寄り添わぬ私達は勝ち続ける
人の気持ちに寄り添うことがハリボテになったのはいつからだろうか。自分以外の誰かを尊重することが、苦笑いになったのはどうしてだろうか。自分本位が得で、他人の心を汲むことが損にしかならないと、訳知り顔で言えるようになってしまったのは、なんなのだろうか。
本当にただ、それだけのことなのに。
それだけのことですら、心からそう思えなくなってしまった。
「自分さえ良ければ」と自覚しない自己都合。常識となった自己本位。それは間違いではない。当たり前のことだから。思ったことを言う、思いやることなく。
それは止まらない。なぜならそのせいで不利益があったとしても自己責任として片付けられるからだ。それを負った人は退場する。つまり、この理論は失敗しない。人の気持ちに寄り添わないことは、利になり続ける。不利益はぞれを被った人の責任になるから。
そしてハリボテは続いていく。壊れずに。気持ちを組まない行為は正当化される。誰もそれを言わないが、しかしそれは正しい。生き残っているから。死んだ人は自己責任だ。
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