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【休職体験】2回目の休職中はリワークに参加

前の記事でお伝えしたように、上司からのキツイ対応で、完全に自信を無くし、心が折れてしまった…。

復帰から3か月後の再休職ということもあり、「3度目はない」との思いでリワークプログラムに参加することになりました。

この記事では

・リワークに通うまでの流れ
・リワークで学んだこと ← これがメイン
・リワーク後の変化
・復職までの道のり

をお伝えしていきます。

下記の3つの記事の続きです。気になる方はこちらもどうぞ



リワークプログラム選び

いざ、リワークに通うとなっても、「どこに通うおうか・・」と、適当に選べないのが僕なんです。

もともとの性格が慎重なことに加えて、メンタル不調になり、更に慎重になってました。

「もう失敗できない」、「プログラムの内容や雰囲気が合わなかったらどうしよう」、「通うならしっかり改善したい」なんていう気持ちが強かったです。

しかも、調べ始めると、プログラムの期間は最低でも4か月は必要。多くは、半年~1年くらいです。

期間が長いだけに、慎重になります。

その時作成したリストはこちらです

リワーク施設候補

通える範囲の施設をリスト化して、

  • どんなプログラムをやっているか

  • 通う日程

  • 通い始められる時期(場所によっては3ヵ月待ちとかがあった)

などを整理しました。

それで、そこから気になるとこを3か所見学にいって、比較。

リワーク先詳細検討

こうして振り返ると、休職中とは思えないくらい、行動してますね。。

それくらい、必至だったんです。

結果的に良いプログラム(病院)を選べたなと思います。

場所によって、内容とか雰囲気とかかなり違うんで。

リワークでの学び

リワークで学んだことを紹介していきます。

個人的にはリワークを通した学びは、今までの生き方を変えるものでした。

リワークで学びつつ、自分を見つめなおせたのが良かったんだと思っています。

特に学び・気づきが多かった内容を紹介します。

認知の歪み10項目

認知の歪みとは、「他人からの行動」や「何か出来事に遭遇した時」に、事実とは異なるとらえ方をしてしまうことです。

過剰にマイナスに考えたり、イライラにつながる考え方をしたりしてしまうんです。

この思考に気づかないと、メチャクチャ生きづらくなります。

具体的に「認知の歪み」とはどんな考えかというと、、

1.白黒思考
  すべてを「〇」か「×」だったり、「0」か「100」で考えてしまうこと
  失敗か成功しかなく、中間がない

2.過度な一般化
  1度や2度のことを「いつも」と考えてしまうこと
  「いつも失敗する」「いつも断られる」みたいな考え方

3.マイナス思考
  何でもないこと、良いことも、「悪いこと」に変えてしまう
  上司からの返信が遅い時に、「嫌いだから」みたいな考え方

4.結論への飛躍
  根拠もないのに、悲観的な思い込み、結論を出してしまう
  異動した時、「どうせできないヤツと思われてる」みたいな考え方

5.レッテル貼り
  自分や他人に極端なイメージのレッテルを貼り、事実のように思い込む
  たった1度のミスで「自分は敗北者」だとレッテルを貼ってしまう

6.過剰な拡大解釈、縮小解釈
  失敗と短所を大げさに考えて、成功や長所を極端に小さく考えてしまう
  「(本当は得意なのに)Excelはみんなできて当たり前」のような考え方

