【小説】神社の娘(第15話 橘平、自分を殴りたくなる)
明日は土曜日。3人が八神家にまたやってくる。
橘平は学校の帰り、村唯一のコンビニに立ち寄った。明日のおやつとお茶を買うためである。
これまで、友達が遊びに来ても家にあるお菓子や飲み物で済ませていたし、母に事前に話せば買っておいてもらえた。けれど、今回は自分で用意したかった。
まず、お菓子売り場に足を運んだ。自分の好きなお菓子に手を伸ばすところ、今日は3人の顔を思い浮かべながら買い物をする。
桜は一口サイズのチョコレートが似合う。
向日葵はなんでも喜んで食べそう。