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パリ旅行の記録、続きます。

今日は、本気で、もう死んでもいい・・・と思った。
この絵を見れたから、もう思い残すことはない・・・って。

パリ、ルーブル美術館と凱旋門の中間地点にある「オーランジェリー美術館」

ここには、モネの水蓮がある。

楕円形の部屋がふたつ、無限大インフィニティ∞の形のように並ぶ。部屋に入ると、睡蓮がぐるっと一周。水蓮にかこまれる。高さ約2m、8枚の水蓮の絵、合計で100mほどの長さ(横)。

モネは、この部屋を瞑想部屋としてデザインし、8枚の水蓮を描き上げた。「人々が安らぎ、癒しになる」作品を仕上げた。

あまりの美しさに息をのむ。
部屋中央のベンチにすわって、絵をみつめる。
絵の世界に入り込む。

1時間以上絵を見つめながら、私はずっと泣いていた。
涙が止まらなかった。

すべて赦された・・・気がした。
もういい、と思った。

ひとつの作品の水面を見つめていたら、そこの中に自分がいるのが感じられた。冷たく澄んだ水の中に、沈んでいく私。

自分の死がまざまざと想像できた。
不幸じゃない。終わりじゃない。

とても満ち足りた、幸せの絶頂のような死。


この世を十分に生ききって、その後、もっと神聖で霊的で大きな宇宙に還っていく感じ。


美しい死を感じられたから、私はもっと強く美しく残りの人生を歩んでいける。無限のエネルギーをもらった気がします。


今回の旅行で、6つ目の美術館。一押しです。


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