
「幼稚園の頃、絵を描くのが好きだった」ということを思い出し、美大卒でも美術関連の仕事に就いたこともなかった私が、曲がりなりにも絵描きとして活動できてきたことは、奇跡の

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