ホリデーinパリ③〜モネの水蓮
パリ旅行の記録、続きます。
今日は、本気で、もう死んでもいい・・・と思った。
この絵を見れたから、もう思い残すことはない・・・って。
パリ、ルーブル美術館と凱旋門の中間地点にある「オーランジェリー美術館」
ここには、モネの水蓮がある。
楕円形の部屋がふたつ、無限大インフィニティ∞の形のように並ぶ。部屋に入ると、睡蓮がぐるっと一周。水蓮にかこまれる。高さ約2m、8枚の水蓮の絵、合計で100mほどの長さ(横)。
モネは、この部屋を瞑想部屋としてデザインし、8枚の水蓮を描き上げた。「人々が安らぎ、癒しになる」作品を仕上げた。
あまりの美しさに息をのむ。
部屋中央のベンチにすわって、絵をみつめる。
絵の世界に入り込む。
1時間以上絵を見つめながら、私はずっと泣いていた。
涙が止まらなかった。
すべて赦された・・・気がした。
もういい、と思った。
ひとつの作品の水面を見つめていたら、そこの中に自分がいるのが感じられた。冷たく澄んだ水の中に、沈んでいく私。
自分の死がまざまざと想像できた。
不幸じゃない。終わりじゃない。
とても満ち足りた、幸せの絶頂のような死。
この世を十分に生ききって、その後、もっと神聖で霊的で大きな宇宙に還っていく感じ。
美しい死を感じられたから、私はもっと強く美しく残りの人生を歩んでいける。無限のエネルギーをもらった気がします。
今回の旅行で、6つ目の美術館。一押しです。
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