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お客様こそ、最高の営業・マーケッターです〜新たな案件はユーザー事例から生まれる〜

いきなり自分の仕事を他人に全振りしている感のタイトルですが(笑)、今まで長年マーケティングの仕事をしてきて、痛感することは、「自社の製品やサービスを愛して、そしてファンでいてくれるお客様(以下、エンドユーザー)には、どんなに優秀な営業もマーケティングもかなわない!」ということです。


エンドユーザーの声は自社の宝として扱いましょう

今日は、マーケティングの仕事の1つである、「ユーザー事例の制作」について語らせていただきます。これは、エンドユーザーの声を取材した上でその声をまとめ、文字に起こしてマーケティングや営業ツールとして活用するというものです。活用と一言で言っても、その幅は広く、ウェブサイトに公開、ビデオ作成、SNSで発信、印刷物にして配布、営業資料に投入、自社イベントのスピーカーとして登壇していただく、等、数え切ることができません。そう、ユーザー事例は営業やマーケティングの宝となるのです!

エンドユーザーの声は新たな顧客を生み出す”ウィンザー効果”

エンドユーザーの中には、顧客体験を他人にお話されることが好きな方、言葉で言い表すことが苦手だけど文字で発信することは得意だという方、心に秘めて発信することを求めない方、等、様々ですが、もし、何らかの形で自社の製品やサービスを語っていただけるエンドユーザーと出逢ったら、それはもう本当に運命でしょう。さらに、もし、それを”ユーザー事例”として発信していただけるなら、予算の許す限り200%活用させていただきましょう!エンドユーザーの言葉は新規顧客開拓(リードジェネレーション)するにあたって、どんな言葉よりもパワーを持っていて説得力があるからです。実際、私が今までマーケティングを行なってきて、事例やエンドユーザーの声を元に最終的な購入の決定に至った、という例はいくつもあります。それぐらい、威力があり、ウィンザー効果に即したマーケティングキャンペーンと言えます。

ウィンザー効果とは、ある事柄について当事者が自ら発信するより情報よりも、他者を介して発信された情報の方が、信頼性を獲得しやすいとする心理効果です。

日本経営心理士協会
ユーザー事例から製品やサービスの購入の最終決定に至るケースは多い

営業、マーケティング、エンドユーザー、それぞれのゴールを明確に

前回のブログ"実は仲良し!営業とマーケティング、夢コラボレーション 〜CRMとBIツールを活用したプロセスの最適化〜"でもお話しましたが、ユーザー事例の成功も例外でなく、ユーザー事例の制作も営業とマーケティングの良好な関係が肝になってきます。その第一段階として、エンドユーザーと営業がどれだけ密な関係を築けていて、「事例のお願いをできるか」という事が、必要となり、それをチーム内で話し合わなければならないからです。なかなか、会社側からお客様にお願いするというのは容易ではないかも知れませんし、場合によっては、マーケティング担当者も営業に動向させていただき、その趣旨やゴールなど、そして、エンドユーザーにとって事例に協力する事がメリットであるということをしっかりと説明する必要があるかも知れません。もし、エンドユーザーの会社がマーケットでのブランド認知度(Brand Awareness)を高めようとしている場合、ユーザー事例にご協力いただく事により、ブランド認知度向上に一定の効果がある旨を説明すると良いでしょう。また、SEOやSEMの効果も高められます。さらに、担当者レベルでのメリットでは、担当者ご自身の社内貢献(=評価)を高め、プレゼンスを発揮することができます。

成功する事例制作はどこから始めればいい?

では、具体的に成功するユーザー事例が完成するまでのプロセスとして、どこから始めたら良いでしょうか?キャンペーンを始めるにあたり、ざっくりとしたプロセスをまとめてみました。あくまでも筆者の経験値に沿った健忘録的なものでありますが、事例制作が初めてなマーケッターの方や営業の方の少しでも参考になればと思います。

  1. 営業とマーケティングでブレインストーミング:ユーザー事例作成後のゴールや、マーケティングキャンペーンで活用するメディア露出の範囲の決定

  2. 営業とマーケティングで会社のニーズに合ったエンドユーザーの選定:
    *もし可能であれば、事例に協力してくれるエンドユーザーを確保した営業担当にアワードを授与するコンテスト形式にしても良いでしょう。

  3. 営業からエンドユーザーへ打診

  4. エンドユーザーの決定 

  5. マーケティングからエンドユーザーに改めて、御礼と必要であれば趣旨のご説明、写真撮影や録画、会社やブランドのロゴ提供などのお願い

  6. 取材日程の調整

  7. 取材クルー(または担当者)の手配

  8. 取材および撮影(マーケティングがモデレーターとして取材の進行をすると良いでしょう。)

  9. エンドユーザーに取材の御礼

  10. 取材後のフォローアップ:画像など、必要な情報は全て揃っているかチェック

  11. 校正

  12. ユーザー事例完了

  13. ウェブサイト、SNSでの発信、印刷物の作成など、キャンペーンの流れに沿って実行

成功するユーザー事例の制作にはチームワークが必要不可欠

まとめ

筆者が今まで数々のマーケティング業務をこなす中、実は”ユーザー事例の制作”は個人的に好きな業務の1つとしています。なぜなら、普段、直接お客様に接することの少ないマーケッターが直接、お客様の顔を見る事ができ、その声を聞くことができる貴重な機会だからです。そして、その声は、自社の現状の製品やサービスに驕ることなく、改善や向上につなげる事ができる、重要なメッセージが多く含まれているからです。ぜひ、エンドユーザーの声に耳を傾け、その声を広め、自社製品やサービスの向上に役立てていただければと思います。


いかがでしたでしょうか?もし本ブログが少しでも参考になれば、「スキ」していただけると著者の励みとなります!


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