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「休む」「休む」も休みつつ

 休むというのは心身の回復に不可欠だが、休むことにもまた、休みが必要であることは無視されがちである。休むとは単にあらゆるものが回復する行為ではなく、減ったものを時間をかけて元に戻そうとする行為である。どのようなものにも、体力や精神力など、上限のあるエネルギーを元手にしている。したがって休むこともまた、その元手が必要というのは道理である。
 どのような休みをとるかによって元手となるものは異なるが、少なくとも、休むことを休むためには、もちろん、「休まない」時に蓄えた何らかの元手がいる。その元手は休むことによって使われる。そしてそれがなくなると、私達は休めなくなる。また、休まないことを実行せねばならない。
 休むの仕組みとはそのようなものである。けして無限に休めるわけではない。もしそれができてしまうのなら、その心身はどこかおかしくなってしまっている。
 適度に休むこと。そして、休むことを休むこと。そのことをバランスを取って実行していかなければ、私達は結局、休むに休めなくなってしまう。

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