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【KAWAII探訪】vol.1 兵庫県*有馬温泉編(最終話)

兵庫県・有馬温泉の「カワイイ」を探し求めて

まだ見ぬ「カワイイ!」との出会いを求めて旅する『KAWAII探訪』
その第一弾として訪れた兵庫県の有馬温泉では、この地ならではのお店を3軒巡りました。今回がいよいよ最終話。前回の記事に書いた、有馬人形筆を唯一作る《西田筆店》に続きご紹介するのは……

【最終話】
なんと山椒の専門店!?「山椒彩家」を訪ねて

こんにちは。「KAWAII COMPANY」取材部記者のザックです。
いきなりですが、「山椒」についてどんなイメージがありますか?
うなぎの蒲焼を食べるときに振りかける、ピリッとスパイシーな薬味を思い浮かべる方も多いのでは。もちろん大正解なのですが、それだけではありません。とっても奥深く、そしてカワイイ一面を山椒は秘めていたのです。

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‟有馬温泉に山椒の専門店がある”と聞き、興味を抱いた探訪メンバー。訪れたのは西田筆店のすぐ目の前にある、和の趣を感じる店構えの「山椒彩家(さんしょうさいか)」。1559年創業という佃煮の元祖・川上商店が5年ほど前にオープンした山椒専門店です。

しかし、あの山椒だけを専門に扱うお店があるなんて――この時はまだ、一同半信半疑だったのでした。

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(画像提供:山椒彩家)

「有馬といえば山椒」と知られているほど有名だった

実は、有馬温泉界隈は昔から山椒(ヤマサンショウ)が自生している名産地で、温泉旅館では山椒の木を育てて、それを使った料理をお客さまにふるまっていたそう。
そうした歴史もあり、今では日本料理で料理名に「有馬」とついているものは、山椒を使ったものを指すほど有名に。(知らなかった!このように探訪に出ると、誰かに話したくなる雑学がいろいろと学べます。メモメモ)

一段と興味が湧いたところで、山椒のことを少しずつ知っていくと……

山椒ってなんだかツンデレで「カワイイ!」

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(画像提供:山椒彩家)

山椒の実は緑色でころんと丸く、ミカン科の植物なのでみかんを小さくしたような形をしています。しかし、その小さな姿からは信じられないくらいスパイシー!
まず、お店に入ると鼻いっぱいに山椒の香りが広がります。この香りはどこから?と店内を見渡すと一角に山椒を挽いているコーナーが。

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自動で回る石臼にすりつぶされながら思いっきり香りを放つ山椒に、自己アピールの強さを感じずにはいられません。「どうだ、ぼくたちの香りはすごいだろ」と言わんばかりに。

トゲトゲしていてちょっと近寄りがたい……

気づいて欲しがりな山椒ですが、その木はとても気軽に触れられるものではありません。

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有馬山椒ことヤマサンショウの枝には鋭いトゲがついているのです。トゲがついているおかげで、収穫するのはひと苦労。トゲのない品種にくらべてなんと3倍も時間がかかるそうです。「そう簡単には実を獲らせないわ」気高い山椒の女王さまがそう言っている気がします。

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収穫後にも、枝やトゲが混入していないか丁寧にチェック。機械で確認するのはむずかしいので人の手と目によって作業は行われます。これだけ人間たちを煩わせる有馬山椒ですが、そのぶん口にしたときの辛味や風味は格別。とても上品なのです。だからこそ、ツンデレな性格に振り回されても人々は有馬山椒を求めるのでしょう。

あんなものやこんなものに!ポテンシャルが高すぎる

「山椒彩家」では粉山椒や七味、有馬煮といった定番品だけでなく「有馬山椒の可能性を追及したい」と、さまざまなオリジナル商品を生み出して販売しています。
そのなかでもカワイイ!と探訪メンバーがきゅんとしたものをいくつかご紹介!

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レトロな雰囲気がカワイイ『サンショウマヨネーズ』。コクのあるマヨネーズに挽いた粉山椒を加えて、ピリッとした風味が楽しめます。マヨネーズの代わりに使えば、それだけでいつもの料理がちょっぴり大人の味わいに。

お菓子まとめ

(左)アーモンド、くるみ、カシューナッツに真昆布の出汁塩と粉山椒を効かせた『サンショウナッツ』はお酒のおつまみにもおすすめ。
(右)炒り大豆を、粉山椒と宇治抹茶を効かせたホワイトチョコレートでコーティングした『コンフィズリー・ショコラテ山椒』は、日本茶にも合う本格派の和風チョコレート。

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たくさんある商品のなかでも、探訪メンバー一同のお気に入りとなったミントタブレット『サンショウミント』はパッケージの色遣いやロゴがカワイイ!ミントにほんのり山椒がピリッと効いていて新感覚な味わい。ユニークなのでお土産にもぴったりです。

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サインペンのような風貌をしたこちらは、携帯用のマイサンショウ。ペンケースにそっと忍ばせて、食事をするときにさっとひと振り。ってどんだけ山椒が好きなんだろうか……。遊び心があって素敵!

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中に粉山椒が入った袋状のはがき。切手を貼って実際に送ることができます。旅先からの手紙とお土産を一緒に送れて一石二鳥。サプライズ感もあって、とても喜んでもらえそうです。

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宛名を書いたらポストへ投函。有馬温泉には、この懐かしい佇まいのポストがあちこちにあります。そぞろ歩くとタイムスリップしたような気分を味わえるのも楽しみのひとつ。


知る人ぞ知る有馬の名物「有馬山椒」は、ツンデレな性格のうえに手間もかかる面倒な一面があります。しかし、お店の熱い想いにこたえようとさまざまな商品へと姿を変える一生懸命なところもありました。

ほんのちょっと加えるだけで料理のおいしさを引き立ててくれるけれど、しびれるので食べすぎは禁物。近すぎず離れすぎず――距離感がむずかしいところも、山椒のことを「カワイイ!」と思えるのでした。

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『山椒彩家』の店主・大熊健太さん。同行したともだちモンスターのチャーミーとパチリ。

《SHOP DATA》
山椒専門店 山椒彩家
住所:〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町1172
電話番号:078-904-0153
営業時間:9:00~17:30
休業日:水
WEBサイト:https://kawakami-shouten.co.jp/(オンライン販売あり)
※営業日・時間は変更になる可能性があります。事前にご確認いただくことをおすすめします。

次回の「KAWAII探訪」は奈良・三輪素麺へ

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全3話で有馬温泉での「KAWAII探訪」をお届けしてきました。次の探訪は、奈良県にて約1200年の歴史を誇る三輪素麺の工場を訪ねます。お楽しみに!


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