7.感情的決めつけ
  論理的な判断でなく、感情的な判断をしてしまうこと
  テストが不安で「きっとうまくいかない」と決めつける

8.べき思考
  「〜すべき」「〜すべきでない」と考える
  上司が「部下の体調を管理すべき」と考えてしまう

9.個人化
  自分と関係のない事も、責任があるのではないかと関連づける
  上司が家庭の問題でイライラしているが「自分が何かしたかも」

10.こころのフィルター
  物事の悪い面ばかりに目が行き、良い面やは何もないと感じる
  企画を提案し、一般の評価は良いが、一人からの批評で悪いと感じる


ここで大事なのは、2点。

1つ目はこういう考えをしてしまっているのは、認知が歪んている状態だと知ること

僕は、「リーダーならメンバーの質問に的確にこたえられるべき」とか、「失敗したら、自分の能力が足らないからだ。もっと成長しないと」みたいな過度な考えでした。

でも、これが悪いことだとは思っていなかったんです。

この10の認知の歪みを知ってからは、この考えは偏りがあったんだなって気づくことができました。

2つ目は体調や周りの環境などによって、認知の歪みがでてきたり、でなくなったり変わることです。

今は出ていない人でも、疲れてくればでくることもありますし、今は出ていても、認知の歪みが改善していくことも可能です。

僕は、休職した時は8~9個くらい当てはまっていましたが、今は、ほとんど当てはまらなくなってます。

1日で経験した良いことの振り返り

2回目の休職したタイミングで、僕のメンタルはボロボロでした。

上司から、ボコボコに言われてましたからね。

「自信がない」「自分の価値なんてない」
そんな気持ちでした。

その状態から回復していくときに、効果があったのが、その日に経験した「よかったこと」「うれしかったこと」「感動したこと」

とにかく、ポジティブなできごとを、夜に思い出し、書くこと。

できれば、誰かに話すことがおすすめです。

僕の場合はこんなこと書いてました。

・久しぶりにお寿司を食べて嬉しかった。やっぱり美味しい
・夕日がきれいだった
・バラエティ番組を見て爆笑した
・家族で公園いって楽しかった
・家の庭で、七輪でやいた焼き鳥が美味しすぎた

くだらないことでも、何でもいいんです。

たくさん見つけると、人生捨てたもんじゃないなって気になりますよ。

ストレスモデルと認知モデル

「ストレスモデル」「認知モデル」って知ってますか?

僕は、このリワークで初めて知りました。

簡単に言うと、

ストレスモデルは、「ストレッサー」と「ストレス」を分けて考えること。

https://note.com/sahana_sayaka/n/n45cc7e330d23より引用

ストレッサーから何かの刺激を受けて、ストレスを感じます。

良く、「上司がストレスなんだよね~」なんて言い方しますが、正しくは「上司がストレッサー」です。」

ストレスを軽減するためには、ストレッサーへの対策と、ストレスへの対策を分けて考えると、ストレス対策がしやすくなります。

更に簡単に書くと、こんな関係性。

認知モデルは、人間が認知する仕組みをモデルにしたものです。

https://ocdsup.net/mental/12bad/より引用


これを知っておくと、「なんか気分が悪かったり、ソワソワしたりするんだよなぁ」とか、「この気持ちを改善したいけど、どうしたらいいかわからない」なんてことの糸口を見つけることができます。

「ストレスモデル」と「認知モデル」のことを知ってから、ストレスとの付き合い方がうまくなったなと思ってます。

「認知」「感情」「行動」「身体の反応」は全部循環してますし、関連しあってます。へたすると、それぞれが悪循環になって、気分がどんどん悪くなるわけです。

さらに、「外部環境」の悪い影響が続けば、更に悪くなることも想像できると思います。

悪循環から抜け出すためには、「行動」や「認知」を変えられないかを整理してみることです。「身体の反応」や「感情」は、自分の意思でコントールすることはできないですからね。

場合によっては、「外部環境」を改善するようにしたり、離れることも良いかもしれません。

自分が何かして、変えられることと、変えられないことを分離していくことは、ストレスとうまく付き合うコツでもあったりします


認知行動療法(自動思考記録表)

リワークで最も学びたかったことです。

認知行動療法は、
認知のありかたを修正し、問題に対処し、気分の状態を改善させていくものですが、その主なやり方が、自動思考記録表です。

個人的には、なかなか改善できない自分の思考を、上書きするために、一番効果がある方法なんじゃないかって思ってます。

2回目の休職で、学んだことですが、3回目の休職の時にも役立ちました。

自動思考記録表を簡単に説明すると、人間だれしも、考え方のクセがあります。

いいクセもあれば、悪クセもあります。

マイナス思考や、不安が増大したり、苦しくなる思考だと生きにくくなります。

それを修正していくための方法が、自動思考記録表です。

やり方は、こんな表を作って書いていきます

https://psychotoolbox.web.fc2.com/CBT/tool.htmlより引用

こういうテンプレートは、ネットで公開してくれているので、使いやすいものをダウンロードして使わせてもらうのが良いでしょう。

やり方は、

1. 苦手だなと思う場面を書く
2. その時の気持ちを表す
3. 気持ちを数値化する
4. 対策を考える
5. 対策した時に、気持ちがどう変わっているかを考える

これで、気持ちが改善していれば、次に同じ場面になったときに、対策していた考えができるようにします。

つまり、思考の予行練習と対策をしておくってイメージです。

でも、これが結構難しいし、シンドイんです。

やり方が慣れていないと、「これでいいのかな?」って気持ちにもなりますし、そもそも、苦手な場面を一人で思い出すだけでも大変です。

良ければ、一緒にやりますので、TwitterのDMからでもご連絡ください。(もちろん、お代は不要です)

アサーティブコミュニケーション

「アサーティブコミュニケーション」これも、知らない人は多いのではないですかね?

