見出し画像

ソーシャルゲームのローディングが長すぎて

ソーシャルゲームというジャンルは、いつの間にかゲーム市場のスタンダードになっていた。
モバイル端末の小型化に伴う、ゲーム体験そのもののミニマム化。当然のように、それは毎日様々なタイトルが提供され、そして消えていっている。
私たちはこのソーシャルゲームというものを、無意識に取捨選択し(もちろん、広告の影響はしっかりと受けながら)、ダウンロードしてみては消し、空いた容量にまたアプリを入れる。

そのような消費形態にもかかわらず、昨今のソーシャルゲームはデータ量が多くなっている。
クリエイティブが効率よく大量に制作できるような技術のおかげもあるが、インターネットの発達によりゲームがすぐに遊び尽くされ、最適化されてしまうことも理由の1つだ。

なにせ、ゲームというものができた当初のユーザーたちとは打って変わって、現代のユーザーは常に集団と繋がり知見を交換し合える。
攻略本などもはや前時代の遺物と化した。
全ては、簡単にアクセス可能な攻略サイトやSNSにこそころがっている。

だから制作側は、最初から大量のデータ、複雑なシステムなどを用いて、ゲームをすぐには飽きさせないようにしなければならないのだ。

だが、その対抗策が仇となっている。

なにせ、ソーシャルゲームを始めてみようと思ったら、かなりの容量をダウンロードしなければならない。
そうでなくとも、やれ更新だ、メンテナンスだ、立て続けのイベントだなどと言って、ゲームの進行は度々ストップされる。
ゲームを始める前から、大量のデータを持ってくるのに待たねばならないことはしばしばで、ゲームを始めてからも思うように進行しない。

ゲームに習熟したユーザーのことを考えすぎて、ゲームにこれから入るユーザーのことを軽んじてしまう。本末転倒である。

新しく始めるゲームに対してワクワクしたいのに、そんなふうに前払いを求められるのは、非常にストレスだ。
そして、ゲーム体験がミニマム化することを助長する。手軽にダウンロードし、手軽に削除できることが仇となる。

とにかく。
ローディングが長いゲームは、この時代は新しく始めてもらいにくい。
そういうふうに思う。


※このテーマに関する、ご意見・ご感想はなんなりとどうぞ






















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?