【小説】神社の娘(第25話 母さんの弁当は完食するもんだ!)
カーテンから漏れる光が目にあたる。ゆっくり瞼をあける。
夢を見た。起きてすぐ、それが頭に浮かんだ。
『君は入口の絵、描ける?』
「入口の絵?」
『村の真ん中にある森に入るための。扉みたいなもんかな』
「森の扉って何?どういうの?
『君の想像でいいんだ。森が開くような絵が描ければ』
頭の覚醒につれ、橘平は夢の内容をキレイさっぱり忘れてしまった。しかし、何かに導かれるように、無意識に、鉛筆を手にしていた。
いつかの夢である。
橘平は優真たち同じクラスの仲良し組とともに