アサーティブコミュニケーションとは、相手のことも尊重しながら、自分の意見や主張をしっかり伝える方法です。

メンタル不調になる人に多いのが、「自分の意見を素直に言えないこと」です。

僕も相手の気持ちを優先することが多かったですし、相手の気持ちを優先することがよいことだとも思っていました。

でも、これが続くと、いずれ自分の気持ちを表現することが怖くなるし、さらに行くと、「そもそも自分の意見ってなに?」っていう状態になります。

自分の意見がなくなっちゃって、相手に合わせる生き方になります。

相手に合わせる人生って、楽なようで、苦しさは蓄積されて、メンタル不調につながることもあります。


アサーティブコミュニケーションのやり方ですが、「みかんていいな」です。

これはコミュニケーションの取り方の順番を表したもので、

「み」:見て感じた事実
「か」:感じたこと
「てい」:こちらからの提案や主張
「いな」:提案を否定されたときの、代替案

という流れで話をすると、相手に嫌な気持ちをされないし、自分の意見も伝えられるわけです。

お手軽な方法ですが、効果はバツグンです。

コミュニケーションがしやすくなる効果はもちろんですが、僕がこれをやってよかったのは、必ず自分の感じたことや提案・主張を大切にできることです。

これをするまで、「僕は何したいの?」「どう感じたの?」っていうことを考えることがほどんどなくて、自分の意見が持てなくなっていましたからね。


メンタル系の読書

リワークでは、ストレス対処法を学んだり、自動思考記録表のやり方を学ぶだけではなく、自習の時間がありました。

集中力がどれだけもつのか、理解力はどうなのか、自分の状況を見つめなおすにも必要な時間です。

その時間をつかって、取り組んでいたのが読書です。

小説も読みましたが、主に復帰後の仕事に役立つビジネス書や、メンタル系の書籍でした。

個人的に考え方を大きく変えてくれたなと思うのは次の本です。

■嫌われる勇気

言わずと知れた名著ですね。

アドラー心理学について、わかりやすく書いてくれています。

青年と哲人との対話形式で話が展開されていきますが、「青年」の考え方がまさに僕w

「この考え方するする!」「えっ!?いけないの?」の連続でした。

アドラー心理学を実践できるようになるためには、それまで生きてきた人生と同じ時間がかかると書かれていますが、確かにそれくらいダイナミックに考え方が変わります。

■あれこれ考えすぎて"動けない人"のための問題解決術

この本も、行動するのにエネルギーを使う父と、父と同じような悩みをもつ子供で展開していきます。

父の悩みや、対処行動は僕もやったことがあり、それでも解決方法がわからないっていうところが、非常に共感できました。

あれこれ考えることを改善する方法は最後の方に少し(全体の1/5程度かも)書かれているだけだですが、それまでのあれこれ試したという前半部分が後半の説得力を上げている気がします。

実際にあれこれ試して、苦しんだ経験があるからこそ、情報を素直に受け取れるっていうのはあるとおもうんですよね。

改善方法は、認知行動療法の自動思考記録表に近いのかなと思っています。

自動思考記録表について理解を深めるにも良い書籍かなと。

一番考えさせられたのは、幼少時代の親の接し方が大人になっても影響が出てくると述べられているという点でした。

この本を読んだあと、自分史の振り返りをしようと思いました。

■自信をもてない人のための心理学

前述したように、休職したての時は、自信が0でしたし、自信を持てなくなることが多々あったんです。

自信を取り戻したくて読んだ本です。

この本で書かれていることは、自分にも思い当たる考え方が山ほどあり、共感するところが多かったです。

気持ちを代弁してくれているような本でした。

いろんな思い込みの事例が取り上げられています。

やりがちな思い込みなんだと気付けることだけでも十分価値がある本かなと思います。

具体的なトレーニング方法にも記載されています。

トレーニングの内容は、認知再構成法が多いので、認知行動療法に取り組んでいる人が読むと理解度も深くなると思います。


自分史の振り返り

これも、メンタルを整えて、生きやすくなるのに、メチャクチャ効果があった方法ですね。

「あれこれ考えすぎて"動けない人"のための問題解決術」の書籍を読んだ影響で、振り返ってみようという気持ちになったと記憶してます。

僕はひたすら、記憶に残っているインパクトを受けたところを列挙していきましたね。

そうすると、それが結構繋がると言うか、「何故こんな考え方をしちゃうんだろう」みたいな所があったり、「小さい頃からこういう風に思ってるんだとそれは生まれ持ったものなんじゃないか」とか、後は「こういう親の言動があったから今こうなんだなぁ」みたいなのが少しずつ整理されていくんで
す。

