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青春の1ページって、きっとこんな感じ。

こんにちは。
NPOカタリバの広報チームに新しく入職したコジマです。
8月も終わりに近づいていますが、まだまだ暑い日が続いていますね。
今日は、文京区にあるカタリバの拠点「b-lab」で一日体験活動をしたときに私が感じたことや中高生の様子、スタッフと交わした会話についてお届けします。

夏休みにユースセンターへ訪れる中高生たちの様子

「b-lab」は、”いつでもなんでも挑戦できる中高生の秘密基地”のコンセプトのもと、東京都文京区の教育委員会からの委託事業として2015年4月にオープンしたユースセンターです。(ユースセンターとは、学校でも家庭でもない、中高生のための第3の居場所のこと)

b-labを利用する文京区の中高生たちは、放課後や休みの日にここへ来て、友だちと話したり、ゲームをしたり、スポーツをしたり、思い思いに過ごしています。他にも、自主企画イベントやクラブ活動、専門スキルをもつ方によるレッスンなど、他の人と一緒に”やってみたいこと”に取り組むなど、様々なことにチャレンジしています。

私がb-labへ足を運んだのは7月末のこと。
多くの中高生が夏休みを迎え、b-labに集まってきていました。友だちとテレビゲームをする子もいれば、夏休みの宿題を一生懸命やっている子、バンドやダンス練習をする子など、過ごし方は本当に多種多様でした。

この日、私は終日さまざまな活動に参加したのですが、ある時間帯は中学生に誘われUNOをすることに。UNOをしながら彼らは、「明日、何してる?また、ここでカードゲームしようぜ」「部活だから、終わったらここ集合ね」と話していて、まさに家でも学校でもない、中高生たちのための「第3の居場所」になっている様子。

夏休みという時期的なものも相まってか、中高生たちはとてもワクワクしているように見えて、「私も夏休みに入ったときはウキウキしていたな」と、自分の中高生時代を思い出していました。

“やってみたい”の一歩目を踏み出す場所。ダンスがしたい女の子とスタッフの物語

休憩時間に、b-labのスタッフ・ユキコさんとお話する機会があり、ユキコさんはダンスサークル担当なので、サークルが始まった背景を伺うことができました。

1人の女の子が、ユキコさんへある相談をしたことからダンスサークルは始まりました。

「学校のダンス部にはもう入れないけど、どうしてもダンスがしたい。」

その子が所属する学校のダンス部のルール上、途中から入部することが難しく、ダンス部に入るのを断念。ダンスを諦めるかどうか迷っていたとき、「じゃあ、ダンスサークル作ってみない?」とユキコさんが声をかけたことで、サークル活動がスタートすることに。

はじめはダンスサークルのメンバーは彼女とユキコさんの2名だけでしたが、ダンスをやったことがないけどやってみたい子からダンス経験者まで、様々な中高生たちが集まり、今ではメンバーが20名ほどに。b-labでダンスイベントを開催するまでに成長しました。

練習のスケジュールやサークルの方向性はユキコさんたち大人が決めるのではなく、中高生たちに任せています。ただ、すべてを任せるのではなく、ときにダンスのレッスンを外部の方にお願いしたり、映像を見て自分たちで練習するのを見守り、サポートしたりしているそうです。

「本来、b-labのサークル活動は“好きを極める”ことを目的にスタートしましたが、今は“好きでつながる”、そして“やりたいの一歩目を踏み出す場所”へと変化しているんです。子どもたちには、とにかくやってみたいと思ったときにその場に立ってみることを大事にして欲しいですね」

と、ユキコさんは嬉しそうにお話ししてくれました。

b-labではユキコさん以外にも、お笑いを学んでいる方や絵を描くことを得意とする方、アイドルオタクの方、占いの知識や経験をもつ方など、いろんなスタッフが働いています。

b-labのスタッフは、先生や親でもなく、友だちでもない。少しだけ先をいくお兄さんお姉さんとして、まさにカタリバが届けたい“ナナメの関係(※)”を中高生たちと築いています。

だからこそ、誰にも言えなかったことを相談できる相手であり、話すことでこれまで思いつかなかった新しい道筋が見えてくることもあると感じました。

▽ユキコさんのインタビュー記事はこちらhttps://note.com/katariba/n/n6ab0c2ca2818?magazine_key=m1a8f34a6a36a

※ナナメの関係とは、「タテの関係(親や先生など)」でも「ヨコの関係(同世代の友人)」でもない、それらとは違った角度から本音で対話できる、利害関係のない“一歩先をゆく先輩” との関係のことで、カタリバのすべての活動の軸にもなっています。

誰だってなんだってできる場所をもっと届けたい

この記事を書きながら、とにかくキラキラと目を輝かせ、楽しむ中高生たちと過ごした1日を思い返していると、ふとある学園ドラマで出てきたセリフを思い出しました。 

「青春って何?」

「学生の頃はこれが青春だ!と思ってはいなかったけど、大人になってから学生時代のことを思い返すと、あれは間違いなく青春だったと思う」

友だちと恋バナをしながら帰った日も、体育祭や文化祭ではしゃいだ日も、部活で負けて泣いた日も。

苦しいことも楽しいことも経験した学生生活は、誰が何と言おうと青春だったと、大人になった今では思えます。そして、b-labで過ごす中高生たちは今まさに、青春のど真ん中にいるのだと思いました。

b-labは、やりたいことがある中高生だけが来る場所ではありません。やりたたいことが見つからない子が時間を過ごす場所でもあるし、自分以外の中高生やb-labのスタッフと過ごす中でやりたいことが見つかった子が、それを行動に移したいときにやってみたいと言える場所、そしてそれを実現できる場所だと私は思います。

中高生たちの秘密基地であり、青春の1ページがここで刻まれている。

私は、NPOカタリバの広報として、子どもたちが生き生きと自分の選択ができる機会や居場所が増えていくように、b-labの、そしてカタリバの良さをもっとたくさんの人に届けていきたい。そう思えた一日でした。

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