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【長編現代和風ファンタジー】神社の娘

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「俺も悪神倒しの仲間にいれてください!」 日本のどこにあるのか分からない不思議なとある村。 刺激のない平凡な日々を過ごしていた高校生の橘平は、雪の夜、森の近くで村の神社の跡取り…
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記事一覧

【小説】神社の娘(第48話 誕生日と正月とクリスマスと夏休みが一気にきた新学期)

 新学期が始まった。  橘平は二年生に上がったが、学校環境に特に変化はない。変化があった…

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【小説】神社の娘(第47話 大人気ロボットアニメ鑑賞会ファイナルシーズン) 

 八神の山で見つけた鳥居のこと。  桜は橘平、優真と解散してからすぐ、向日葵と葵にメッセ…

【小説】神社の娘(第46話 朝陽と鳥居) 

 慣れない場所。  その上、野外。  橘平は夜と朝の間の時間に目が覚めてしまった。頭も目も…

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【小説】神社の娘(第45話 課長代理の電話帳) 

「いえーい!うわーまじ楽しみ!」  向日葵がさきいかを食みながら、スマホを見て嬉しそうな…

坂東さしま
10日前
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【小説】神社の娘(第44話 野宿に舞い降りたアイドル) 

桜が必死に勝ち取り、楽しみで眠れないほどの行事。野宿の日がやってきた。  実際は八神の親…

坂東さしま
13日前
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【小説】神社の娘(第43話 Genius Idol)

 先日、あさひから「桜まつりの土日は私と神社でご奉仕」と聞いていた通り、権宮司の千里から…

坂東さしま
2週間前
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【小説】神社の娘(第42話 喧嘩上等、I hate you)

 遡る事ひと月ほど前の話。  野生動物対策課に一人、有術者が着任することになった。強力になり始めた妖物対策としての、増員である。  しかし誰が来るのか。課長ですら知らなかった。 「今日の午後から出勤なんだけどさ、誰かまで教えてもらえなかったんだよね~。使える子だと定時に帰れるなあ。伊吹君、しばらく面倒みてあげてね」 「分かりました。一体誰が来るんでしょうね。男子か女子か?強いのか?」  そして午後の勤務が始まる少し前。  やって来たのは、ぱっつりと切りそろえられた艶や

【小説】神社の娘(第41話 妨害と桜)

●第4章 妨害と桜  ざっ、ざっ、ざっ。  早朝から、お伝え様の広い境内に竹ぼうきの音が…

坂東さしま
2週間前
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【小説】神社の娘(第40話 インスタントラーメンに憧れて)

「あはははは、それで野宿う!?ウケる!!」  古民家に向日葵の高い笑い声が響いていた。話…

坂東さしま
2週間前
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【小説】神社の娘(第39話 春の大駆除見学会-神秘系美人の応援で退治編)

 私たちにこんな恐ろしい怪物、倒せるの?  高校生以上の学生有術者、普段妖物に対峙するこ…

坂東さしま
2週間前
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【小説】神社の娘(第38話 2回目のゲロも君が受け止めてくれたんだ…)

「本当にごめんなさい本当にごめんなさい本当にごめんなさい本当に…」 「いやもういいから、…

坂東さしま
3週間前
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【小説】神社の娘(第37話 アニメも社会も裏を読め)

 ついに、プラモデルを、作る。    桜はニコニコ顔で午前中から寛平の家にやってきた。桜は…

坂東さしま
3週間前

【小説】神社の娘(第36話 身一つで立つ場所)

 橘平は午前中、ゆるーく陸上部の練習があった。  それを終えてスマホを見ると、向日葵から…

坂東さしま
3週間前
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【小説】神社の娘(第35話 妹)

 まもりの痕跡を探そう。  桜は家族に気取られないよう、こっそりと、春休み第1日目から家探しを始めた。  宿題と多少の登校、お稽古ごとなどはあるが、それ以外は時間たっぷりだ。  母屋から離れた蔵から始めてみたが、貴重品も多く、気を遣う作業だった。  開始して数時間ほど経ったところで「まもりさんに関する物ってどうすればわかるんだろう?」と疑問がわいた。着物とかなんとか、そんなものは一宮家にたくさんある。これはまもりの物、と一発で分かる。 「あ、あの模様か!」  桜は