整理されていくと、自分の理解も進んでいくわけです。

これをやった後の一番の変化は、自分を認めてあげられるようになったことだと思ってます。認めてあげられるようになると、「ありのままの自分でいいんだ」っていうところが素直に理解できました。

これまでは、「ありのままの自分ってなに?人に優しくしているときの自分?それとも、自分が好きなことをやっているときの自分?」っていうすこしグチャグチャな考えだったんですが、色んな自分がいて、ありのままなんだって、腹の底から理解できて、スッキリした気分でした。

この感覚を得ることが、大事なことなと思いました

ちょっと恥ずかしいですが、僕の振り返りの一部を紹介します。「もっと、気になる!」というちょっと変わった方はご連絡くださいませw

自分史の振り返りの一部

リワーク後の変化

リワークプログラムに参加して、いろいろ学んだのはちょっとは伝わっているといいなと思っているんですが、(細かいところを言えば、まだまだあります)じゃぁ、これを受けてどう変わったの?っていうところを最後のまとめとしてお伝えしていきます。

リワークの面談で言われたこと

リワークプログラムを終了し、無事に復職しても大丈夫だろうと、卒業の日になりました。
卒業の日に担当者と面談があるのですが、(リワークプログラムでは、作業療法士の方が回復状況などを見るために担当として、定期的に面談をしてくれます)その時言われた言葉これです。

「篠崎君が入ってきた時には、角があって何をやるにしても自分を守るためにすごい細かいところまで気にしたりとか、先が明確になっていないと進まないというような、固さがあった。不安からくるものだと思うんですけどね。それが、このリワークプログラムを終えてからは角が取れて丸みを帯びましたね」

っていう表現をしてくれました。

確かに、当初はメンタルやられてて、不安だし、自信もない。
それにもともとの性格として、強く見せたいとか大きく見せたいっていうところが大きかったんです。

それが、「角がある」っていう表現だったのかなと。

柔軟性のある対応

これは、僕の仕事のクセでもあるんですが、真面目な性格もあって、事前準備とかしっかりするんです。

で、事前に準備したこととが、想定通りになれば力を発揮できるんだけども、ちょっとそこから外れたりすると、柔軟に対応できないというところがあったのかなと思ってます。

それがある程度自分に自信を持ててきて、「準備が万全じゃなかったり、想定とずれてもそれなりにこなせるだろう」とか、「自分じゃどうにもならなかった場合は、周りに頼めばいいや、協力してもらえばいいや」っていう考えになりました。

柔軟性とか、自分から「助けて!」って言って、協力してもらえる工夫ができるようになったのかなと思っています。 


自信との付き合い方

「自信が持てない」ずっとあったコンプレックスでした。
ちょっと、他の人より良い結果が出せたときは、少しの間は自信が出るんです。
でも、ちょっとしたら、また自信がなくなる。

この繰り返しを30年以上、続けてきた気がします。

これも、自信を持つための考え方とか、やり方が違ったことに気づいたんですよね。

「自分を好きになってない」とか、「ありのままを認めてない」、「常に人と比較する」そういう癖がある状態では、自信を継続することって難しいんです。

「ありのままでいい」って認められるようになると、「今の状態」を好きになれて、そのままで良くなります。
なので、常に一定と言うか、自信を保てるようになったかなと思ってます

ストレスとの付き合い方

昔(20代くらい)はクソ真面目でした。

どれくらい真面目だったかというと…

「ゲームとかマンガを読む時間なんてムダ。そんな時間があるなら、勉強とか成長する時間に使え」
「週末にストレス発散しても、根本が解決できないなら、ストレスなくならないでしょ!?ストレス発散なんて意味ない」

今思うと、真面目というか、偏ってますよね。。。

当時はこれがいいと思ってましたからね。そりゃ、ストレスとの感覚がわけわからなくなりますよ。

リワークで、ストレス対策には、「長期的で根本的な解決」と、「短期的なストレス発散」をバランスよく混ぜていくのが大事ということを学びました。

根本的な解決に力を注ぐためにも、ストレスを発散して、エネルギーを回復させるっていうのは重要なことなんですよね。


復職へ

リワークプログラムを約8カ月かけて受講し、やっと卒業です。

8カ月の休職は正直、長かった…。
しっかり働けるのか心配なところはありました。

いくら、リワークで自信を取り戻して、担当者から「大丈夫でしょう」って言われても、やっぱり不安はぬぐえなかったです。

そんな想いを抱えながら、2018年2月に復職しました。

2回目の復職後の働き方は次の記事でお伝えします。


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