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窓から西日の差す非常階段を駆け上る。 「……ハヤト……」 このまま屋上遊園地まで続い…
アピロスの屋上遊園地はまったくの無人だった。 安っぽいスピーカーからポップなBGMが…
回転する無数の緑色の刃が、俺の視界を埋め尽くす。 ドSの開発チームが作ったシューティ…
眠るように気を失ったマユを抱いて、半壊した遊園地の、まだかろうじて形を保っているベンチ…
まだ日が昇りきらない午前中。 俺は、高宮通りにあるセーブカンパニーへと向かった。 …
セーブカンパニーを出た俺は、慌ててナミのところに走った。 うおっ。ベンチに座ったナミ…
「ヤノ! おまえってやつはホントに情けねーな。そりゃフラれて当然だ。俺が女でもおまえにゃ愛想つかすぜ!」 鋭く叫んで俺は詰め寄った。 「い、いきなりなんだっ。おまえには言われたくないぞお」 「一度ガツンと言ってやろうと思ってたんだよ」 「うぬぬぬぬ」 悪意に憑りつかれる寸前だからか、普段はめったに怒らないヤノの柔和な顔に怒気が満ちる。 「おまえはいつもそうやって謎の上から目線だっ。自分だってフラれるとすぐ鴻巣山に引きこもるくせによお」 グサッ。痛いとこ
まわりの野次馬からの、よくわからない拍手や歓声が響く。 ヤノとふたり、地べたに大の…
俺はただ前に出て、思うままに立ち回ればいい。 あとは、後ろからヤノが適当に合わせて…
「……にわかに信じられない話だがよお……」 ヤノはそう言うと、グローブみたいな手のひら…
『兄貴。電車に詳しいパソコン通信ユーザーの話だと、このまま西鉄電車が暴走を続けたら、『…
三年生と特進クラスが学ぶ新校舎。 その屋上へと続く薄暗い階段で、シンジローは小さく…
シンジローたちと別れ、俺たちは新校舎から旧校舎へと走った。 悪意のボスが居るという体…
兄貴の喝で、アリバという不思議なチカラに目覚めたおれ。 兄貴から仰せつかった重大なミッションは、親友でもある悪意のボス格・シモカワを目覚めさせること。 だけど、その前にもひとり、おれには会わなければならない相手が居た。 その男の名は『クリハラ』 おれの幼馴染であり、自分のことを天才と言ってはばからないライバル的存在だ。 もっとも、本人は天才型というより、コツコツ頑張るまったくの努力型で、兄貴と同じ厳冬流格闘術の門下生でもある。 クリハラもひょっと