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コム活日記☆

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半僧半俗である虚無僧の俗人目線で虚無僧活動を綴ります✏️
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#随筆

コム活日記☆デタラメも悦に入れば…。

コム活日記☆デタラメも悦に入れば…。

辻立ち虚無僧で吹く曲はだいたい決まっている。
調子、虚鈴、大和調子、阿字観と続けて吹いて、その後は、虚空や瀧落、三谷に志図の曲、鉢返しに紫鈴法、筑紫鈴慕、奥州三谷、布袋軒鈴慕などなど。

いつどこで誰が聞いているか分からないので、一応真面目に吹く。

結構、知っている人に聞かれていたりするかも知れない。

何故ならこの数年の間、私の吹いている曲名を知っていた、3名の尺八奏者に路上で声を掛けられたの

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世界一重たい五十円玉。

世界一重たい五十円玉。

辻立ちを終え、編み笠をとり、絡子(袈裟)を外したりして、帰り支度をしている時に、たまに「はい」とお布施を頂くことがある。

「あ、...どうも。」なんて不意をつかれたように固まってしまう。

いつも偈箱に入れてもらっているので、素手でもらうのに抵抗があったりもする。

この日は、少女とも大人ともつかない面立ちの女性が、手に五十円玉を持って、しゃがんでいる私の方に差し出している。

ややうつむき加減

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乞う。を考ふ。

乞う。を考ふ。

『乞う』とは何か?

そんなこと考えてる閑があったら働けと、
耳元でそんなご意見が聞えます。

じゃ『働く』って何だ?

あ〜ぁだめだこりゃ、
そんな声が聞えます。

一応調べてみますと、

【乞う】の意味は、

【働く】の意味は、

だからどうしたという話ですが、虚無僧活動として路上で辻立ちしたり、門付けしたりしていると、考えなくても良いような事を延々と考えるわけです。

『乞う。を考ふ。』シリ

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