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【アメリカ・学校ボランティア日記Vol.12】こどもたちの募金活動

こんにちは。アメリカ駐在 主婦 Kayです。

こどもたちの小学校や英語学校で
ボランティアをしています。

今日は、先日「息子のクラスで実施した
募金活動」にボランティアで参加してきた話を
したいと思います。

息子は5年生で、
アメリカの小学校では最終学年になります。

5年生のこどもたちがなぜ、何のために募金活動を始めたのか?

発端は、授業中に実施した「最近のニュース」に
関するスピーチプロジェクトでした。

スピーチの内容となる「最近のニュース」で、
イスラエルとパレスチナの紛争やウクライナと
ロシアの戦争を扱うこどもたちがいて、
「自分たちも何かできないだろうか?」と考えた
結果、クラスで募金(Fundraising)を行い、
World Central Kitchenという紛争・災害地域で
食事を提供する非営利団体へ寄付をすることに
したそうです。

募金活動のため、マグネットとブレスレットを
こどもたちが手作りし、
学校で販売することになりました。

この販売時の付き添いが、今回のボランティア
です。お金を扱うため、大人が必要とのこと
でした。

放課後や学校イベントの前に学校の門で販売
していたのですが、
天候が悪く販売できない日もあり、急遽、
追加でランチ時間帯に販売することになった
ようです。

ランチ休みが始まると、みるみるうちに、
テーブルがこどもたちに囲まれ、マグネットも
ブレスレットも次々に売れていきます。
1ドル、5ドル札を手にしたこどもたちが
好きなマグネットを選んで、嬉しそうに買って
いく姿は見ていてほっこりさせられました。

前日に全クラスで先生が、
「息子のクラスで実施している募金活動の紹介と
マグネット・ブレスレットが2ドルから1ドルに
下がったので、もし買いたい人はお金を持って
くるように」と話をしてくれたようです。

「クラスで問題提起され、自分たちで考えた
ことを実際に行動に移してやってみる。」
というのは、良い勉強になりますよね。

そして、学校も学校の保護者もみんなで、
その行動を温かくサポートするのも良いなあと感じました。

最後に募金を数えてみたら、4桁ドルに届く位
集まっていました。すごいですよね!

目標額の2,000ドルには届きませんでしたが、
皆で協力して、一生懸命募金活動をしていた
こどもたちは、とても喜んでいました。

今回の募金活動を見ていて、
特に子どもたちの経験として良いなと思ったのが、想定外が起こった際の対応でした。
具体的には以下の2つ。

①当初の目標額は2000ドルとかなり高い目標
でした。実際に2回販売してみて、あまり売れ行き
がよくないことが分かったこどもたちは、
料金を2ドルから1ドルに変更したり、
学校中の先生に協力をお願いしたり、
看板をもって、学校中を走り回ったりしていました。

上手くいかない時にどう工夫するのか、行動するのか?まさに、経済活動を身をもって学んでいました。

②今回私が付き添ったランチ時間の販売では、「大人が付き添っていないこどもたち(普段、アメリカでは小学生が一人で行動することはなく、必ず大人が付き添っています。)」に対して売っていました。様子を見守っていると、こどもたちに大人が付き添っているお迎え時の販売では問題にならなかったことが起きていました。「おつりが間違っていた」と文句を言ってくる子がいたり、マグネットをお金を払わずに持って行ってしまう子などがいたのです。こどもだし、こういうこともあるよなあと思いながら、あまり目くじらたてずに見ていたのですが、販売しているこどもたちは憤りを感じていました。

ひとり、何度もおつりが間違っていたといってくる子がいて「おつりはちゃんと返したよ。」と私も説明しても納得せずに困っていました。クラスの先生が少し様子を見に出てきたところ、すかさず先生のところに同じ説明に行きます。

先生はその子の話を聞いて、なんと、完全に相手の子供の言った通りのおつりの不足分を返してあげたのです。「ええ?」と私は最初思ったし、販売していたこどもたちも思ったようです。「相手を信じて対応する」という姿や考え方は、こどもたちや私が持っていた正義感「事実に合わせた対応をする」とは異なったからです。

私も釈然としていなかったのですが、「相手を信じて対応する」アプローチは、確かに対子ども対応では大切だったかもしれないなと思いました。「信じてくれた」経験の方が後々のためになる可能性は高いですよね。違う考え方に対して、疑問を持ち想像することは大きな学びになると思いました。

このように、想定外のケースへの対応を考え、
実行し、またトライアンドエラーを繰り返す、
まさに、実践からの勉強、
こどもたちの「生きる力」に繋がる学びだと
感じました。

今週は「息子のクラスで実施した募金活動」に
ボランティアで参加してきた話をしました。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

また、来週金曜日に。

みなさん、よい週末を。

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