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「テンポが良いストーリー」を目指すと

テンポが良いというのは、様々なクリエイティブにとってメリットになった。

かつては、それはただのジャンル、クリエイティブ的な見せ方のいち選択肢に過ぎなかったが、現代ではそうはいかない。
多様化し、あらゆるところに娯楽が転がり、価値観の幅が広がった現代において、「テンポ」はクリエイティブの求めるべき優先度の高いものとなっていった。

そしてそれは、物語……「ストーリー」にとっても、当然のように良い効果をもたらすこととなる。
それはなにより、「粗が気になりにくい」という、絶大な効果である。

何故なら、受け取る側がそれを認識する前に次の展開が起こるからだ。
そして更に、それらの展開を整理する暇も与えない。
加えて、これが最も重要だが、テンポが良いというのは純粋に面白い。

素早いボケとツッコミ、当意即妙な返し、息もつかせないハラハラ感……テンポとは、ストーリーにとって、様々なものをもたらしてくれる。

受け手がそれらに夢中になっている内に、いつのまにか全てが終わっている。オチがつく。

受け手は喪失感とともに、ストーリーを閉じる。
それは、物語の成功を意味する。

だから、テンポが良いということは、ストーリーというクリエイティブにとって、メリットが多いのである。
娯楽の多い現代ではなおさら。

ただもちろん、それを上手く操ることのできる、作者の技術があってこそだが。

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